山の経済学を考える

お早うございます、信です。
ようやく雨が上がりました。でも晴れてはいません。

お盆の時期に、一週間の長雨で家で過ごしたという記憶はまったくありません。
しかも昨日は寒くて長袖・長ズボンで過ごしました。

これは昨日の朝の上高地ライブカメラです。
あの清らかである筈の梓川が、濁流となって河童橋を呑み込みそうな勢いでした


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この大雨は九州・中国地方、岐阜、そしてまた信州長野にも大きな爪痕を残しました。
心よりお見舞い申し上げます。


さて今日は山の経済学について考えたいと思います。
きっかけはこのNHKの記事（WEB特集）から　「登山道が消える！？北アルプス登山に危機」

とりあえず絵は先日（8月3日）の室堂乗越から


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この山小屋の登山道整備の話は、今に始まった話ではなく、昨年、コロナ禍となった夏に云われ始めたもの。

そもそも国立公園の遊歩道（登山道）の整備が、民間の山小屋の自主整備に依存しています。

ただでさえギリギリの経営環境下で、コロナ禍の経費削減で人手は減り、山小屋営業維持にめいっぱいの状態。


セリ科のミヤマセンキュウか


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その中で人員を割いて、登山道整備に回すなど、とても出来ない。

ましてやその器材（木材・道具・器具等）購入することなど、とても無理な話。




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昨年はクラウドファンディングや、山小屋救済活動がかなりありましたが、今年はあまり見かけません。

コロナ禍は今年も続いており、さらに厳しい状況になっています。


別山尾根と剱御前


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立山・雷鳥沢キャンプ場も今年は料金が倍増。それでも１張１人￥1,000です。

私は２泊で￥2,000でした。因みに４泊以上は￥4,000を払い、追加料金はありません。




剣岳　日が昇って質感がまったく違います


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上高地の小梨平は￥1,200/人です。徳澤園は￥1,400、横尾は￥2,000/人です。

ただし三俣キャンプ場は少し変わって１張￥1,000　+1人￥1,000です。
ソロで１泊の場合は￥2,000、カップルで１泊は￥3,000です。


山小屋の宿泊費ですが燕山荘・槍ヶ岳山荘グループは￥13,000/人、太郎平小屋グループは￥11,000/人です。



劔をズームです。頂上と前劔に人がいます。


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深い谷の傾斜に思わず引き込まれそうです


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山小屋が経営破綻すると、登山道を整備する人がいなくなります。

登山道が「消える」ということです。



毛勝山と越中の山々


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どんなに歩いて行きたくても、道が無ければ行くことは出来ません。





美しい三角錐。飽きずに何度もレンズを向けました


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先ほど宿泊料金を書きましたが、果たしてこれで持続可能なのでしょうか？

私が考えたいのは登山のSustainable Development Goals




室堂乗越からの別山乗越への尾根道


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今ある全国の山小屋が、全て営業持続可能であること。

そして全ての登山道が、持続可能であること。


それを平和とともに祈らずにはいられません。



右手に浄土山と国見岳、右端は天狗山か


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雲が雄山を越えてきました


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足元に満開になったタテヤマリンドウ


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劔のカーテンが閉じられていきます


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奥大日の一番のピークはこちら側にあるようですが・・


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危険なために立入禁止になっているのでしょう。






地獄谷が正面になりました


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ぜひ時間のある方は、雲の平山荘のホームページ　

故伊藤正一さんのご子息、伊藤二郎さんのコラムを読んで頂くと理解が深まります。



称名廊下に続く深い谷と天狗山


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鍬崎山へと続きます


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日差しが強く、熱中症が心配になります


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浄土橋と称名川の流れ


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何と美しい尾根だろう


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登山道の整備があってこその喜びです


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若いカップルとスライド


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これで劔も見納めか


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新室堂乗越へ


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ここからの奥大日がカッコ良い


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雪崩の雪が溜まる、深い大日谷


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雷鳥沢キャンプ場が見えてきた


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美しい山河を楽しめる奇跡に感謝


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エメラルドグリーンに輝く称名川


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新室堂乗越へ


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新室堂乗越からの奥大日


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美しい大地を


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存分に歩けたことに感謝して


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キャンプ場に戻って、ゆっくり帰り支度をしました。

後ろ髪を引かれ過ぎて、雷鳥平から室堂ターミナルまで１時間半くらいかかりました。


　撮影日：　8月3日
　撮影場所：立山　室堂乗越・新室堂乗越


取り留めもない年寄りの繰り言になりました。

それでは皆様、ご機嫌よう。