『中原の虹』(浅田次郎)【お薦め度】 ☆☆☆☆☆ (特選)2021年9月28日読了 これは初読でした。『蒼穹の昴』に続く清朝の物語。『蒼穹の昴』が戊戌の変法までを描いたのに対して、『中原の虹』は清朝滅亡から張作霖による軍閥支配までを描いています。この作品のキーワードは、「わが勲しは民の平安」。女真族が清朝を樹立した時代から、清朝滅 . . . 本文を読む
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お薦め度:☆☆☆☆☆
「そんなバカなことあるわけないぢやん」
小説を讀んでさういふことを思ふやうであれば、この作品を讀む資格はない。
リアルであることが小説の價値ではない。
むしろ、リアルでないことを説得力を持つて表現するところに小説の價値がある。
この作品はまさにそれを實現してゐる。
あり得ないことを描いてゐるにもかかはらず、讀者には眞實が傳はつてくる . . . 本文を読む
消された覇王河出書房新社このアイテムの詳細を見る
お薦め度:☆☆☆☆☆
私は、日本古代史の最大の謎、すなはちこの日本列島に「國」がいかにして成立したか、
を解明するには、スサノヲとニギハヤヒを解明することが必要だと思つてゐる。
本書は、日本各地の神社の祭神と傳承を徹底的に調べあげて、壯大な建國のドラマを再現してみせた。
古代の太陽神は天照大御神ではない。
天照大御神は本來、太陽神を祀る巫 . . . 本文を読む
国境黒川 博行 / 講談社(2003/10)Amazonランキング:285,642位Amazonおすすめ度:最強コンビ!匂いのするような娯楽小説個性が光る!!Amazonで詳細を見るBooklogでレビューを見る by Booklog
お薦め度:☆☆☆☆☆
「疫病神」の續篇。
極道の桑原は、二宮のまさに「疫病神」。
前作以上にその「疫病神」度はパワーアップしてゐる。
今囘の舞臺は、なんとあ . . . 本文を読む
日本古代史の探究―関東の古代史から見た「九州倭国」中心論文芸社このアイテムの詳細を見る
感想 ☆☆☆☆☆
「倭國=九州王朝」説に基きつつ、古代史の全體像を俯瞰する、面白い本。
筆者は古代を以下の4つのフェーズに分けてゐる。
<第1段階:3世紀後半~4世紀前半>
「九州倭國」・「大和王國」・關東以北の「初源的な三國分立」の時代。
<第2段階:4世紀後半~5世紀>
「九州倭國」を中心とした「大 . . . 本文を読む