無伴奏作品の桃源郷は、ただ一人の味方も持たず、かつて誰も到達し得なかった高みにまで上りつめた、孤高の境地にある。
バッハのヴァイオリンやチェロの無伴奏作品に接すると、そう思わずにはいられない。
孤独と引き換えに、そこにあるのは何物からも束縛されない完全な自由。
Diferencias―この曲は静止したオシログラフが揺れ動き、また静止する、という形が変容、発展していく。
終盤、無窮動の頂点で1分以内の即興がある。
(♫ 試聴「ディフェレンシアス―無伴奏ヴァイオリンのための (2002)」 プログラムノート / 初演:第3回ムシカ・デ・エスペランサ作品展)
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