しばらく前に、「広島県立高校の入試制度の見直しが始まるらしい」ということをブログに書いた。隊員が注目していたのが、いわゆる「内申書」。中学校側が生徒の中学3年間の成績やスポーツ活動、生徒会活動などを記録する書類の扱いがどうなるかが気になった。
その後の地元紙の続報によると、県教委が示した入試見直しの素案は、内申書に大きな「メス」を入れる方針が盛り込まれているようだ。スポーツや文化、ボランティア、生徒会などに関する生徒の活動を記録するのはヤメ。学習の成績も、2年生と3年生時だけに絞る。
いい方向性だと思う。中学入学したらすぐに、内申書のことを気にしながら学校生活を送らざるを得ない今の仕組みはいびつだもの。
内申書の要素をたくさんなくす代わりに、「自己PR書」というものが登場するらしい。生徒自らが「中学生活でこんなことを頑張った」「高校ではこんなことを学びたい」ということを書く。高校は自己PR書を使って受験生全員の面接をすることになりそう。
子どもにとっては、何をしたいから高校に行くのか、なぜその学校を選ぶのか、を「偏差値」にかかわらず考えやすくなるような気がする。大人の側も、その子の志向や意欲によりフィットした進路指導、合否判定につなげやすいんじゃないなか。
学校は行かなきゃいけないところ―。そんな当たり前に信じられてきた言葉が説得力を失いつつある今の時代、学校が魅力ある場所にならないと、子どもにそっぽを向かれる。県教委の試みは、内容の細かいところはさておき、必要な取り組みだと思う。
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