野球五輪豫選： 日本１０－２台灣

臺灣を破り３戰全勝して、北京五輪への扉をこぢ開けた。
このチームは素晴らしい。
みんなの氣魄がかげろふのやうに背中から立ち上つてゐるのが見えた。

６囘表、ダルビッシュが２ランを打たれて、１－２と逆轉されてしまつた。
しかし、選手達の顏には鬪志が燃えてゐた。
６囘裏、５番の村田がデッドボールを喰つた。
その時、確かにＴＶは村田が「よおし！」と云つたのを捉へてゐた。
そこから猛攻が始まつた。
なんと、この囘、一擧６得點で７－２と試合をひつくり返した。
さう、まさにひつくり返したのだ。
星一徹が卓袱台をひつくり返したやうに。

新井が右手を突き上げて１壘へ走る姿を何度見たことだらう。
川崎のファインプレーもダルビッシュを救つた。
稻葉は右膝にまともにデッドボールを受けても、痛みをこらへて１壘に向つた。
宮本は炎のスライディングをぶちかました。
球兒も８囘を見事に抑へてみせた。
當りの止まつてゐた青木も猛打賞だ。
まだまだヒーローはたくさんゐる。
いや、このチームがそのままヒーローなのだ。

選手の皆さん、お疲れさま。
そして、星野監督、田淵ヘッドコーチを始めとするスタッフの皆さん、ほんたうにありがたう。
今晩は、こころゆくまで祝杯を擧げて下さい。
そして、ゆつくりお休みなさい。