
普段はほとんど人の入らない道の両端に、赤や黄色の葉がたくさん落ちている。木の種類は2人ともよく知らないが、「広葉樹だからいいんでしょう。やっちゃいましょうか」となだれこむ。熊手ではいて落ち葉の山をこしらえ、巨大な籾がら袋やビニール袋にぶち込む。かさばっかりはるので、袋がミシュラン君ほど大きく膨らんでも、ひとりでひょいと抱えられる。が、日陰で湿った落ち葉はけっこう重い。
山道を下りながら、はいて、ぶち込んで、載せての繰り返し。すぐに2人とも汗だくになる。
「帰り、冷たいもの飲んで帰りましょう」とおじさん。「いいですねえ。やる気出ました」

「いつの間にか、だいぶやりましたね」
「シルバー人材センターに委託したら、1日仕事かもしれませんね」
僕らも山も、WIN-WINの関係。沢のせせらぎの音を聴きながら一休みし、盗みを終えた盗賊のように、最後の袋を積んで車で逃げ帰るように現場をたった。
山のふもとのジェラート屋で、また一服。店員から受け取ったおつりは、いつのまにか葉っぱに変わっていた…。なんて。
