深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

「なんちゃってibマッピング」の話

2014-09-30 00:29:37 | 一治療家の視点

もう終わってしまったが、今年の夏期のアニメでは一押しだった『ばらかもん』から、OP「らしさ」でも聞きながら読んでくれ。何より自分が今一番聞きたい曲なので。



以前、おのころ心平さんのセミナーで何度かibマッピングというワークをやったことがある。その後、ibマッピングはそれ自体が独立したメソッドとして体験会やセミナーが行われるようになり、マッパーと呼ばれるibマッピングのプラクティショナーも誕生している(詳しくは自然治癒力学校のサイトを参照されたし)。

私は最近、ふと思いついてibマッピングをセルフでやっている。とはいえibマッピング単体のセミナーは受けていなくて、ワークの中でやったのを「こんな感じだったっけ?」みたいに思い出しながらの、我流のibマッピングなのだが。

そんな中、無料招待の抽選が当たって参加した本田健さんのセミナーで、たまたま隣りになった人と話していたら、何とその人はマッパーで、その場でibマッピングのセッションを申し込んだ。ibマッピングを受けたかったということはあるが、それと同時に本当のibマッピングとはどういうものかも見てみたかったのだ。

で、セッションの日を決めて、実際にマッパーさんにibマッピングのセッションを受けてきた。本当のibマッピングは自分が「なんちゃって」でやっていたのと随分違っていて、ちょっとショックだった。


ちなみに、セッションを通じて私が理解した本当のibマッピング(多分)というのは──

まず、何についてセッションするのか、というテーマを1つ決める。そしてそのテーマに関連するサブテーマを3つくくらい決めて、まずそのテーマとサブテーマをマッピングシート(というのがあるのだ)の真ん中に書く。

そしてマッパーはサブテーマから1つを選んで、それについて相手(クライエント)に好きなように話しをさせ、相手が話すことをひたすらシートに書き取っていく。書き方は、話の中に出てくる言葉を抽出して丸で囲み、それを線でつないでいく。セッションの時間が長くなれば当然、書き出す量も膨大になる。私が受けたセションではA4のシートの両面がびっしり埋まった。

セッションの中ではマッパーは聞き役と書記に徹し、相手の話すことを論評したり何かのアドバイスを与える、といったことはしないようだ。途中で相手の話が途切れてしまったりした時には「じゃあ○○についてはどうですか?」のように話題を振ったり、セッションの中で気づいたことについて若干のコメントをしたりはするが、セッションの主体はあくまでクライエントで、マッパーはクライエントに寄り添う影のような存在だ。

だからibマッピングの要諦は、マッパーが何か教えを授けるのではなく、重ねた言葉の中からクライエント自身が何かに気づいていくことにある。


この辺はフォーカシングと共通するものがある。フォーカシングでも主体はフォーカサー(=クライエント ※フォーカシングでは常にクライエントが自らにフォーカシングを行う)であり、他の人はフォーカサーにただ寄り添うだけである。ちなみに、フォーカシングは体に感じる微細な感覚(=フェルト・センス)手掛かりに、フォーカサーがそれを言語化することを通じて気づきを得る、というメソッドなので、アプローチの方向性はibマッピングと逆になる。

──と、ここまでが本当のibマッピングだ。


さて、ここからは私の「なんちゃってibマッピング」。本当のものがわかったんだから、そっちに変えてしまえばいいのだが、この「なんちゃってibマッピング」も個人的には捨てがたいものがあって、これからも使っていこうと思っているので、それも書いておこう。


まずテーマを決めるのは同じ。更にサブテーマまで決めてもよい。そして、そのテーマを紙の真ん中に書いて丸で囲む(ibマッピングのシートをそのまま使ってもよい)。

決めたテーマに対して、そのテーマから連想するもの、イメージするもの、感じるもの、などをできるだけ多く書きだして丸で囲み、中心のテーマと線で結ぶ。以降も同じだが、さまざまな切り口で自分の中からできるだけ多くの言葉を抽出するのがミソ。

すると、中心のテーマからさまざまな言葉が放射状に出ている図ができる。そのテーマに沿って抽出した言葉の中で、これはもっと先を見てみたい、というものを直感的にいくつか選んで、その言葉から連想するもの、イメージするもの、感じるもの、などを抽出して書き出し、丸で囲んで元の言葉と線で結ぶ。

あとはこれの繰り返しだが、やりながら、たとえ位置的に遠くにあるものでも、この言葉とこの言葉は関連がありそうだ、と感じるものがあれば、その言葉同士も線で結んでいく。

これを行うと、言葉と言葉のつながりの中から、そのテーマに対して意識的にはあまり感じていなかった自分の本当の気持ちとか考え方の偏りなどが見えてくるので、私はとても重宝している。

──というのが、私の「なんちゃってibマッピング」だ。


ここまでで、この話はほぼ終わりなのだが、せっかくここまで読んでくれた方たちのために、私が「なんちゃってibマッピング」をやり始めて気づいた、ibマッピングしたシートの特殊な使い方について書いておこう(なお、これはもちろん「なんちゃって」ではないibマッピングにも使える方法だ)。こんな方法はマッパーはもちろん、おのころ心平さんも知らないはず(本人に確認したわけじゃないけど)。

ただし、キネシオロジーの筋反射テストが使えることが条件になる。

クライエントに、マッピングを取り終えたシートのいろいろな部分に手を触れてもらいながら筋反射テストを行い、アンロックする(=筋力が弱くなる)ところを探すのだ。

アンロックする部分は1箇所とは限らない。また、紙に直接手を触れるのではなく、ある程度の高さまで紙から手を離したところでアンロックすることも少なくないので、調べられるならそこまで調べる(本当は、そこまで検出できるかどうかが重要になるのだが)。

スタックが使えるなら、検出した「弱さ(=アンロック)」をスタックしてまとめて処理することが望ましいが、スタックが使えないなら「弱さ」を個々に処理してもかまわない。

マッピングでは、しばしば自分が目をそらしていたものが現れてくる。それはある意味キツイことだが、これを行うと、そのテーマ(から得られたマッピング結果)によって生じるクライエントのボディマインドの負の反応を消すことができるので、マッピングによって得られた気づきとは別に、ボディマインドがとても楽になる(それは私が自分にやって、実際に何度も体験している)。


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