第7回武蔵野市国際オルガンコンクール公開オーディション・最終選考の6人中、4人目まで(全て日本人女性)を聴く(武蔵野市民文化会館小ホール)。
《規定》 J.S.バッハとロマン派の作品の組み合わせによる30~40分のプログラム
聴き手を覚醒させ続ける能力に差があったように思われた。それはレジストレーションのプラン、ペダルの音量バランス、ルバートのセンス、終止音の長さなど。
ピアノからオルガンに転向した演奏者の中には、ルバートにピアノの影響が見られた。ソロでありながらオルガンには、ソロ的な親近感を感じさせる表現は相応しくない。
また、コラールにトレモロをかけると結婚式のBGMのように聴こえる。反対に、一種類のレジストレーションで全曲弾き通すと、単調さを免れ得ない。
オルガンは電気で音を出すので、破壊的な大音量を出しても演奏者の能力とは言えず、それだけでは却って冷めてしまう。
私見では、抜きん出ていたのは吉村英子さん。変化に富み、格調を保ち、圧倒的ながら荘厳で、音楽で神話を描いた。
曲目:J.S.バッハ / 前奏曲とフーガ D dur BWV532
C.フランク / 祈り cis moll Op.20
F.リスト / バッハの名による前奏曲とフーガ
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