深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

経営努力の方向

2010-07-18 11:39:04 | 一治療家の視点
水野浩志さんのメルマガに、また個人的に興味深いものがあったので、ここでご紹介しようと思う。今回のテーマは「経営努力」。
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  ● 「OL進化論」連載900回記念
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昨日発売された週刊モーニングを読んでいたら、
秋月りすさんの「OL進化論」が連載900回を
迎えたとのことで、巻頭カラーになっていました。

この漫画は、OLたちの日常を描いている4コマ漫画で、
私、結構好きで、毎週書かさず読んでいるんですよ。

気軽にゲラゲラ笑えるような話しの中に、時々深く
考えさせられるようなものが混じっていて、
なかなか油断できない4コマ漫画なんですよね。

今回も、ひとつ「うーん……」とうなってしまったお話がありました。
それはこんな内容のものです。

一コマ目

喫茶店で本を読みながらくつろぐ男性。そこにマスターがやってくる。

 マ「アイスコーヒーと、記念のクッキーです」
 男「え?」


二コマ目

 男「ああ、開店した記念日とかですか?」
 マ「いえ、違います」


三コマ目

 マ「お客様がウチの店に来られるようになって一周年ではないかと」
 男「あ、ああ、なるほどー、それはどーもー、ははは」



さて、この4コマ漫画、最後のオチはどんなだと思いますか?
 
 
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  ● その経営努力は……
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一年ほど前、ウチの近所に新しいカレー屋さんが出来たんです。

カレー好きの私としては、大変ありがたいことで、
早速食べに行ったんですね。

味は、飛び抜けておいしいという訳ではありませんが、
金額と比べたら十分満足できる味でした。

お店のマスターも、気さくな感じで、またお客さんを
満足させたいという気持ちがあふれていた人でした。


でも私、そのお店、2回ほど行ったあとは、全く通わなくなって
しまったんです。

一見、良いお店のように見えるのに、なぜ通わなく
なってしまったのか。

私、一人で食事するときは、本や漫画を読みながら
一人の世界を堪能したいクチなんです。

しかし、その店のマスターは、結構色々と話しかけて
くるんですよね。

「カレーの辛さ、合いましたか?」

とか、

「お客さん、ウチのお店初めてですよね」

とか。

そして、帰りしなには

「今度はこっちのカレーも試してみて下さいね」

と、別のメニューをアピールしたり。


私も大人ですから、とりあえず笑顔で対応してはいましたが、
何とも言えない居心地の悪さを感じていて落ち着きませんでした。

で、結局そのお店にはもう足が向かなくなってしまったんですよね。


先ほどの4コマ漫画のオチはこういったものでした。

四コマ目

街中を上司と男が歩きながら会話をしている

 男「良い店なんですが、それ以来足が遠のいて」
 上司「間違った経営努力だな」


お客さんを満足させるために頑張る、というのは経営努力としては
正しいことでしょう。

しかし、その経営努力がが間違ってしまうと、不用意にお客さんに
近づきすぎてしまい、帰って不快な思いをさせてしまうことにも
なりかねません。


 ★ お客さんを不快にさせない距離感を取る。


経営努力も大切ですが、その努力はお客さんへの気配りが
合ってこそのもの、ということを忘れないようにしましょう。

水野さんのまとめの部分は、それなりにいいところを突いてるようでいて、何だか微妙にピントがズレているような気がするので、適当に読み飛ばしてもらって、キモは『OL進化論』だ。

実は、これを読んで思い出したことがある。ウチは今でも患者は少ないのだが、今よりもっと患者が少なかった時のこと…。

神田昌典さんら多くのマーケッター、コンサルタントの本を見ると、判で押したように「お客さんにサンキュー・レター(お礼状)を出しなさい」ということが書かれていた。顧客流出に悩む中小企業が、サンキュー・レターを出すことで立ち直った事例などが紹介されていて、当時どうしたら患者の定着率が増すだろうかと考えていた私は、大いに感化されてサンキュー・レターを出していたことがある。

サンキュー・レターも、もちろん「出せばいい」というものではない。少しでも「売り込み臭」を感じさせてしまうと逆効果になる、とか、プリントアウトしたものより手書きのものの方が印象に残る、など、さまざまな情報を仕入れて、最初は万人に当てはまるような内容を手書きしたものコピーして、相手の名前だけ書き込めばいいようにしていたが、本で言われていたような効果が全く感じられない。その後、何度か出したり出すのをやめたりを繰り返しながら、一時は「やっぱりお仕着せの文章じゃダメなのかな」と、1人分に1時間以上もかけて、その都度全く新しく書いていたこともある。

それでも、出していた時と出すのをやめていた時期を比較しても、少なくともウチに関しては定着率にはほとんど差はなく、またサンキュー・レターによって紹介が増えたといったこともなく、ある時期を境にサンキュー・レターを出すことを全くやめてしまった。そして不思議なことに、サンキュー・レターを出すのをやめてから、患者が増え始めたのだ。

今でも「サンキュー・レターを出しなさい」「意外性を演出しなさい」「いろいろな記念日を作って積極的に活用しなさい」的な経営アドバイスをあちらこちらで見かけるが、このメルマガ(の『OL進化論』の部分)は「本当にそうか?」と立ち止まって自分の頭でよく考えろ、ということを示唆しているように、私には思えるのだ。

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2 コメント

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それもまた… (sokyudo)
2010-07-18 22:29:58
>ひろさん
>「何度も来るということは治っていないということですから、できるだけ早く治ってもう来ないようにしてください」

それもまた治療家としての一つの見識ですね。
ただ私の場合は、治療は人助けとしてではなく商売としてやっている(結果として、人助け的な面もあることは否定しません)ことと、そもそも何をもって「治った」と言えるのか(「症状が消えた=治った」ではないですよね)ということが今もってわからないため、全員に対して「もう来るな」とは、まだ言えないです。
返信する
Unknown (ひろ)
2010-07-18 14:29:24
真面目な話、ウチでは本当に「来ないでください」といっています
「何度も来るということは治っていないということですから、できるだけ早く治ってもう来ないようにしてください」
こんな言い方をほとんどの方にしています
人間不思議なもので「来るな」といわれれば来てしまうようです(笑

とにかく天邪鬼ですから人の反対をするのが大好きだったりします
返信する

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