新・打打鼓紀行

和太鼓奏者/市川真司の太鼓道、日々の出来事や自身が主宰する千葉県を中心に活動している和太鼓チーム「すめらぎ」の事など…

初舞台

2006年06月06日 23時59分47秒 | Weblog
プロフィールに「12歳から太鼓をはじめる」と
書いてありますが、正確には小学5年生の夏からに
なります。わたしは東京都世田谷区の生まれです、
世田谷に住んでいたとき夏になると、家の目の前が
盆踊り会場になり、その太鼓の稽古場もすぐ近所に
ありました。しかしそこでは子供は櫓に上げてもらえず
毎年太鼓の稽古場の窓に張り付いて、のぞいているだけの
少年でした~(今の鎌取の稽古場のようです)
5年生の時に今実家がある調布市に引っ越しました。
引越した先も家の目の前が盆踊り会場でした~
そこの地域の子供会で盆踊りの1ヶ月位前でしょうか?
夏祭りで太鼓を叩きたい人の募集があり、迷わず参加
しました。近所のおじさん達が熱心に指導をしてくれた
のを覚えています。いつも1番に練習場所に行って1台
しかない太鼓をおじさん達と一緒に倉庫から出して、
練習が終われば最後まで残って太鼓を倉庫にしまうまで
残っていました模範的な人間のように映るでしょうが
そうではありません、何故かただただ太鼓の1部始終に
携わっていたかったんです。そこでいくつも貴重な経験を
しました、年の初めに太鼓を出した時はおじさんが日本酒
の一升瓶を持ってきて太鼓の鼓面に向け、口に含んだお酒を
「ぶうっー」と吹き付けてました、理由を尋ねると「お清めと
皮を馴染ませて柔らかくするためだ」と教えてくれました。
!!ここで読むのを止めないで下さい!!
お祭りが終わるとまたお清めのお酒を吹いて、倉庫にしまう
前には何と!ポマードをべっちょりと鼓面の塗っていました、
理由を尋ねると「常に潤いを与えておかないと来年良い音が
出ないんだよ」と教えてくれました。

世界中の和太鼓をお持ちの方にご注意申し上げます、太鼓の
鼓面はそのほとんどが天然の動物の「皮」で出来ております、
一部人工的に作られた素材もありますがそれは特別品です。
先程書きました、日本酒を吹きかけたりポマードを塗りたくる
様な行為は絶対になさらないで下さい。お酒はそのまま
お飲みください、ポマードは素敵なヘアースタイル作りに
ご使用ください。太鼓に水分は天敵です皮が伸びて強度や寿命に
間違いなく影響しますので絶対におやめください。
もしもそんな人を見かけたら
「うな重にとんかつソースをかけるような事はしないほうがいい」
と言ってあげてくださいね!