我が国は今、暗い雲に覆われている。
コロナは依然として終息の見通しが立っていない。
経済は停滞し、街に元気がない。
そして、国民に元気をもたらすと期待されていたオリンピックは、日本選手の活躍にもかかわらず、その効果を発揮できないでいる。
どうしてか。一番の原因はコロナとともに時を同じくして出現した菅政権の無為無策にあると考える。何を実施するにも、「有識者の意見を伺い」、「地方自治体と協議して」決定するのが常態化している。問題解決に様々な人々の意向を参照するのは良い方法であるが、責任逃れとも受け取られかねない。欧米諸国の政治指導者のように、見識と指導力に基づいて、各種施策を実行すべきであろう。
また、行政における「政治主導」の風潮も、大いに関係あると考える。日本が輝いていた1980年代までは、日本の官僚は世界に冠たる存在でその働きをうまく使うことにより、アメリカに次ぐ世界第2位の経済大国を実現した。それが今や人事権を握る菅首相に向かっては何も言えず何もできない存在になっている。
為政者は、顔が見えることも重要である。残念ながら、菅首相の顔には国民を元気づけるところがない。人の善悪、能力の有無には関係ないが、ジローと睨み回す眼球の動きは爬虫類の眼つきである。官僚を叱咤する時の顔の表情は、蝙蝠が牙を剥き出した時のように、人を震え上がらせる。
やはり内閣改造を含む政治の改革が必要か。