わたしは質問した。
「それでは、あなたが最も恐れる人間とはどのような存在ですか?」
「そら決まっとるやんけ!
流されず自分で考えることができる人間や
はっきり言うとな、
正しい思考はわたしにとって死を意味すんねん!
わたしは正しく考える人間の思考に存在することはできない
人間が恐怖や落胆、失望、自滅の思考をしてる間は問題ない。
勇気・希望・信心、明確な目標といった建設的な思考を始めると
わたしのものではなくなってしまうのだ。
貧困ゆうても流される人間の中やったらどんだけ金を持っていても見つけることができる。
貧しい、足りない、と感じる心をな。
でも自分の欲するものを知っていて、それを獲得するために考えて行動してる者には決して見つからない。
一見ボロボロに見えてもその人間の中からは貧困は発見できひんのや。」
「なるほどねー。悪魔が恐れる人間というのは、流されずに考える人、さらには自分の意思を持って行動する人ってことですかね?」
「そうや。」
「そうすると、流されない人間というのは生まれつき流される人間と比べて優秀ってことですか?」
「それは違う。
自分の頭を使って自分で考えるというのは、人間ならだれにでも等しく与えられた特権や。」
「は~そういうことなんですね、誰にでもチャンスはあると。
それではね、この流される人に何か言葉を送るとしたらそれは何ですか?」
「そうだなぁ…
目覚めよ!そして与えよ!
だな。
与えるとは多くの人間に貢献することだ。
おい、おまえ、そんなこと悪魔に言わせんなよ」
「与えよですか。いいですね。
それでは、目覚めるとはどういうことでしょうか?」
「目覚めとはな、私の力を断ち切り自分の頭で考えられるようにすることだ。
強い意思の力があれば、私の力を断ち切ることは可能だが、一定期間わたしの支配下にいるともはやわたしの支配から逃れることはできない。
これは大自然の法則にのっとる。」
「そうなんですね!
それではその大自然の法則とは一体なんですか?」
「この法則の名前はヒプノティック・リズムと言う。
原理は人間の使う催眠術と同じだ。
頭に浮かぶあらゆる思考は日々の生活を通して何回も意識の中で繰り返されるようになる。
それをずっと繰り返していくと一定のリズムを作り出すんや。
不安なことを何回も何回も考えると、一定のリズムでそれが繰り返されていく。
これは宇宙の法則ともいえるんや。
リズムというのは習慣の最終段階なのだ。
どんな思考も体の動きも何度も繰り返されるうちに、習慣の原理によって最終的に一定のリズムを形成する。
そうなるともう逃れることはできない。
わたしは、このヒプノスティック・リズムを活用して、人間にいつも同じことを考えさせたり、同じ考え方をし続けるように仕向けとるんや。
貧困を恐れれば貧困が引き寄せられるし、戦争を恐れれば戦争が引き起こされる。
これこそが永久に変わることのない世界の仕組みなのだ。
だがな…
ヒプノティック・リズムはな、否定的な思考や行動を続けるから一定のリズムができる。
逆にいうと、肯定的な思考や行動を続ければ、肯定的なリズムができるんや。」
「それでは、ヒプノティック・リズムっていうのは、使い方によって人間の役に立つパターンもあると、そういうことですか。」
「そうや。
目標を明確にしたりし自制心を持ったり、時間をうまく使うことができればな。
本当の知恵とはな、否定的な習慣から抜け出し、自分の人生を肯定的な思考習慣で動かすことができる人間にしかもたらせないようにできているんや!」
「そうなんですね、それでは、いくら知識を蓄積しても、それだけでは知恵にはならないのですか?」
「あたりまえやがな。
もし、知識=知恵だというのであれば、なんで科学の粋を集めたものが破壊とか殺人の手段になったりすんねん。」
「あ~なるほどねぇー
それでは、否定的なヒプノティック・リズムに陥った人間は、どうしたらそこから抜け出せるんですか?
その知恵を教えてください」
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