読書備忘録

私が読んだ本等の日々の
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堂場瞬一著「風の値段」

2023-03-04 | 堂場瞬一
再生エネルギーをテーマした社会派警察小説。転職してきた技術者が前の会社の技術データを会社のサーバにあるのを見つけた飲み友達の安川圭太から相談を受けた新橋署生活安全課の刑事・天木淳は洋上風力発電の最新技術データが、業界トップメーカー「Wエナジー」から、ライバル社に流出していることを知る。捜査を始めると、国内どころか海外への技術流出が目前であることが分かった。内偵捜査を始めると、鍵を握る人物が、大学時代の友人で井口祥平あることがわかる。卒業して二十年、まったく違う道を歩いていたふたりの運命が交錯する。会社間の争い。個人の事情。国家間の事情。日本の頭脳流出問題。研究者のおかれた日本の現状と日本の未来不正競争防止法及び背任罪。新鋭技術をめぐり実際あり得そうなリアルな展開で大変面白かった。
2022年12月小学館刊

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