
いよいよ法廷シーン。
ヤシロが奧寺に對して損害賠償請求の訴訟を起こした。
爭點は、奧寺の主張するやうに、北澤が亡くなつたのはヤシロのカラビナが原因かどうかにかかつてゐる。
ヤシロ側の辯護人が奧寺に質問をした。
北澤の自殺ということはないと云ひきれるのか?
何故さう云ひきれるのか?
奧寺の言葉以外にそれを立證することができるのか?
奧寺としては、北澤が何故生きて歸らうとしたかを説明するには、北澤と美那子の關係に言及せざるを得ない。
しかし、北澤の名譽を守るためには、それを云ふことは出來ない・・・
最後に奧寺と美那子が會つて話をするシーンがあつた。
そこで、奧寺は、美那子のために話さなかつたのだと云ふ。
奧寺が自分の氣持ちを口にださうとした時、美那子はそれを遮る。
「その先はいはないで!」
奧寺よ、あんな女のいつたいどこが良いのか?
やめとけ、やめとけ!
かおる、ぢやなかつた、ゆかりのはうがええやんか。
さういへば、原作では、主人公の魚津が、
好きな山の前に好きな女を立たせたい
と思ふ場面があつた。
魚津は美那子とかおるの間で搖れてゐた。
果して奧寺は・・・?
エンディングで畫面に流れるK2と穗高の映像が美しい。
寫眞は1988年5月、ザイテングラートから寫した前穗高北尾根。
原作の舞臺はちゃうどこの尾根の裏側になる。
第1囘はこちらを。
第1回「運命のザイル」
第2囘はこちらを。
第2囘「生死を賭けた挑戰」
原作の内容についてはこちらをどうぞ。
『氷壁』 井上靖
ヤシロが奧寺に對して損害賠償請求の訴訟を起こした。
爭點は、奧寺の主張するやうに、北澤が亡くなつたのはヤシロのカラビナが原因かどうかにかかつてゐる。
ヤシロ側の辯護人が奧寺に質問をした。
北澤の自殺ということはないと云ひきれるのか?
何故さう云ひきれるのか?
奧寺の言葉以外にそれを立證することができるのか?
奧寺としては、北澤が何故生きて歸らうとしたかを説明するには、北澤と美那子の關係に言及せざるを得ない。
しかし、北澤の名譽を守るためには、それを云ふことは出來ない・・・
最後に奧寺と美那子が會つて話をするシーンがあつた。
そこで、奧寺は、美那子のために話さなかつたのだと云ふ。
奧寺が自分の氣持ちを口にださうとした時、美那子はそれを遮る。
「その先はいはないで!」
奧寺よ、あんな女のいつたいどこが良いのか?
やめとけ、やめとけ!
かおる、ぢやなかつた、ゆかりのはうがええやんか。
さういへば、原作では、主人公の魚津が、
好きな山の前に好きな女を立たせたい
と思ふ場面があつた。
魚津は美那子とかおるの間で搖れてゐた。
果して奧寺は・・・?
エンディングで畫面に流れるK2と穗高の映像が美しい。
寫眞は1988年5月、ザイテングラートから寫した前穗高北尾根。
原作の舞臺はちゃうどこの尾根の裏側になる。
第1囘はこちらを。
第1回「運命のザイル」
第2囘はこちらを。
第2囘「生死を賭けた挑戰」
原作の内容についてはこちらをどうぞ。
『氷壁』 井上靖
仙さんも、読書と歴史が好きなんですね!
わたしもです。
山本さんが、回想ででてたのでうれしかったです。
またきま~す♪
讀書と歴史(特に日本の古代史)が大好きです。
古代史は謎が多くてロマンを感じますね~
山本さんは、「ダンス甲子園」で優勝した頃とはまるで別人ですね。
「新撰組!」でもいい味出してゐましたが、今囘の「氷壁」でも一本氣な山男を感じさせる好演でしたね!
私も山本さん、好きですよ~
TBありがとうございました。
こちらからもTBさせて頂きました。
美那子は弱さも迷う心もよく描かれていて、現実感が
あり嘘っぽさはないと思うのですが、どうも奥寺が
魅かれるのはよくわかりません。ゆかりのほうが
いいと私も思ってしまいます。
配役のせいもあるのかもしれません。
鶴田さんは美しいですが、玉木さんと並ぶと
姉弟のように思えてしまいます。貫禄の差が
あるというか・・。そこが狙いでしょうか。
山本さんは逆に登山家の役がぴったりでしたね。
こちらのブログは仮名遣い、漢字の使い方が
印象的ですね。文章を書く時にスラスラと
出てくるのでしょうか?素晴らしいですね。
ほかにも興味深い記事が多いので、また時間を
かけて読ませて頂きます。
コメントありがたうございます。
美那子のフェロモンむんむんさには脱帽します(笑)
確かに自分自身の迷ひがよく描かれてゐますね。
それにしても、奧寺が美那子にあんなことをいふのは、あまりにも唐突な氣がしました。
あれでは、山男はみんな單細胞のやうに見えてしまひます。
ま、單細胞が多いのは確かですが(笑)
「歴史的假名遣ひ」と「正字」については變換ソフトを使用してゐます。
さうでないと「正字」は變換するのに時間がかかつて大變ですので・・・
「歴史的假名遣ひ」は日本語の美しさ、日本語の論理を現はせるので、愛用してゐます。
またのご來訪、お待ちしてゐますよ~
奧寺が美那子に一発KOされたのは、筋肉脳みそ故の宿命とでも思っております(笑)
「恋人は山だ!」とか言っちゃいそうな彼の事ですから、大会社の社長若婦人にメロメロになってしまうのも仕方ないかな、と。
何に対しても免疫って大切ですね。
そんな想いと葛藤が今後の展開を左右しそうですね。
「歴史的假名遣ひ」と「正字」の変換ソフトなるものが存在するんですね!
初めて知りました。
なかなか面白いものですね。
コメントありがたうございます。
思はず、クスリと笑つてしまひました。
「筋肉脳みそ」ですか!
確かに、世の中のことに疎い、しかもいつも單獨行(ソロ)で山に登るやうな狷介な男なら、あの色氣にはイチコロなのかもしれませんね(笑)
變換ソフト、便利ですよ~
これさへあれば、文語定型詩が書けます(笑)
山男って下界に免疫がないんでしょうか??(^^)
奥寺の人間関係が希薄という背景は、ポイントなんですかね。
原作読んでみたいです。
コメントありがたうございます。
山男のすべてが下界に免疫がないわけではないでせうね。
でも、奧寺は免疫がないやうに描かれてゐるやうに思ひます。
美那子に一発KOされたのはにあつといふ間に惹かれてしまつたのは、さういふことですよね。
原作では美那子に惹かれて行く魚津(主人公)をもう少し丁寧に描いてゐます。
面白いですよ~!
このところ山岳ドラマを見ていませんでしたので楽しく見ています。
これからは法廷シーンや美那子や北沢の妹との間で揺れるドラマが展開されるのでしょうか。
奥寺は再びK2を目指してくれるのでしょうか?
コメントありがたうございます。
山のシーンが終はつてしまつたやうで、寂しいですね。
次のK2の映像は、奧寺が北澤の遺體を搜しに行くとすれば、その時に觀られるかも・・・
井上靖「氷壁」では最後に主人公が穗高瀧谷で遭難する設定です。
ドラマではもしかすると、北澤の遺體を搜しに行つてK2で遭難するのかもしれません。
勝手な推測ですが・・・