Tの時間

なんでもない日常のできごとや思いのなかで・・

旅日記 1993年 5/17~5/19

2021-02-19 22:32:00 | 旅日記

三瓶温泉から石見銀山へ

5/17 ~ 5/19
1泊のつもりの三瓶温泉が翌日は朝からの雨でもう1泊することにした
この日いままでの旅の記録をまとめるため
ワープロを持ち込み一日がかりで取り組んだけど終わらない

それにしても
旅先で一番困るのは食べ物のことだった
この頃には既に菜食にこだわっていたのだけど
どこの宿泊先でも
お肉お魚や卵を使った料理が出る
もちろんお砂糖も入っている
旅先のことなので今ほど厳格にはしていなかった
それでも口に出来るものは
白米 野菜を使った料理 パンなど・・・
出された料理の大半をいつも残していた

旅の楽しみの大部分は食にあると言っても過言ではないと思う
それがかえって苦痛となっていたから
宿の人に悪いなあと思いながらも
やはり自分の主義を曲げることは出来なかった
そのうち素泊まりを利用するようになって
おかげで食に対するストレスは消えた

この日一日部屋に篭もり記録まとめに専念した


翌日出発し石見銀山へ立ち寄る
「龍源寺間歩」という坑道の跡があり当時を偲ぶよすがとなっている
中に入るとひんやりとして湿っぽい
ノミの跡など工夫たちの苦労が思いやられた

唐人屋敷跡などがあり当時の隆盛振りを思わせるが
すべては今は昔・・・

益田市には柿本人麻呂の終焉の地といわれている所が二ヶ所ある
ひとつは斎藤茂吉氏が提唱する“鴨山説”
もうひとつは梅原猛氏の提唱する“鴨嶋説”

人麻呂のうた(万葉集)

「 鴨山の岩根しまけるわれをかも         
            知らにと妹が待ちつつあらむ 」


うろ覚えだけど確かそんな歌だったと思う

梅原猛氏の「水底の歌」という本は人麻呂の終焉の地を探るもので
この歌の“鴨山”を廻っての論争は興味深いものがあった

そしていまこの地に立ち自分なりに思う

梅原説に軍配を上げたいと

さりながら真実は何処に..........

2003年7月7日(月)