とある指定感染症医療機関の関係者に、新型コロナウイルスをめぐる現状を聞く機会があった。
話は多岐に及んだ。細かいことは書けないのだが、乱暴に挙げると
〇広島県内の指定医療機関の一部でも病床は「手いっぱい」。一般病床での受け入れ体制をすでに整えている
〇マスク、防護服などの医療資材は今すぐに「ない」わけではないが、長期化が明らかな状況で底をつくのは目に見えている
〇人工呼吸器などの装置は十分にあっても、それをフル稼働させられる医療者の確保が難しい
〇今後、一般診療への一定のしわ寄せは生じる(すでに、緊急性のない手術の延期などが始まっている)
〇行政はもっとスピード感を挙げて対応するべき(医療機関の役割分担、医療資材の供給、国民・県民への呼び掛けなど)
〇指定医療機関だけで対応できないことは明白。他の医療機関に対する一定の強制力を伴う方針が要るのでは
〇「平時」を前提にしている今の感染症医療態勢の見直しも考えなければ。地域医療構想の方針の下で進む病床再編にも影響する
ということだっただろうか。
アラフォー隊員もここ数年、家族の闘病や看取り、治療などで、患者家族として医師や看護師と関わることが増えている。
「生物」として、どうしようもなく衰弱したとき。命の有限さを思い知らされるとき―。そんなときにつかの間、出会うのが医師や看護師だ。ほれぼれする高い技能を持ちつつ、「人と人」としての温かい関わりを感じさせてくれる医療者たちにお世話になるたび、頭が下がった。「こういう分野にこそ、税金をきちんと使わんと」としみじみ思ったものだった(もちろん、そうでない医療者にも多々、出会い、バトルしたが!)。
「医療崩壊」のリスクも高まる中、現場の動きにより注目せねば。
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