なにげな言葉

なにげない言葉を あなたに伝えたい
迷宮・緑柱玉の世界の独り言

100物語 NO1 「週末の楽しみ」

2022-04-24 | 大人の100物語
私が、住む家は、今では珍しい2階建ての古い集合住宅。
築数十年。昭和の香りのする建物。
近隣には、真新しいマンションやアパートもある
しかし、我が家は、隣との壁がベニヤ1枚の古いタイプの建物。

最近では、住む住人も少なくなり、現在、半分以上が空室となって居る。
どんな人がどの様に生活しているのかは、全く知らない。
煩わしい付き合いはしなくていいというのが、魅力
自分だけの空間というのが気楽で良い。

それでも、新しいところを探そうかと思っては居る。
綺麗な外観のワンルームなど、素敵だ。
今の家では、友人が来る事もない。
誘うことも躊躇ってしまうぐらい古い。

ここの魅力?
そんなの、無いですよ。塒(ねぐら)。
寝ることが出来ればいいんです。
在るとすれば、家賃が安いということでしょうかね。
携帯代より安い家賃。そうは無いと思いますよ。

僕の話の本題ですが、
ある日
空き部屋になっていた隣の部屋に新しい住人が越してきたんです。
挨拶などは無く、どんな人が住むのかわかりません。
それでも、隣人がいるって嬉しい気がします。
それから数日、気にとめましたが、出入りするも人を見かけることが無いかった。
引越ししても住まないのかと思ったぐらいです。
時々、郵便物だけ取りに来ている人がいますから、
また、名前だけの住人かとも思ったんです。
住み方は、いろいろですからね。
次第に、隣への興味が薄らいで来た頃のことです。

ある日、変化があり。
その夜、いつものように布団にもぐりこみ寝ようとした時
隣室で物音がしたんです。
壁越しに聞こえる声は、鮮明ではない為よく聞こえない。
話し声・・・会話のようです。
自分の息と、時計の音まで聞こえるほどの静かな闇の中で聞こえる声です。
男女の声。
私は興味で、耳を澄まし、身動きしないで耳を澄ました。
男の声は、低く響く。
女の声は途切れ途切れですが、微かに聞こえます。
何を話しているのか、さっぱり分からな。
興味って怖いですよね。
時を忘れて、息を静めていられるんです。

壁越しに隣の会話を聞くうちに、隣から差し込む微かな光があることに気が付きました。
今まで、隣は、空家だったので、差し込む光や、聞こえる音に気にしたことなど無かった。
ぼろアパートである事に、はじめて感謝した。
隣との壁には数箇所の光の差し込む隙間を見つけた。
私は一番大きな隙間を見つけ、覗いてみた。
天井から十数センチぐらいに、壁の傾きでできた隙間。
そのままではとどかない
物音を立てないよう、台に乗り覗いた先には、男女の姿が見えた。
女は、裸体に縄を施されていた。
びっくりしましたよ。始めてみる光景ですからね。
おまけに、覗きです。
興奮しました。
しかし、すべてが見えるわけではありません。
少ししか見えないのですが、凄く興奮しました。

私だって、少なくとも縄で縛るという知識だけはありました。
目にしたのは初めてでした。
ビデオとかDVDの世界では見たことありますよ。
ネットで見たことだってあります。
でも、生で見るのは、初めて。
興奮しましたね
このような古い建物の中で、それも人が住んでいる隣で、あの様な事が行われていると言う事も信じられませんよ。
それを覗いている私自身も信じられませんがね。
私の鼓動が聞こえるのではないかと思うほど、胸が高鳴っていた。
踏み台の上で、息を殺し、物音ひとつたてないように身を硬くして
二人の行為を見つづけた。

目の前の男女の営みは、2時間近く続きました。
私は、2時間ずっと見ていたって事です。
見ているだけで今までに無い疲労感を覚えました。
そしてそのまま布団にもぐりこみ寝てしまいました。
翌朝、壁から覗いてみましたが、そこには人もいなければ、昨夜のことが嘘のように、
何も存在しない室内が見えるだけでした。
私は、壁の板を少し削りました。大家には、内緒。

そうです。
私はまた見たいと思い、削ったのです。
しかし、その夜隣室に人の気配はありませんでした。
一日、興奮して過ごしたので、がっかりしてしまいました。
数日間何も無いので、私はあきらめかけた。
あれは一夜限りの幻影ではないかと思う程、現実離れした光景だったのです。
夢ではないと確信していますが、夢かも?みたいな感じもあります。
何せ、隣には、人の居る気配も無ければ、縄や道具も無かった。

再び物音に気が付いたのは、丁度一週間目の週末。
嬉しかったですねぇ
夢じゃないという確信と、再び覗ける喜び。

再び私は、隣を覗き始めました。
体調を整え、息を潜めてと言うのも変ですが、本当に長い一週間でした。

やはり女は縛られています。
猿轡をし、男の声のトーンも低いのです。
しかし、薄い壁ひとつです、聞こえてしまいます。
一間しかないその部屋は、私の部屋と同じように、何も無いのです。
そんな床に縛られた女が横たわり、足を青竹で固定されていました。
女性の低くうめく声が、壁越しでも分かりました。
男は、そんな女を絵でも鑑賞するかのように長く見つめ、
女の体に赤い蝋燭をたらしてゆく。
足を固定され、縛られているので、逃げることも出来ず、ただ体をくねらせていた。
女の体は、熱さに反応してた。
胸、股間を真っ赤にして、それを、縄を束ねたもので叩き落す光景は、今までに無い興奮を覚えた。
あちらの声が聞こえるように、こちらの音が聞こえては困ります。
声を押し殺し覗く。
自分が興奮しているのが、判る。
手に汗をかき額から汗が流れ始めた。
これは、私のことですよ。
私の額から汗が流れるのです。
汗を拭き、深呼吸している自分の姿が可笑しいのですが、一時でも目を離せない。

女性は、縛られ男に抱かれては、歓喜の声を発する。
あちらの部屋の熱気が、此方に流れ込んでくる。

覗きとは良くない事
一度知ってしまった味は忘れられない。
あれ以来二人は、週末にだけやってくる。
逢瀬の部屋なのだ。
僕も週末の楽しみが出来ました。
食事を済ませ、まるで映画鑑賞(アダルト映画)を見るように、スタンバイする。
暗闇で、隣の男女の営みを見ながら、手でしごいている。
是もなかなか、難しい。
彼らの行為の順番が徐々にわかり始めた。
興奮のピークを女のピークに合わせられるようになった。
楽しみが増えた。
一人でしてても一人じゃないですからね
一人だと興奮半減でしょ?
一人エッチは、刺激だけの楽しみですからね
こんな、自論、恥ずかしいですけどね。

隣を覗く事は止める事ができない。
どのような男女か知りたいが、いまだにはっきりと見たことはない。
低い男の声と色っぽい女の声
はっきりと見えない覗き窓の向こうの二人でいいと思います。
覗きと、サディステックな行為を好む者
ベニヤ板一枚挟んで楽しんでいる。
現実は如何かわからいが、あの男女は不倫だろう
他人に知れない為にこんなボロアパートに部屋を借りた
逢瀬だけの部屋
顔を合わせないほうがいい

今?
今もずっと住んでいますよ。
週末には、男女が来ます。
一度、来なくなった。
終わりかと思ったが、女性が変わった。
今度の女性は、良く泣く女性。
猿轡をすることが少なくなりましたね。
彼女の声が、誘うのですよ。
パートナーの男性を誘っているのでしょうが。
私が誘われているような錯覚に落ちなるんです。
「助けて!」と言いながら「嬉しい!」と言っては涙を流しています。
「ごめんなさい」といって、体を震わせている

先の女性は、獣のように叫んでいた。
今度の女性は、甘い声で、男を誘うのです。
その声のせいでしょうね
以前の男性と同じ人物とは思えないぐらいに、女性に声をかけている。
彼女がかわいくて仕方が無いって感じですね。
甘え方も全く違うんですよ。
あんなに可愛くて、綺麗な人が、縛られて、叩かれて喜んでいる姿を、
独り占めできるあの男性は、嬉しいだろうと思いますよ。
好きになんだろうなぁ
「かわいいよ」
「いい子だね」
「良くできた」
「よく我慢したね」
「優しいなぁ」
「愛しているよ。」
私だったら、照れていえないだろう言葉を、男は、彼女に言う。
その言葉を聴くと、彼女は、どんどん可愛くなっていく。
そしてもっともっと男に、甘える。
凄い関係だと思います。

今の女性は、体の動きも、色っぽいんです。
男が受け止めたいと思ってしまう動きですね。
覗いている私でさえ、可愛い女性だと思ってしまう。

そうそう、
一番最初に覗いた穴は、ずっと椅子が必要でしたからね
場所を変えました。
私も、ずっと立って見学するのは疲れます。
それに、こちらも予定がありますからね。
部屋の中央が見える場所を見つけましたよ。
特等席ですよ。
サイドが見難いですが、文句は言えません。
週末には、布団を壁側に移動し、布団をかぶり覗きます。

足音が近づいてくるだけで、興奮します。
まさに条件反射です。
今日は、どんなことが始めるのだろうと、期待してしまいますよ。
AV借りてみるよりいいですよ。
特に、声が、本物ですからね。

え?
やりすぎるなって?
それがですね。
以前の女性の時は、2時間ほどでしたが、
今の彼女になって、長くなったんですよ。3時間から4時間。
長丁場です。
此方もついつい、手が動いてしまうんです。週末は、体力勝負です。(笑)
後遺症?もう、中毒状態ですよ。
止められるわけが無いですよ。
止める時は、二人が来なくなった時でしょうかね


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