拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

  一撮俳句  (夏・秋編) 

2011年10月31日 | 色読是空
       
        一撮・俳句

帰宅とレイン(電車と雨) 夏の陰気を 眺めつつ (第一作、7月13日)
異国語や 眠りを誘う 帰宅電
生きてれば 芭蕉うらやむ スマートフォン(メモもできるで)
生も句も 限られてこそ 活きる命か
キス風景 そこまでやれば 人工呼吸
調子でて ツイツイさえずる 雨燕

ナデシコは ガタガタの日本 勇気づけ (この辺から社会的な事柄も詠むようになる)
俳号は 一撮なりけり 夏の冷雨
何もかも 予測できない 寒い夏
姉がスカイプ 父の面影 我に見るかな (姉がしばしばスカイプしてくるようになる)
あの声と 面構えとに 惚れてたが 逝かれて 惜しむ 役者振りかな (原田芳雄  を偲んで。)
                                   
船旅や 3キロ旅情 妻はしゃぎ (7月31日)

脱原は イシンをかけた マツリごと 風雲巻き起こせ 平成の志士 (この辺から           
 原発、放射能汚染問題に苦悩する人々に思いをよせる)
眼で聴けば チリーンと風に 舞う紙片 (8月5日:フランソワーズの誕生日に)
風流も 不安混じりの 宵の雨
ガイガーで 測る未来に 親は涙す
華やかさ 散って消えれば はかなさや (地元の花火大会をみて)
最近は ブログり、ツイり 妻カンカン (相手にしてくれないと怒る)
頼るなよ 言葉の杖に 雪月花  (8月17日)

頭燃でも それに気づかず 夕涼み うちわで扇ぐ やまとビトかな
浮くものを 上下に映す 水鏡 永遠(とわ)と瞬時の 境目みせて
禁断の 木の実が核と 気づく夏 アダムとイブが 楽園を去る
俺達に 明日は無いなと 覚悟せよ 低能政策 分かち合うには
産湯から 温泉までの 安楽に 垢抜けきって 腑抜け候う
口笛は 独り歩きの 古きダチ 月曜雨の 石畳ゆく(さよなら原発独りデモ9月19日)
あの日より 心の内に 被曝して 故国を憂う アルプスの雲
イマジねよ! 長く苦しい 患いに 笑顔なくした 平成被曝児
バカンスは 心こんがり 被曝させ 眼を赤くして 読むツイターかな(大事な情報源)
ツイターの 一つ一つの 心音を 集め束ねて 未来築かん
この年は スマートフォンで 俳句かな 
苦になって 俳句にならぬ 初秋かな(10月10日)
慈悲秘めし 憤怒仁王の 激励は 若き賢母の 姿かりたか (ツイートに刺激されて)
プチメディア 巨大(虚大)に挑む 楽屋裏 (10月21日読売対上杉のやり取り)
季語失せて 路頭に迷う 五七五 無から八起の ダルマかな 「10月21日」
言魂で 気持ちつなげる ツイの数珠
朝暗き 裏の雨戸を 開け見れば 凛とそり立つ 北斗七星 (10月24日)
つぶやきが 叫びに変わる 日に生きて (10月28日)
冷え切った 風吹き荒れる 東北で 熱き思いを 綴る君かな (この人のブログを見て
 http://daiken.cocolog-nifty.com/ )
帰宅電 6時の闇を 切り裂いて サヨナラ夏時 また4月まで (10月31日) 


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1 コメント

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当時の俳句を振り返って (一撮というか馬骨より)
2024-09-25 17:02:42
2011年6月に最初のスマートフォンを買い、友人のすゝめでツイッターを始めた時、それまでまったくだった俳句を書くことで参加。今読むと俳句というより川柳…に近いものが多い。そのせいか後には季語にこだわらない短歌が多くなった気もする。この年3月に東北大震災が起こり、俳句も原発事故関連の放射能問題やら原発反対の句がふえ、少しずつ政治に関心を向けるキッカケになった経緯がみえる。
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