久々に凄いダジャレで幕開けしたブログ・・・しかし私は、これはじつに真実であると今回つよく思った。
最近、映画『日日是好日』を観、森下典子著のその原作を読み、(そのことを最近ブログに書いた〜10月19、25日参照)
昔読んだはずの映画撮影時の事を書いた『青嵐の庭にすわる 「日日是好日」物語』を、軽くのぞく…つもりで覗いたが最後、
どっぷりハマってどんぐりこ・・・自分としては珍しくアッと言う間に読んでしまうぐらい充実した読書。
以前、読んだはずなのに・・・と何度も首をひねるほど、濃い内容があまりに新鮮に心に響くものだから、『本にも本番がある』のだと痛感。
これはまぁ、本に限らず物事には適正なタイミング・・・というものがあり、自然(じねん)の『自ずから然り』と腑に落ちる瞬間が人間にはあるのだ。
映画そして原作本、さらに映画撮影時のエピーソードなどを書いてある本書などを通して観る、森下典子さん自身の『還暦スキャン』ならぬ
『還暦スクリーン』・・・という世にも稀な幸運にめぐまれた還暦者(映画化の話が出たのが彼女59歳、映画化決定、クランクインが61歳であった)
今回読んだ彼女の著書『青嵐の庭にすわる』は、著書『日日是好日』の映画化にまつわる話と撮影時、茶道が正しく行われているか
チェックする茶人スタッフとして映画に関わった時のエピソードをまじえた、『還暦スクリーン』物語で、
私が普段、『道の文化』・・・と、それこそお茶を濁し、言語化出来ないでいる禅修行の内容について、
茶道歴40年と同時に、プロの著述家として同じ年数を言語化の修行に明け暮れた著者にして、
その『道の文化』体験の言語化を、ここに実現してみせている著書が本書『青嵐の庭にすわる』であり
茶道を描いた著書『日日是好日〜お茶が教えてくれた15にしあわせ』であることがわかる。
そしてその内容は、中国から伝わる禅語録集に匹敵するか、あるいは現代人を対象とする時、
それ以上の説き方で、東洋の真髄『悟り』について語り尽くしているように私は思った。
(参考までに映画の写真がある… 2021年4月10日のブログ記事〜『日日是好日』鑑賞)
また、最晩年の樹木希林さんの役者冥利に尽きる・・・俳優としての姿が、彼女の筆によって描かれたというのも、何かの縁か。
この映画出演で樹木希林は寿命を縮めたと私は思うが、御本人はその値打ちを十分知ったうえでの、茶道の先生役であったであろう。
ある日、著者に表千家より電話があり、映画を褒めてくれた事と、樹木希林さんの茶人としての演技に
『あの佇まいといい、お点前の間といい・・・・、どう見ても、お茶の先生にしか見えなかった』と言わしめたエピソードが光る。
写真右下に1992年とあり、私が40歳の時。一見映画監督風しかし、ブログ記事とは何の関係もない図