The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

ロスマリヌス・オフィキナリス Rosmarinus officinalis と ロブラリア・マリティマ Lobularia maritima

2018-02-23 11:56:12 | ポルトガル花のある風景

2月の半ば、野の花は咲き始めたばかり。種類は少ないが花はみずみずしく新鮮だ。大西洋にそそり立つ断崖のわずかなくぼみに2種類の花が肩を寄せ合うように咲いていた。崖の下にはたぶん鯛や金目鯛などが泳いでいるだろう。それをねらって、釣り人が何人か糸をたらしている。

 

ロスマリヌス・オフィキナリス Rosmarinus officinalis

シソ科、ロスマリヌス属、地中海沿岸地域原産の常緑低木、

学名:Rosmarinus officinalis、和名:マンネンロウ(迷迭香)、

英名:Rosemary(ローズマリー)、葡名:Alecrim(アレクリン)、

 

ロブラリア・マリティマ Lobularia maritima

アブラナ科、ロブラリア属、ヨーロッパ地中海沿岸原産・半耐寒性一年草

学名:Lobularia maritima、和名:ニワナズナ(庭薺)、スイート・アリッサム、

英名:Sweet Alyssum、葡名:Lobularia、

 

2018 年 2 月 15 日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

©2018  MUZVIT

 

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コンボルブルス・トリカラー Convolvulus tricolor

2018-02-19 15:29:56 | ポルトガル花のある風景

小さな昼顔、直径2センチほど。一面に咲くコンボルブルス・トリカラーの中に、赤いグラジオラスの原種が混じり、のっぽの濃紺のアズレアが数株咲いている。こんな美しい風景を目にすると、その中に寝転がって読書でもしたくなる。でもそうすると小さなダニが襲ってくる恐怖がある。

 

コンボルブルス・トリカラー Convolvulus tricolor

ヒルガオ科、コンボルブルス(セイヨウヒルガオ)属、地中海沿岸地域原産の1年草、

学名:Convolvulus tricolor、

和名:サンシキアサガオ(三色朝顔)、サンシキヒルガオ(三色昼顔)、

英名:Dwarf Convolvulus、Tricolor Convolvulus、Blue Spanish Bindweed、Dwarf Morning-glory、葡名:Azuraque、

2015 年 5 月 5 日、コスタ・アズール地方で撮影

©2018  MUZVIT

 

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ナルキスス・ブルボコディウム Narcissus bulbocodium

2018-02-15 14:58:32 | ポルトガル花のある風景

昨日 2018 年 2 月 14 日ナルキス・ブルボコディウムの聖地へ行ったのだが、まだ姿は見られず、それでも重箱の隅を探る様に歩き回ってようやくわずかに見つかった。あと数日も経てば、たぶん満開になるだろう。今年は寒い日が多く、どこでも野の花の開花が遅れている。 

ナルキスス・ブルボコディウム Narcissus bulbocodium

ヒガンバナ科、スイセン属、地中海沿岸西部地域原産の多年草、

学名:Narcissus bulbocodium、

和名:ペチコートスイセン(ペチコート水仙)、

英名:Hoop-Petticoat Daffodil、仏名:Trompette de meduse、葡名:Narciso、

2015 年 3 月、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影

©2018  MUZVIT


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グラジオラス・イリリクス Gladiolus illyricus

2018-01-24 08:51:09 | ポルトガル花のある風景

野生のグラジオラスは地中海沿岸地方原産らしい。ポルトガルでは標高の低いところから高原でも良く目にするがあまり花色の変化はない。日本の花屋で目にする園芸種と違って、花は小さく、ひっそりと咲いている。

 

グラジオラス・イリリクス Gladiolus illyricus

アヤメ科、Iridaceae、グラジオラス属、地中海沿岸地方原産の球根植物、

学名:Gladiolus illyricus、

和名:グラジオラス・イリリクス、

英名: Wild Gladiolus、葡名: Espadana-dos-montes 、

2015 年 5 月 7 日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影

©2018   MUZVIT

 

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ウレックス・エウロパエウス Ulex europaeus

2018-01-05 09:13:25 | ポルトガル花のある風景

コルク樫や松の大木の下草は耕されているが、道のこちら側は下草が伸び放題。ウレックスも伸び伸びと枝を伸ばしている。そんな中にキノコが生えていたりするので、うっかり手を近づけると、ウレックスにズキリと刺されて飛び上がる。

 

ウレックス・エウロパエウス Ulex europaeus

マメ科、Fabaceae、ウレックス属、地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Ulex europaeus、

和名:ハリエニシダ(針金雀児)、英名:Gorse、Furze、葡名:Tojo、

2015年11月28日、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、

©2018  MUZVIT

 

 

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オキザリス・ペス・カプラエ Oxalis pes-caprae

2018-01-04 16:55:35 | ポルトガル花のある風景

このビーチに迫る岩山はピンク色の大理石。しかもアラビダ大理石。崖に近づくと、岩の一部が崩れ落ちていた。その間にオキザリスがひっそりと咲いている。

 

オキザリス・ペス・カプラエ Oxalis pes-caprae

カタバミ科、カタバミ属、南アフリカ、ケープ地方原産の球根多年草、

学名:Oxalis pes-caprae、

和名:オオキバナカタバミ(大黄花酢漿草)、

英名:Bermuda Buttercup、African Wood-sorrel, Bermuda Sorrel、Buttercup oxalis, Cape sorrel, English weed, Goat's-foot, Sourgrass, Soursob 、Soursop; 葡名:Azedas、

2015年12月4日、ポルトガル コスタ・アズール地方で撮影


©2018  MUZVIT

 

 

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サポナリア・オフィキナリス Saponaria officinalis

2017-12-25 09:23:17 | ポルトガル花のある風景

山道で見かけるとハッとするほど。とても野草とは思えないほどだ。それが石鹸の花とは驚きだ。写真のこの場所も山道沿いで、数年前に山火事で焼けた所。松の木は焼けたままで再生できないでいるが、足元にはワラビやカヤが茂り、サポナリア・オフィキナリスがまるで園芸種のようにくっきりと咲いていた。

 

サポナリア・オフィキナリス Saponaria officinalis

ナデシコ科、Caryophyllaceae、サボンソウ属、ヨーロッパから中央アジア原産の多年草、

学名:Saponaria officinalis、

和名:サボンソウ、セッケンソウ(石鹸草)、

英名:Soapwort、Bouncing-bet、Crow Soap、Bouncing Bess、葡名:Erva-saboeira、

2017年7月12日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

©2017 MUZVIT 

 

(GKZ植物事典より) 和名は、葉や根を水に浸し揉むと泡が出るので。古くヨーロッパでは、実際に石鹸代わりに洗濯時に使用してきたという。属名はラテン語の sapo(=石鹸)から来た名で、粘液質の汁が水に溶けると泡が出ることから。種小名は「薬用の」の意。

サボンソウは、ナデシコ科の多年草である。根茎にサポニンが含まれ皮膚病などの治療に用いられてきた。草丈は30~100㎝程度。根茎が横に這って繁殖するので株としてのまとまりが出来ない。観賞用としてはロックガーデン向きである。葉は対生し、光沢がある。6~7月頃白色または淡紅色の花を見せる。花径は2~3㎝程度である。開花時には色濃いピンクであるが開花の進行に応じて白色へと変化する。我が国へは明治初年頃渡来している。(GKZ植物事典より) 

 

 

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ケントランツス・ルベル Centranthus ruber

2017-12-24 09:15:52 | ポルトガル花のある風景

我が家から車で1時間半ほど走ると、モーロ人の城跡がある。城自体は崩れかけた壁の一部が残っているだけだが、その後にできたキリスト教のカテドラルも今は廃墟になっている。しかし城壁は修復されて、春には色とりどりの野草が城壁の中で咲き乱れる。城壁にはケントランツス・ルベルが咲き、壁に色を添える。

 

ケントランツス・ルベル Centranthus ruber 

オミナエシ科、ケントランツス属 、地中海沿岸地域原産の常緑多年草、

学名:Centranthus ruber、

和名:ベニカノコソウ(紅鹿の子草)、

英名:Red Valerian、Fox’s Brush、仏名:Centranthe rouge、Valeriane rouge、葡名:Alfinetes、

2014年4月25日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影、

©2017  MUZVIT

 

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ヴィオラ・ペルシシフォリア Viola persicifolia

2017-12-22 09:05:29 | ポルトガル花のある風景

 

この花は南のアルガルベ地方、しかも大西洋に突き出た断崖の上にひっそりと生きている。ちょうどクリスマスの時期で、他の花はほとんど姿がない中で、こんもりと群れを作って咲いていた。

 

ヴィオラ・ペルシシフォリア Viola persicifolia

スミレ科、Violaceae、ヴィオラ(ビオラ)属、北部、中央ヨーロッパ及び北アジアに分布

学名:Viola persicifolia、

和名:モモバスミレ(桃葉菫)、英名:Fen Violet、仏名:Violette a feuilles de pecher、

2015年12月24日、ポルトガル、アルガルベ地方で撮影、

©2017  MUZVIT

 

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グラウシウム・フラヴム Glaucium flavum

2017-12-20 09:08:46 | ポルトガル花のある風景

この手前はビーチ。甲羅干しをする人々や泳ぐ人、そして目の前を巨大な貨物船がゆっくりと進む。奥に入るとレストランがあり、空き地には盛りを過ぎた野の花が必死で最後の花を咲かせている。その中でグラウシウム・フラヴムはまだ元気そうだ。黄色い花もいくつか残っているが、何といっても角がすごい。長さ50センチほどもある角にはぎっしりと種が育っている。ポルトガルの7月、8月は雨が降らず、全くの枯れ野原になってしまう。

 

グラウシウム・フラヴム Glaucium flavum

ケシ科、ツノゲシ属、地中海沿岸地域原産の多年草、薬用植物、

学名:Glaucium flavum、

和名・ツノゲシ(角芥子)、英名:Yellow Hornpoppy、

2014年7月3日、ポルトガル・コスタ・アズール地方で撮影

©2017 MUZVIT


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マルバ・シルヴェストリス Malva sylvestris

2017-12-18 08:32:07 | ポルトガル花のある風景

北アレンテージョ地方、ポルタレグレ駅の線路内に咲くマルバ・シルヴェストリス Malva sylvestris。ポルタレグレ駅からポルタレグレの町までは10キロも離れている。廃線になる鉄道が多い中でこの駅は現在も立派に使われている。駅構内は広く何本もの線路が走っていてかつての栄華が偲ばれるが現在使われている線路は1本だけ。貨物駅舎も使われていないらしく、貨物駅舎前の線路は赤錆びている。そんな赤錆びた線路の枕木の間にマルバ・シルヴェストリス Malva sylvestris が花を付け風に揺られている。

 

マルバ・シルヴェストリス Malva sylvestris

アオイ科、Malvaceae、ゼニアオイ(マルバ)属、多年草、

学名:Malva sylvestris、和名:ウスベニアオイ(薄紅葵)、ブルーマロウ、

英名:Common Mallow、Tall Mallow、仏名:Mauve des bois、葡名:malva、

2017年5月23日、ポルトガル、アレンテージョ地方で撮影

©2017 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)属名の malvaとはギリシャ語の「軟らかくする」に由来している。この植物のもつ粘液に苦しみや痛みを和らげる緩和剤の効果があるからという。種小名は「野生の」の意。

ウスベニアオイは、アオイ科の多年草である。茎は円柱形で、直立する。草丈は2mほどにも。葉は掌状に5~7裂する。夏場にピンク~赤紫色の花を見せる。花弁は5枚で、濃紫色の筋が見られる。(GKZ植物事典より)

 

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ヘリオトロピウム・エウロパエウム Heliotropium europaeum

2017-12-17 08:40:29 | ポルトガル花のある風景

アレンテージョ地方の小さな駅。電車は通っているが、駅はもう使われていない。かつては乗降客で賑わったであろう駅も、今は人の姿はなく、1番線プラットホームには、ヘリオトロープが一株、大きく育っていた。

 

ヘリオトロピウム・エウロパエウム Heliotropium europaeum

ムラサキ科、Boraginaceae、キダチルリソウ属、ヨーロッパ原産の1年草、

ヨーロッパ、アフリカ、アジア、オーストラリア、北アメリカに分布、

学名:Heliotropium europaeum、

和名:キダチルリソウ(木立瑠璃草)、

英名:European Heliotrope、European Turnsole、Poteto Weed、

葡名:Erva-das-verrugas、Tornassol、Tornassol-com-pelos、Verrucaria、Verrucaris-peluda、

2017年9月21日、アレンテージョ地方で撮影

©2017 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名は、ギリシャ語の helios(=太陽)と trope(=回転)の2語からなり、花序が太陽の動きに従い回ると信じられたからと言う。種小名は「ヨーロッパの」の意。

ヘリオトロピウム・エウロパエウムはムラサキ科の一年草である。草丈は40㎝程度となる。茎は灰緑色。葉は長さ1,5~9㎝、幅1~3㎝程度の楕円状卵形で、縁部は波状の「凹凸があり、先端部はほぼ円頭~鈍頭で、基部では葉柄に連なり互生する。葉色は灰緑色で、細毛に覆われる。5~7月頃、茎頂並びに枝先に集散花序を出し、白色~淡紫色で、長さ3~6㎜程度の筒状花を多数付ける。花冠は5裂する。本種は、北米やオーストラリアでは帰化状態にある。(GKZ植物事典より)

 

 

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ナルキスス・ブルボコディウム Narcissus bulbocodium

2017-12-16 17:15:11 | ポルトガル花のある風景

大西洋になだれ込む断崖絶壁の大地に、2月になると黄色い水仙が咲き乱れる。高さ5センチほどもない小さなナルキスス・ブルボコディウムがじゅうたんを敷き詰めたように咲いている。その上を大西洋から立ち上って来た白い霧が霧雨のように覆うと、そろそろ我々も引き上げる時間だ。

 

ナルキスス・ブルボコディウム Narcissus bulbocodium

ヒガンバナ科、スイセン属、地中海沿岸西部地域原産の多年草、

学名:Narcissus bulbocodium、

和名:ペチコートスイセン(ペチコート水仙)、

英名:Hoop-Petticoat Daffodil、仏名:Trompette de meduse、葡名:Narciso、

2015年3月、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影

©2017 MUZVIT

 

 

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ゲンチアナ・プネウモナンテ Gentiana pneumonanthe

2017-08-15 09:05:07 | ポルトガル花のある風景

後方に小さく見えるのはポルトガルで一番標高の高いエストレラ山(1993m)の頂上に建つ天文台。冬は雪に覆われポルトガル唯一のスキー場がオープンする。道路脇にポールが立っているが、雪で道路の位置が判らなくなるのを防ぐため。春から秋には様々な花が次々に咲く。リンドウは7月から咲き始め10月上旬まで楽しめる。

 

リンドウ科、Gentianaceae、リンドウ属、ユーラシアに分布、多年草、

学名:Gentiana pneumonanthe、

和名:ゲンチアナ・プネウモナンテ、

英名:Marsh Gentian、葡名:Genciana-de-turfeiras、

2017年7月12日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

©2017 MUZVIT

 

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ボラゴ・オフィキナリス Borago officinalis

2016-02-18 08:51:03 | ポルトガル花のある風景

スペインとの国境まで10キロ足らず。今は国境などぜんぜんなくなって、みんなぴゅんぴゅんと猛スピードで素通り。昔は押し寄せてくるかもしれないスペイン兵を警戒して見張りの城があちこちに建てられていた。この町にもそんな城が残っている。今は廃墟になっているが、ボラゴがたくさん咲いて町の見張りをしているかのようだ。

 

ボラゴ・オフィキナリス Borago officinalis

ムラサキ科、ルリジサ属、地中海沿岸地方原産の1年草

学名:Borago officinalis、

和名:ルリジサ、別名:ボリジ、英名:Borage、葡名:Borragem、

2016年1月29日、ポルトガル コスタ・アズール地方で撮影

©2016  MUZVIT

 

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