深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

ネガティヴなエネルギーを捉える

2021-05-08 22:59:53 | 一治療家の視点

邪気、というと東洋医学(中医学)では「病因を内因、外因、不内外因に分類した時、外因に属するもので、風、寒、暑、湿、燥、火の6つの邪があって…」といった形で説明されたりもするが、ここでは以下、「その人の持つネガティヴなエネルギー、あるいはそれが発露したもの」という意味で邪気という言葉を使うことにする。

邪気はその本人の周囲にエネルギーの停滞をもたらし、それによって心身の不調を作り出す顕在的、潜在的な要因になりうる。いわゆるエネルギーワークとは、そうした邪気を取り払うものだとも思うのだが、本当にエネルギーワークをするのならば、そうした邪気が何をトリガーとして、その人のどこからどんな風に発せられるのかを捉えられなければならないだろう。

「魍魎(もうりょう)」で書いたように、私は以前、霊能者の下で修行したというH氏のコンサルを受けたが、セッションでH氏は毎回のように私のどこそこに邪気が出ていると言って、それを取るワークを行っていた。実際、それをやられた後はエネルギーが高まったり体の調子がよかったりしたので、よくある口先だけのいかさまワークではなかったと思う。そこでキネシオロジーの筋反射テストを使って、H氏が捉えているらしいその邪気を私も捉えられないかと試みた。

H氏のコンサルは半年ほどで切ってしまったので、その間に調べた結果、という条件付きながら、筋反射テストで捉えたものとH氏からの指摘とがほぼ一致することが分かったのは、フランシス・ベーコン(Francis Bacon)の画集を使っての検査だった。ベーコンの画集に触れると現れる「弱さ」を筋反射テストで捉えた結果が、H氏が「今回はここに邪気がある」と指摘したものと同じであり、しかもH氏によるワークの後はその「弱さ」が消えていることも確認した。

ベーコンは20世紀を代表する肖像画家と呼ばれ、初期の代表作である「叫ぶ教皇」シリーズなどで知られるが、その画風は人体を異様に歪ませた形で描く独特なもの(そのためか、かの“鉄の女”マーガレット・サッチャーはベーコンの描く絵を嫌悪していたという)。そして理由は分からないが、どうやらベーコンの作品は人の持つ邪気の状態を見やすくしてくれるようだ。

この検査に、ウチでは東京国立近代美術館で2013年3/8~5/26に行われた「フランシス・ベーコン展」で購入した図録を使っているが、それはAmazonで見ると現在入手困難な様子。ただベーコンは他にもさまざまな形で作品集が出ているので、それでもいいだろう(が、インタビュー集などはこうした検査には使えない可能性が高い)。

「フランシス・ベーコン展」の図録でそういうことができることを知った私は、同じようなことが別の本を使ってできないかを試してみた。そして見つけたのが、デビッド・リンチ(David Lynch)の写真集『DAVID LYNCH THE FACTORY PHOTOGRAPHS』だった(実は「呼ばれる 2」に書いた「あの本」がこれだ)。使い方自体はベーコンの画集と同じだが、それとは違う邪気の反応を捉えることができる(そしてそれは多分、H氏には捉えられないものだ)。

私が青山ブックセンターで購入した時の値段は覚えていないが、見かけて迷わず買ったので多分、数千円から高くても1万数千円くらいだったと思う。ところが今はプレミアがついているのか日本のAmazonでは3万円近い。海外のサイトならもっと安く手に入るか、とbookfinderを使って調べると、安くても日本円で4万5千以上。中には20万近い値をつけているサイトも! というわけで以前のような値段では手に入らないが、治療ツールだと割り切って買うなら、それもアリかもしれない(なお、リンチは『DAVID LYNCH THE FACTORY PHOTOGRAPHS』以外にも画集や写真集を出していて、同じように使えると思うが、やはり同じくらいの値段はする)。

それ以外にも、私は持っていないが同じように使える(と思われる)ものとして、ジョエル-ピーター・ウィトキン(Joel-Peter Witkin)の写真集、ピエール・モリニエ(Pierre Molinier)の画集や写真集、ハンス・ベルメール(Hans Bellmer)の画集や写真集などがある(このうちベルメールの写真集は他のもに比べると値段もリーズナブルで入手しやすい)。参考までに。


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