たしかここの院長は自治医大から小山市民病院へ移ってきたのは最近のことで、東大医学部卒業から自治医大医学部教授までに至るエリートコースを歩いた医師であり、顔からすれば立派な人物のように見受けられるが、この先生の行くところ災難がつきまとうようである。
●河原崎秀雄院長経歴
1973年 東京大学医学部卒業
東京大学第二外科,東京都立府中病院外科,UCLA 小児科,浜松医科大学第一外科,東京大学小児外科
●専門・実績
肝移植,小児外科一般および小児肝・胆道疾患
●所属学会
日本外科学会,日本小児外科学会,日本移植学会,日本肝移植研究会,日本コンピューター外科学会,日本小児外科手術手技研究会,British Association of Paediatric Surgeons,Pacific Association of Pediatric Surgeons
河原崎氏本人の医療ミス
NHK
栃木県小山市の市立病院で、60代の患者の腎臓を摘出する手術の際に、医師が左右の腎臓を取り違えて摘出するミスがあったことがわかりました。
小山市の「小山市民病院」によりますと、先月10日、腎臓ガンの疑いで入院していた60歳代の患者の右の腎臓を摘出する手術の際に、男性医師が左の腎臓を誤って摘出してしまったということです。医師は、摘出した腎臓に腫瘍がなかったために取り違えに気づき、およそ3時間半後に誤って摘出した左の腎臓を元に戻す手術を行いましたが、血液の流れが止まるなど、うまく機能しなかったということです。
結局、この患者は右の腎臓は残したまま、今月18日、別の病院
で改めて左の腎臓を摘出し、現在、容体は回復しているということです。
病院によりますと、手術をする前に皮膚に印をつけなかったうえ、手術に立ち会った別の男性医師も、腹部のCT写真を裏表逆にして写真の台に張り付けてしまったために、ミスが起きたということです。小山市民病院の河原崎秀雄病院長は、「患者とご家族にたいへんなご迷惑とご心配をおかけし、心からお詫びいたします。誠に申し訳ございません」と謝罪しました。病院では今後、複数の医師で確認をするなど、再発防止のための対策を取っていくことにしています。
読売新聞
左右取り違えて腎臓摘出…栃木の病院でミス
栃木県小山市の小山市民病院は29日、60歳代の患者の腎臓摘出手術で、担当した泌尿器科長(48)らが右の腎臓を摘出するはずが、誤って左の腎臓を摘出してしまったと発表した。
病院は患者と家族に謝罪し、泌尿器科長ら2人を謹慎処分とした。
発表によると、泌尿器科長は2月10日の手術直後に取り違えに気付き、左の腎臓を元に戻す自家移植手術をしたが、機能せず、3月18日に別の病院で摘出した。泌尿器科長が油性マジックで手術部位を示す「マーキング」をしなかったうえ、別の医師(40)が腎臓のCT(コンピューター断層撮影法)写真の裏表を逆に張り付けるという二重のミスが原因という。
記者会見した河原崎秀雄院長は「病院全体で大いに反省している」と謝罪した。
(2010年3月29日22時20分 読売新聞)
下野新聞
腎臓、左右取り違え摘出 小山市民病院で医療ミス
(3月29日 21:01)
小山市民病院(小山市若木町1丁目、河原崎秀雄院長)が2月上旬、60代の患者の腎臓摘出手術を行った際、誤って正常な方の腎臓を摘出していたことが29日、分かった。同病院が同日、会見し公表した。摘出した腎臓は移植手術で患者に戻されたが、正常に機能せず、約1カ月後に別の病院で摘出されたという。現在、患者の容体は安定している。河原崎院長は「患者さんとそのご家族に大変なご迷惑をおかけしたことを、心からおわびします」と謝罪した。
河原崎院長らによると、患者の右腎臓にがんがあると診断し、2月10日に摘出手術を実施した。この際、執刀した泌尿器科長(48)が手術個所を示す皮膚マーキングを怠った上、同科の医師(40)が腹部CT写真を表裏逆に取り違えて掲示した二重のミスが原因だという。
摘出した腎臓に病変がないことに気づき、同病院は約3時間半後に左腎臓を戻す移植手術を行った。
その後、患者は県内の別の病院に転院。戻した左腎臓は正常に機能せず、今月18日に再度摘出する手術を受けた。現在はがんと診断されている右腎臓が機能しており、食事をしたり院内を歩ける状態まで回復した。しかし、いずれ摘出する可能性は捨てきれないという。
小山市民病院 泌尿器科長とは誰か?
泌尿器科のご紹介
泌尿器科は現在一人体制ですが、自治医科大学から連日のように応援をいただき、精力的に仕事をこなしています。 尿路結石、前立腺肥大、悪性腫瘍はもちろんのことEDに至るまで幅広い分野に対応しています。
結石に関してはドルニエ社の体外衝撃波結石破砕(ESWL)装置が導入されており、良好な成績をあげています。また、悪性腫瘍に関しても膀胱の内視鏡手術はもとより、前立腺全摘や代用膀胱を伴った膀胱全摘術のような大きな手術までおこなっています。
当院ではできない検査につきましては大学病院と連携をとりながらすすめています。
入院の病棟は外科との混合病棟ですが、スタッフもベテラン揃いで安心して術後の経過観察も任せることができます。また、院内でも内科や外科、透析科などと緊密に連携をとりながら診療をおこなっています。
小山市民病院長挨拶
東京新聞
小山市民病院の院長としての病院運営方針
平成21年10月1日付けにて小山市民病院の院長を拝命しました河原?です。私は昭和48年に大学を卒業して以来殆どの時間を大学病院で過ごし、大学病院以外の病院に勤務するのは、今回が2度目になります。しかも今回は病院長という重い立場に立ち、病院の運営方針を統括する責任を負うことになりました。私が日頃思っている医療人に対する考えを述べることで、今後の病院の運営方針を表明いたします。
まず1番目に、当院を受診された患者さんが、“この病院に来てよかった。次もまた来よう。“と思えるような温かいきめ細やかで、かつ、大学病院に負けない高い水準の医療を患者さんに提供したいと思います。そのためには、病院に勤めるすべての方に病院に勤務することに高い誇りを持っていただき、患者さんは私達の大切なお客様であり、また、家族であると思って、患者さんに安心して過ごして頂けるよう、上辺だけではなく、心底から患者さんのために尽くす医療人であって頂きたいと思います。
2番目に、病院に勤務する全ての方が、”この病院に勤務して良かった。“と思えるような病院にしたいと思います。そのためには、職種を超えて医療従事者は患者さんに尽くす平等の公僕であることを自覚し、日常の細かい問題に対しても、互いに思いやりを持って対処したいと思います。
3番目に、我が国の自治体病院の中には、年間数億の赤字に苦しみ、勤務する医師の員数不足を招き、それによって医療レベルが低下し、赤字を益々増悪させるという悪循環に陥り、病院閉鎖に追い込まれた施設も少なくありません。しかし中には高い医療レベルを維持し黒字経営を保っている自治体病院も見受けられます。後者の施設に学び、健全な経営状態にするべく方策を模索したいと思います。
皆様のお力をお借りして、愛に満ちた素晴らしい病院を目指したいと思いますので、宜しくお願いいたします。
小山市民病院 院長 河原?秀雄
忙しい病院では事故が多発する
左右誤り腎臓摘出 小山市民病院 60代患者に
2010年3月30日
小山市が運営する小山市民病院は二十九日、六十代の患者の左右の腎臓を取り違えて摘出したと発表した。腎臓はすぐに移植したものの感染症が起き、別の病院で再摘出された。河原崎秀雄病院長は「あり得べからざるミスで申し訳ない」と謝罪した。
同病院によると、患者は昨年十二月、右の腎臓にがんが見つかり入院。二月十日に全摘出手術を受けた。主治医の男性執刀医はその際、手術部位の皮膚へのマーキングを怠った。さらに別の執刀医が、腹部のエックス線写真を手術室の投影機に表裏逆に設置。このため左右反対に手術を進めてしまい、摘出直後に主治医が気付いたという。
主治医は泌尿器科医長で医師経験二十年以上、もう一人は十五年以上の経験がある。病院の聞き取りに二人とも「手術が立て込んでいて忙しく、うっかりしてしまった」と釈明したという。
河原崎病院長は「右の腎臓は患者の体力を考えて摘出していないが、今後悪くなる可能性はある」と説明している。
(小倉貞俊)