深く潜れ(Dive Deep)! キネシオロジー&クラニオセイクラル・ワーク(クラニオ)の蒼穹堂治療室

「ココロとカラダ」再生研究所、蒼穹堂治療室が送る、マニアックなまでに深く濃い、極私的治療論とお役立ち(?)情報の数々。

大好きなことをやれば成功できるのか?

2024-05-07 15:03:36 | Weblog

スピリチュアル系でよく言われることとして、「成功したければ、大好きなことをやりなさい」というのがある。本当に好きなことは無尽蔵にエネルギーをつぎ込むことができるから、大好きなことをやっていれば自然に成功するのだ、と。

その理屈はよく分かるのだが、「大好きなことをやっていれば自然に成功する」という言説には重要な視点が欠け落ちているのではないか、ということアニメ『怪獣8号』第4話を見ていて気づいた。

アニメ『怪獣8号』の第4話は、怪獣が当たり前のように出没して惨禍をもたらす世界を舞台に、主人公、日比野カフカが夢を諦めきれず、年齢制限ギリギリで怪獣討伐を専門とする「日本防衛隊」への入隊試験に挑むエピソードが描かれる。そこでは実技試験終了後、カフカが仕事(怪獣の死体処理業)の同僚で一緒に入隊試験を受けた市川レノに、こんなことを語る。

「久しぶりに凄えヤツらと競い合って思い出した。夢を追うってのは、一番譲れない大事なもので、毎分毎秒誰かに負け続けることなんだ」

怪獣討伐によらず、どんな分野でも絶対に上には上がいる。大好きなこと、というのはカフカが言うように、その人にとって「一番譲れない大事なもの」であり、そこで勝負するというのはガチで「毎分毎秒誰かに負け続けること」を経験しなければならない、ということでもある。「大好きなことをやる」とは、そういうことなのだ。

だから「大好きなことをやって成功する」ためには、「毎分毎秒誰かに負け続けること」にどこまでも耐えられるか、その状況を面白がれるか、「人は人、自分は自分」と完全に割り切ってそうしたことに囚われないか──いずれにせよ非常にタフなメンタルが要求される。それができない人は、「大好きなことをやって成功しよう」などとは思わない方がいい。決して「大好きなことをやるから、楽々成功!」などということはないのだから。

その辺りのことを、『怪獣8号』のOPを見ながら考えてみるのもいいかもしれない。


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