深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

さようならWindowsXP

2014-04-06 13:04:28 | Weblog

WindowsXPのサポートがこの4/9で打ち切りとなる。私の場合、2台あるPCが両方ともXPマシンなので、対応を取らなければならなくなった。

PCのうち1台は2006年、もう1台は2009年に買ったものなので、これにWindows8.1を載せるのはスペック的にかなり厳しい。そこで消費税も上がることだし、これを機に1台新しいマシンを買うことにした。OSは安定していて比較的評判のいいWindows7にする手もあったが、せっかくなのでWindows8.1にしてみた(実は標準搭載のOSは8.1ではなく8の方だったのだが、さすがに8は使う気にならず、追加料金を払って8.1にアップグレードしてもらった)。

とはいえ、まだ慣れないせいもあるのだと思うが、Windows8.1はメチャメチャ使いにくい。もともとWindows8自体がPCとしてもタブレット端末としても使える、というコンセプトで開発されているが、それは取りも直さず社内の様々な意見に配慮した妥協の産物だったわけで、それが製品にモロに現れている感じで、とにかくユーザ・インターフェイスが複雑怪奇(それでも手直しされた8.1はまだマシなのかもしれないが)。

やはり本来の買い時は、8の失敗を踏まえて作った9が出た後、というのが私の偽らざる感想だ。少なくともXPのサポート期限がこの時期でなければ、今PCを買おうなどとは思わなかった。

それにしても、MSのOSの変遷を辿ると、MSの内情が見えてくる。

ソフトウェアというのは、製品が出荷されたらそれで終わり、というわけではなく、その後にはユーザ先で起こるトラブル=障害の調査と対応が果てしなく続くことになる。しかし障害調査・障害対応それ自体は通常、カネにならない仕事なので、新製品の開発にかからなければならない。この新規開発と旧製品の障害対応とが同時進行する、というのがソフトウェア開発の現場である。

そして、ユーザが多ければ多いほど障害件数は増え、内容も多種多様になり、その調査と対応には膨大な工数が取られていく。それは結果として開発現場を疲弊させ、新規開発の遅延を引き起こすのだ。

実際、世界のPCのデファクト・スタンダードとなったWindows98のリリースから後、MSの新製品に向けての開発力は明らかに低下した。その象徴ともいえるのがWindowsMeだ。95→98の流れと、NT→2000の流れを統合したOSの開発が予想以上に遅れ、つなぎとして急遽リリースしたMeは、やっつけ仕事で無理矢理作ったものだったため不安定で「使えない」OSとして不評を買った。

そして、このMe以降、Windowsは一つ置きに成功と失敗を繰り返す羽目に陥っている(それでも一つ置きにでも成功していることは、MSの底力を示しているともいえるが)。


さて、でウチはPCが3台になってしまったため、ダメ元で1台にVine Linuxを入れてみた。

実は10年以上前から(Meがあまりにも使えないOSだったこともあって)Linuxには何度かトライしていたのだが、これまでは、ことごとく失敗していた。これまではパーティションを切って、デュアル・ブートでWindowsとLinuxが両方使えるようにしていたが、今回は「ダメだったら廃品回収に出せばいいや」と腹をくくって、パーティションも切らずにXPを潰してVine Linux6.2をインストールしてしまった。

そのVineマシンは、VDVの映像ソフトが見られないとか外付けのスピーカが認識されないなど、いろいろ問題は抱えつつも、インターネットには接続できてメールの送受信も可能。昨日はWindowsアプリの動作環境を提供するアプリ、wineをインストールしたことで、前のXPマシンで使っていた一太郎2006とATOKがVineで使えるようになった(ただマシンが古いためか全体的に動作が遅いように感じる)。

それにしてもLinuxもずいぶん使いやすくなった。昔はフロッピー・ドライブ1つでも、いちいちコマンドでマウントしないと認識されなかったのに(今はフロッピー・ドライブなんてないけどね)。

とはいえ「みんなWindowsなんかやめてLinuxに乗り換えろよ」と言えるかといえば、それは言えない。Windowsに近いGUI(Graphical User Interface)を持つようになったとはいえ、やっぱりLinuxのベースはコマンドによるCUI(Character User Interface)で、それを使うにはやっぱりそれなりの勉強が必要だが、その環境が整っているとはいえないからだ。

とにかくLinux初心者向けの適当な本がなかなか見つからない。また本の多くが古い(多くがLinuxがブームになった1998~2007年頃のものだ)。そして、初心者向けをうたっていても中を見ると、「Linuxのブート・ローダーの仕組みを知ろう」みたいな話にかなりのページが割かれていたりする。

確かにそういうことを知っておくことは重要なのだろう。でも初心者の多くがまず知りたいのは、「VDVの映像ソフトが見られない/外付けのスピーカが認識されない。どうしたらいいの?」といったことなんじゃないだろうか(まぁLinux上級者にいわせれば、「そんなこともわからないようなヤツは、そもそもLinuxを使おうなんて思うな」ということなんだろうけどさ。そう考えるとLinuxの世界に限らず、専門家ってゴーマンだよね)。


ウチのもう1台のXPマシンは、しばらく8.1のバックアップ用として使って、Vine Linux7が出たらそれをUSBブートできるようにしようか、と考えているが、それはまだ先の話。
それでは、消えてゆくWindowsXPに万感の思いを込めて、IL DIVOの『Time to say goodbye』を。

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2 コメント

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Unknown (ひろ)
2014-04-07 08:56:15
USBメモリでLinuxを立ち上げようとしてもXPが起動し
ダウンロードできずに難儀しています
Bootの設定を変えても上手くいきません
当分ネットにつなげることなく使わなくてはいけません
返信する
いくつかの可能性が考えられます (sokyudo)
2014-04-07 10:31:58
>ひろさん

今、可能性として思いつくのは以下のようなことです。ご参考までに。

1.PCのBIOSがUSBからのブートに対応していない。→この場合はBIOSを設定し直す必要があります。
2.Linuxを単にUSBにコピーしただけで、インストールしていない。→LinuxをUSBにインストールするには、例えば無料ソフトウェアのUnetBootinなどが使えます。
3.USBへのブートローダの書き込みが失敗している。→一部のUSBではブートローダの書き込みができないことがあるようです。その場合、別のUSBを使う必要があります。
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