防人の歌 (万葉集より)
万葉集/巻20-4325 作者/丈部黒當(はせつかべのくろまさ)
父母も 花にもがもや 草枕
旅は行くとも 捧(ささ)ごて行かむ
【意味】父と母とが花か何かで あってくれればいいのにな
旅に出かけるときも大事に 手に持ったまま行けるのに
※枕詞:草枕
※「花にもがもや」〈もがも〉願望。〈や〉詠嘆。
※「捧ごて」〈捧げて〉の転。手に持って高くさし上げて。
※この一首は、佐野郡(さやのこおり)の丈部黒當(はせつかべのくろまさ)。
※「佐野郡」静岡県掛川市の一部と周智郡森町の一部。
「万葉の歌」に触れて、万葉時代にタイムスリップしてみませんか。
防人・・・➡「 崎 さき 守 もり 」の意味
古代、筑紫(つくし)・壱岐・ 対馬 など北部九州の防備に当たった兵士。 663年の 白村江 はくそんこう の戦い以後制度化され、初め諸国の兵士の中から3年交代で選ばれ、のちには東国出身者に限られるようになった。
防人歌(さきもりのうた)とは、九州沿岸の守りについた防人の詠んだ歌。 また、その家族などが哀別の情を詠んだものをもいう。 万葉集の巻14・巻20にあります。
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