在日米国大使館 (年次改革要望書を読む事が出来ます)
拒否できない日本 アメリカの日本改造が進んでいる 文春新書 関岡 英之 (著) (参考図書)
今国会で自民党が通そうとしている「外資企業の献金緩和法案」は日本国民を無視して、外人に国を売り渡す「売国法案」ではないかと危惧をしたのですが、そんな時ネットでこんな本があるという事を知りました。
「拒否出来ない日本」はまだ読んでいませんが、ネットの書評を見るとだいたいどんな内容であることはわかります。
要は日本はアメリカの「年次改革要望書(米国政府要望書)」という詳細な日本への要望通りに改革を行っている、つまりアメリカの言いなりになっているという事です。
これがどれだけ凄いかというと、完全に「内政干渉」ですね。中国に靖国参拝で文句言われて内政干渉だと政府は反論しますが、それよりもっと凄いアメリカの内政干渉には従ってしまっているという事です。
2004年の「年次改革要望書」を見てみると、郵政民営化をアメリカも強く望んでいるのがよくわかります。そして去年2005年の「年次改革要望書」を見てみると、郵政民営化を達成できたことを高く評価していることがわかります。他にもいろいろ興味深いことが書いてあります。
ちょっと看過できないのは2005年の要望書で、医療機器・医薬品の項目の「血液製剤」の事でしょうか。「医薬品の基準を基礎としない、血液製剤産業の特性を考慮した償還価格算定制度を設ける。米国企業に販売や製造の公平な機会を与える」という一文です。
これを日本政府が受け入れれば薬害エイズのような事件が再び起こりかねないですね。これは注意して見ておく必要があるでしょう。
以前から日本はアメリカの言いなりという事は基地問題などからも薄々はわかってましたが、「年次改革要望書」を読むことでよりハッキリわかりますね。
これを読めば日本の将来の姿がわかるというのも凄いことだなあと思いました。ビジネスチャンスと捕らえて読むのもいいでしょうし、単純に読み物としても面白い。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で未来のスポーツ年間を手に入れ過去の自分に渡し、ギャンブルで大儲けというエピソードがありましたが、「年次改革要望書」はそんな事を思い出させる「予言の書」といってもいいかもしれません。
しかし、これを単純に「アメリカが悪い」ということではないと思います。そりゃ、圧力はあるでしょうが、批判は日本政府のふがいなさ、交渉力のなさにあるでしょう。「拒否できない日本」のタイトルその通りだと思います。拒否すればいい、NOと言えばいいのです。
でもまあ、無理でしょうね。すでに日本はアメリカの奴隷の国になっているようです。さて、どうしたものでしょうか・・・。