閉塞感漂う地方都市・汐灘に、全てを捧げた代議士・剱持隆太郎。
息子の一郎か現知事の花輪か、激化する後継者争いの中、発見された身元不明の女性の遺体。
自殺か他殺か?刑事の石神謙と坂東が捜査を進める中、突然県警上層部から捜査打ち切りの指示が出る。
何かきな臭い臭いを感じた二人は指示を無視して休日や夜間を利用して捜査を
継続する。
一方剱持の後継争いも新たな候補の擁立が顕在化してマスコミや対立政党なども絡んで混乱の様相を呈する。
やがて剱持と石神の二人の運命が交錯する時がやってくるが・・・。
人間として、最後まで守らなければならないのは、何か? 正義とは?
悪とは?
政治の権力争いの裏側と殺人ミステリーを描いたた心理サスペンス。
「家族を作るのは血ではありません。環境です。」(366ページ)
2008年12月 中央公論新社刊
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