【昔の手帳から】 １０月３１日

【１９８０年】（１囘生）

文學 レポート期限
ハギタ宅夕食

金曜日。

火曜日の２コマ目に、一般教養の文學を登録してゐた。
講義に出席した覺えはないのだが、この日がレポートの期限だつたらしい。
もちろん、レポートのテーマなんて覺えてゐやう筈もない。

ハギタといふ女の子のお宅で夕食をご馳走になつたらしい。
ハギタさんが誰か思ひ出せなかつたのだが、手帳を見るとこの翌日のところにヤマムラの名前とともにハギタさんが登場してゐる。
どうやら、ヤマムラの友達か、友達の友達のやうだ。
それにしても、どうして私までご相伴にあづかつたのだらう。
ヤマムラひとりでは行きづらい事情があつたのかな？



【１９８３年】（４囘生）

園田高弘 ベートーヴェン 11、29。

月曜日。
２５日に引續き、 園田高弘 のベートーヴェン。
この日は ２９番「ハンマークラヴィーア」 を演奏するプログラムだつたらしい。
「ハンマークラヴィーア」といへば、３２曲あるベートーヴェンのピアノソナタのなかでも一際嶮しく聳え立つ高峰のやうな曲。
果してどんな演奏だつたのだらう。
聽いておけば良かつたなあ。

ネットで檢索したら、「YouTube」で園田高弘の彈く「ハンマークラヴィーア」第１樂章が見つかつた。
興味のあるかたは、こちら 。
いきなり演奏が始まるので、音量に注意。

これを聽く限り、例へばリヒテルの恐ろしいまでの緊張感や、スケールの大きさ、彫りの深さはない。
しかし、響きは美しいし、造形が破綻することもなく、いい演奏だと思ふ。
レコードで聽いたケンプのハンマークラヴィーアの印象に似てゐるやうな氣もする。
園田高弘が實演でもここまで整つた演奏が出來たかどうかはわからないが・・・

	ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集
	園田高弘
	コロムビアミュージックエンタテインメント