春山 明神東稜
2012年5月4日~6日 参加者:S原、U山、K村、I原
当初は剣沢定着~縦走の計画を立てていたが、日本海に寒気が居座りそうな気配で悪天を予想、少しでも南寄りの、明神東稜へ変更した。
5月4日 曇り時々雨
茅野5時~下諏訪~岡谷~(中央道)~沢渡7時~上高地8時-明神9時-宮川コル11時-ひょうたん池12時
上高地に着いた頃は、稜線は雲がかかっているものの岳沢も見え青空ものぞいていた。観光客にまじって雪の無い道を明神へ向かう。
<養魚場跡>
明神付近でぽつぽつ雨が落ちはじめるが本格的なものではなく、梓川を渡り養魚場跡を通りはっきりした登山道を登り始めるが、雪は無し。樹林帯から涸れ沢沿いの登山道を行き、1800m付近から雪の上を歩くようになるが、日も射し暑い。
<宮川コルから>
宮川のコル付近で雲行きが怪しくなり、風も出てヤッケを着る。ここからひょうたん池までは上宮川谷上部の雪のトラバースとなり、先行者のトレースを辿る。
ひょうたん池は雪の窪地となっており、整地して設営。先行2パーティが上部を登っているのが見えた。この日は他に2パーティがひょうたん池に設営。
この日はおでんに各種飲み物で、楽しい一夜だった。(少々飲みすぎた)
5月5日 曇り時々晴れ・吹雪
ひょうたん池5時-バットレス9時~10時-明神主峰11:20-奥明神コル12時半-岳沢ヒュッテ13時半
ひょうたん池から昨夜の降雪でトレースの消えた尾根を行く。
急な雪尾根をくるぶしくらいまでのラッセルをしながら登るが、雪稜・雪壁・ブッシュ・露岩が交互に現れバラエティーに富んでいる。やがて10mほどの岩場へ至るが、出だしがスタンスが乏しくいやらしく、ロープを出してルート経験者のU山リード。ここで後続パーティが追いつき、団子状態に。
その後もラクダのコルまで、ところどころ痩せた急な雪稜が続き、途中でガイドパーティに追い越された。
<核心部の岩場>
バットレスには先行パーティが取りついており、ここで30分以上待つことになったが、天気は時折晴れ間がのぞく様な春山日和でのんびり。ラクダのコルに幕営したという先行パーティによると、今朝は付近は風雪で様子を見ていて出発が遅れた、との事。ガイドパーティは左の雪壁を巻いて先行、後続のパーティも巻いていた。
ようやくルートが空き、U山リード。凹角の陰でアイゼンがガリガリなる音がし、20m程で終了。K村・I原の順で登り、S原はプルージックで登りながらI原のサポートをしたが、自分のアイゼンが途中で外れて慌てることに。全員岩場核心部を登り終わる頃には辺りはガスに覆われ、雪も舞い始めた。
<主峰にて>
ここから急な雪壁が稜線まで続き、主峰に着く頃には吹雪模様になっていた。天気も思わしくなく、東稜核心部を堪能できた事で、Ⅴ峰への縦走はやめ、奥明神のコルから岳沢へ下る事とした。
<コルへの下り> <奥明神沢を下る>
とはいえ、コルへの下りではリッジ沿いに懸垂40mするなど、楽な下りではない。
コルで一休み、急な奥明神沢を尻セードを交えて下り、岳沢ヒュッテへ。10数張りのテントがあり、設営。この時期小屋は宿泊はできないが水も引いてあり、売店が開いていて、冷たいビールで乾杯することができた。一杯やっている間にも雷鳴が轟き雨も降り始め、下山の判断は正解。
この日はそぼろあんかけときのこスープで、小屋で仕入れた「穂高の詩」ワインを愉しんだ。
5月6日 曇りのち雨
岳沢ヒュッテ7時-上高地9時-沢渡9時半~(温泉)~岡谷~下諏訪~茅野13時半
夜半に激しい雷雨と若干の降雪があったが、夜明けには上がり、濡れずにテントを撤収、上高地へ下山。雪の消えた途中の樹林帯で雨が降り始め、上高地に着く頃に本降りとなった。
<岳沢を下る> <雨の河童橋にて>
上高地からタクシーで沢渡へ、時間が早い為、中の湯・坂巻温泉とも入れず沢渡で一風呂浴び(500円)、帰宅した。
ヒョウタン池まで夏道がついていたのには少し驚きました。
全国的な悪天の中、明神周辺は比較的穏やかでラッキーでしたが、
やっぱりGWの青空の下を歩きたかったなー。
K村・I原 両氏は初の北アバリエーション+フル装備にもかかわらず
順調に行動できたと思います。これもS原スクールの賜物ですね。 (U山)
核心部、自分にはまだまだ厳しかったですがサポートのお陰でなんとか登れて嬉しかったです。天気はいまいちでしたが2日とも幕営後に本降りとなったことを考えれば恵まれていたほうかなと思いました。
次回はもっとお酒、担がないといけませんね (I原)
主峰から下りはじめてすぐのちょっとした岩のトラバースが、一番怖かったかしら。。。 (K村)
でも、楽しそうでちょっと羨ましくなりました。