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仙丈亭日乘

あやしうこそ物狂ほしけれ

「のだめカンタービレ」第14卷 二ノ宮知子

2006-01-15 14:13:55 | 讀書録(コミック)
のだめカンタービレ 14 限定版

講談社

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待ちに待つた14卷が、けふやうやく屆いた。
發賣は13日だつた筈なのだが、配送の關係でけふになつたのだらう。

嫁はんがネットで豫約してゐた限定版。
別册でマングースの表紙の栞ファイル(Bookmark Collection File)が附いてゐて、その中に栞が5つも!
パリの連中が5人。
フランク、ターニャ、ユンロン、ロラン、リュカ。
この中では、やはりリュカがかはいい!
裏表紙ではマングースがピアニカを吹いてゐる。

マングースといへば、15卷の限定版は、なんとマングースのぬいぐるみ付き。
おなかを押すと、ギャボ!と鳴くのださうな!
私の嫁はんは既にネットで豫約濟み。
なにを隱さう、私はマングースの大ファンなのである。
6月が待ち遠しい!

豫約はこちらで。
のだめカンタービレ(15) 限定版

講談社

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以下、少々ネタバレあり。

13卷の終はりで、早くも千秋と共演するのか、と思はれたが・・・
お樂しみはまだまだ先のことになりさうだ。
殘念なやうな樂しみなやうな・・・

散々な演奏で、落込む千秋を慰めるクロキン。
「毆られても毆られても立ち上がるボクサーみたいで、感動したよ」
とは、やはりいいキャラしてゐる!

マルレ・オケに苦勞する千秋を見て、高笑ひする松田。
いいキャラしてゐるではないか!

終盤で、ジャンとゆうこも登場。
ジャンが買はうかと迷つてゐた中古のルノーを一足違ひで買つてしまふ千秋。
怒るジャンいはく、
「僕はデシャン・オケでマルレを潰す!
千秋が失業したら、その車買つてやるよ」
それに對する千秋のセリフ、
「オレが新車に乘りかへるころ、賣つてやるよ」
う~ん、ますます盛り上がつてくるなあ!
わくわく・・・

最後に、さらにわくわく。
なんと、もしかすると、のだめが初リサイタル?
これは15卷が樂しみだ!


さて、今囘登場する曲の中での、お薦め盤。

千秋がマルレを振つた曲の中から。

まづは、ラヴェルの「ボレロ」。
この曲は、千秋が考へてゐる通り、
「まさにオーケストラの魅力を傳へやすい曲でもあり、
實力が明らかに判つてしまふ恐ろしい曲でもある」

そんな恐ろしい曲を、ゆつくり、じつくりと精妙に響かせてゐるのが、巨匠・チェリビダッケ。
レコード嫌ひで有名な巨匠であるが、歿後、奧さんと息子さんが殘されたライヴ音源を精査し、
オーソライズしたものをEMIがCDにした。
ここでは、金管が遲いテンポによく耐へてゐる。
いまのマルレ・オケでは不可能だと思はれる演奏。

ムソルグスキー/ラヴェル編:「展覧会の絵」&ラヴェル:「ボレロ」
チェリビダッケ(セルジュ), ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団, ラヴェル, ムソルグスキー
東芝EMI

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そんな息詰るやうなボレロではなく、フランスらしいボレロが聽きたいといふ向きには、やはりクリュイタンスだらう。
精妙な中にも、フランスの香がどことなく感じられる演奏である。

ラヴェル:管弦楽曲集(第1集) ボレロ/スペイン狂詩曲/ラ・ヴァルス
パリ音楽院管弦楽団, ラヴェル, クリュイタンス(アンドレ)
東芝EMI

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千秋が決潰させてしまつた、ヂュカスの「魔法使いの弟子」については、推薦できるほど聽いてゐないのでパス。


「眞冬」になつたシューマンの交響曲第1番「春」。
これは個人的にはバーンスタインも好きだが、ここでは、もつと一般的な名盤をご紹介しておく。
やや澁いシューマンのオーケストレーションから、うまく音を響かせ、暖かい「春」を感じさせる演奏となつてゐる。
同じ指揮者でベルリン・フィルとの演奏もあるが、圓熟の演奏といふ點では、こちらのバイエルンのはうに軍配をあげたい。

シューマン:交響曲第1番&第2番
クーベリック(ラファエル), バイエルン放送交響楽団, シューマン
ソニーミュージックエンタテインメント

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續いては、のだめ。

プーランク「ピアノ・オーボエ・バソンのための三重奏曲」。
聽いたことない・・といふか、その存在すら知らなかつた・・・
一度、聽いてみたい。
ちなみに、バソンとバスーンとファゴット、それぞれ違ふ樂器らしいデス。

ショパンのエチュード、リストの超絶技巧は以前に紹介したので、パス。

ドビュッシー「12の練習曲」はミシェル・ベロフで。
これは「12の練習曲」全曲盤。
ピアニズムについてはじつに清潔かつ玄妙なものがある。
ドビュッシー:ピアノ作品全集(5)
ベロフ(ミシェル), ドビュッシー
コロムビアミュージックエンタテインメント

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こちらのフランソワ盤は演奏も素晴らしいが、選曲もよいので、お薦め!
のだめの彈いた「半音階のための」はちやんと收録されてゐる。
エスプリ的な瀟洒な演奏と云つてもよいかもしれない。
ドビュッシー:ピアノ集(2)
フランソワ(サンソン), ドビュッシー
東芝EMI

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1.映像第1集
2.映像第2集
3.夢
4.2つのアラベスク
5.レントより遅く
6.練習曲第2集~第7曲半音階のための/第8曲装飾音のための/第10曲対比音のための/第11曲重複するアルペジョのための/第12曲和音のための
7.マスク
8.喜びの島

そして、最後はあの有名な曲。
モーツァルト ピアノ・ソナタ第11番 K331 「トルコ行進曲付」
あの第3樂章では、のだめの背後で、マングースが太鼓を叩いて行進してゐる!

さて名盤は星の數ほどあるので、單純に私の好みで。
まづはグルダのアンコール集から。
グルダといふピアニストはウィーンの正統なピアニストでもあり、ジャズに興じるピアニストでもある。
音樂の本質は樂しむことにあり、と感じさせてくれるピアニストだ。
現在は取り扱つてゐないとのことで殘念。
ピアノ・アンコール
グルダ(フリードリヒ), ヘンデル, バッハ, モーツァルト, ベートーヴェン
ユニバーサルクラシック

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グルダがだめならグールドで。
こちらもこの曲の既成概念をとつぱらふ演奏だ。
モーツァルト:ピアノソナタ集
グールド(グレン), モーツァルト
ソニーミュージックエンタテインメント

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女流ピアニストでは、ラローチャやピリス、ハスキル、内田光子とまさに百花繚亂。
ここではイングリッド・ヘブラーをご紹介しておかう。
暖かいまなざしの、モーツァルトらしいモーツァルトだ。

モ-ツァルト:ピアノ・ソナタ第8&5&11番
ヘブラー(イングリッド), モーツァルト
コロムビアミュージックエンタテインメント

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<既刊のレビュー>

第1卷はこちらを。
第1卷

第2卷はこちらを。
第2卷

第3卷はこちらを。
第3卷

第4卷はこちらを。
第4卷

第5卷はこちらを。
第5卷

第6卷はこちらを。
第6卷

第7卷はこちらを。
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第8卷はこちらを。
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138 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
のだめ (riruha)
2006-01-15 18:08:03
はじめまして。

トラックバックありがとうございました。



明日さっそく15巻の限定版を予約します。

マングースのぬいぐるみ、かわいいですよね。

ああいうぬいぐるみが欲しかったんです。



15巻の発売日がとても待ち遠しいですね。
返信する
グールドのモーツァルトですか! (ぽぽろんろん)
2006-01-15 19:04:18
はじめまして♪



グールドのモーツァルトが気になりました。

うちにはグールドはメジャーなバッハものしか無いので…。

内田光子のもいいですね。



「魔法使いの弟子」は、ミュンシュ/ボストン響が好きです。

グロッケンがちょっとうるさいんですけど(苦笑)、

色彩とせっぱ詰まった感がステキです。



のだめの方は、私もリサイタルがどうなるのかとってもワクワクしています。
返信する
マングース (仙丈)
2006-01-15 19:24:59
riruhaさん



コメントありがたうございます。

マングース、激ラブです!

もう、欲しくて欲しくてたまりません~

6月が樂しみです!



返信する
グールド (仙丈)
2006-01-15 19:31:36
ぽぽろんろんさん



コメントありがたうございます。

この曲では、グールドはあの3樂章をじつにゆつくりと彈きます。

奇を衒つたやうで、グールドはあまり好きではないのですが、この曲だと普通の演奏だと耳に垢が附いたやうな感じもするので、個性的な演奏を紹介してみました。

ほんたうはグルダの演奏が氣に入つてゐるのですが・・・



「魔法使いの弟子」はあまり聽いたことがないのです。

ミュンシュ&ボストンはボレロもなかなか盛り上がつていいですね!

返信する
マングース (明月)
2006-01-15 20:50:27
はじめまして!

TBありがとうございました!

私もマングース欲しいです。ネットで予約する予定です。

おなかを押すと「ぎゃぼ」と鳴くらしいですね♪

6月が楽しみデス。

それでは!
返信する
樂しみ~! (仙丈)
2006-01-15 21:02:56
明月さん



コメントありがたうございます。

マングース、大きさはどれくらゐなのでせうね~

手のひらサイズかな?

それともキーホルダサイズ?

いずれにしても、樂しみです!



返信する
Unknown (李花)
2006-01-15 22:37:22
はじめまして、TBありがとうございました。



初回限定特典があるのを知らずたまたま栞付を

手に入れてしまったのですが、

次巻にマングースが付くというのをこちらで

知ることとなりました。

知ったとなると、絶対手に入れるぞーと思ってしまいます。

私も予約しようかな。
返信する
ありがとさん (hoy.)
2006-01-15 22:48:40
#13でTBどうもでした!

クラシック界でも「のだめ」はフィーバー(死語?)しているのでしょうかね。

若い世代がクラシックに少しでも興味を持ってくれれば、とジジイのように期待しませう。

ではまた!
返信する
こんばんは! (マル)
2006-01-15 23:14:47
栞付きは限定版のみだったのですね・・・

マングースのぬいぐるみは是非ともゲットしたいっ!!

いえ、しますとも。絶対予約しますともっ!!



ボレロと言えば・・・フィギュアスケートのアイスダンスで

使われていたのを思い出します。

曲調の通り、とても優雅で流れるような演技でした。



のだめは、型にはまらず奔放な演奏をするのですね。

リサイタル、実現するのでしょうか。楽しみです。



返信する
幸運ですね (仙丈)
2006-01-16 00:25:40
李花さん



たまたま限定版を入手とはラッキーですね!

聞くところによると、すでに限定版は入手困難なやうです。

15卷のマングース、少し高いけど、絶對に欲しいです!

返信する

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