空き家だった今の家に転がり込んで1カ月余りがたった。仕事と学校がある家族を広島市内に残しているため、でっかい一軒家での単身生活。ではあるのだが、小さな「同居人」はいる。ネズミだ。夜になると、広い家の天井裏をドタドタと駆け回る。時折、いつもより輪を掛けてにぎやかな夜も。「そりゃ、屋根裏でヘビと追いかけっこしとるんよ」。職場の先輩職員さんが、あっけらかんと言う。
ネズミ1号とのご面会は入居してすぐ。マッチョ大家さんと古い家財を片付けていると、ベッドの下からタタタッと小さなハツカネズミが駆け出てきた。大家さんがとっさにベッド下の収納の引き出しをバンッと閉めると、チュゥ。頭から少しの鮮血を流して息絶えていた。大家さんの手で丁重に、そばを流れる川へと水葬された。ここはガンジス河か。
もう退治したかと思いきや、その日の夜、隣の部屋の畳の上を激しく走る音が続く。もう1匹いたか。翌朝、先輩職員に話すと「ワナでつかまえんさい」と。トムとジェリーでおなじみの、チーズを置いてバチンと挟むやつ? たいていトムの尻尾が挾まれるやつ? 「そんなん、売ってるんですか?」「ホイホイでもいいんじゃない」
すぐにネズミホイホイ(?)を買ってきて、家のあちこちに仕掛けた。休みを挟んで2日後、家に帰ると、「チュン、チュン」と小鳥のさえずり。あぁ、きれいな声。田舎に帰ってきたなぁ。…と思いつつホイホイを見て回ると、ネズミ2号と3号がぺったりとくっついている。「チュゥ、チュゥ…」と無念そうな鳴き声。小鳥じゃなかった! 我ながらの自然オンチに笑えた。2号、3号は畑で枯れ草とともに火葬された。
「田んぼがあるんじゃけ、ネズミはおるよ」と。まぁ気持ち良くはないけど、隊員の目の前に現れない限り、正直さほど気にはならない。ゴキブリの方が圧倒的にイヤだ。「あぁ、今夜もジェリーが逃げてる」とドタ音を聞きつつ、いつの間にか眠りに落ちてしまう。でも、家族は気味悪がっているので、なんとか手を打たねば。大家さんが毒々しい赤色の殺鼠剤を家のどこかで見つけてきたが、これ、大丈夫だろうか。
ネズミ1号とのご面会は入居してすぐ。マッチョ大家さんと古い家財を片付けていると、ベッドの下からタタタッと小さなハツカネズミが駆け出てきた。大家さんがとっさにベッド下の収納の引き出しをバンッと閉めると、チュゥ。頭から少しの鮮血を流して息絶えていた。大家さんの手で丁重に、そばを流れる川へと水葬された。ここはガンジス河か。
もう退治したかと思いきや、その日の夜、隣の部屋の畳の上を激しく走る音が続く。もう1匹いたか。翌朝、先輩職員に話すと「ワナでつかまえんさい」と。トムとジェリーでおなじみの、チーズを置いてバチンと挟むやつ? たいていトムの尻尾が挾まれるやつ? 「そんなん、売ってるんですか?」「ホイホイでもいいんじゃない」
すぐにネズミホイホイ(?)を買ってきて、家のあちこちに仕掛けた。休みを挟んで2日後、家に帰ると、「チュン、チュン」と小鳥のさえずり。あぁ、きれいな声。田舎に帰ってきたなぁ。…と思いつつホイホイを見て回ると、ネズミ2号と3号がぺったりとくっついている。「チュゥ、チュゥ…」と無念そうな鳴き声。小鳥じゃなかった! 我ながらの自然オンチに笑えた。2号、3号は畑で枯れ草とともに火葬された。
「田んぼがあるんじゃけ、ネズミはおるよ」と。まぁ気持ち良くはないけど、隊員の目の前に現れない限り、正直さほど気にはならない。ゴキブリの方が圧倒的にイヤだ。「あぁ、今夜もジェリーが逃げてる」とドタ音を聞きつつ、いつの間にか眠りに落ちてしまう。でも、家族は気味悪がっているので、なんとか手を打たねば。大家さんが毒々しい赤色の殺鼠剤を家のどこかで見つけてきたが、これ、大丈夫だろうか。
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