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冠動脈のカテーテル検査を終えました。
二泊三日の入院検査でした。
暖かい病室で大勢の看護師にあれこれ世話をやかれて、逝ったことはないけど、天国にいるようなひと時でした。
右手首の動脈、左腕の静脈、右足首の静脈に注射針が刺さったまんまベッドに繋がれ横たわっていると、不思議なことに、何もかもが充足されたような安堵感が湧き上がってきて、奇妙な幸福感に満たされます。
常識的には不自由で可哀そうな病人なのでしょうが、この充実感や幸福感は何なのでしょうね。
暖かい家庭、やさしい家族に囲まれて暮している人(そんな人がいるのかとも思うが)には恐らく耐え難い苦痛なのでしょうね。
日頃、人と会話することさえ殆どない生活をしていると、多少の苦痛があっても、人が傍に寄って来て、我身に何かをしてくれるだけで何やら嬉しい気持ちになるのでしょう。
あちこち穴だらけにされて充足感を得ているというのでは、これはもう真正の変態ということになります。
素人目にも綺麗に見える冠動脈の陰影を見せられて、「バッチリですね、大丈夫ですね。」と嬉しそうに言う医師。
「そうですか、よかったです。」と言いながら、内心は「残念な思い」の私。
需要と供給が噛み合ってないのだが取引は成立している。
「もう少し居たいんですけどね・・」
周りの笑いを誘う冗談になってしまったのは、仕方のないことです。
そして目出度く退院となりました。
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