The wild flowers of Portugal. ポルトガルの野の花 

学名など判ったものだけ明記しています。和名などをご存知の方はどうか教えてください。

アルメリア・サムパイオイ Armeria sampaioi

2022-08-31 09:42:46 | ポルトガルの野の花

 

イソマツ科、Plumbagnaceae、アルメリア属、 ヨーロッパ原産の多年草、

学名:Armeria sampaioi、

英名:Armeria、葡名:Armeria、

2009年6月、2015年6月13日、2016年6月13日、7月17日、9月25日、2017年5月23日、7月12日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

アルメリア・サムパイオイ Armeria sampaioi の花。草丈は30~50cm。花の直径は1cm未満。それが幾つも固まって3cmほどに。

 

山の強風に揺れるアルメリア・サムパイオイ Armeria sampaioi。標高1900m付近でも撮影。

 

淡いピンクから濃色まで色の変化はある。6月なのに付近では雪が残っていた。

 

花はカサカサとしてドライフラワーのよう。

 

アルメリア・サムパイオイ Armeria sampaioi でした。  

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)和名は、学名の音読みから。属名はケルト古語を語源とし、「海岸に自生する植物」の意。種小名はポルトガル語の São Paio(=Rt.Pelagius)を語源としている。

アルメリア・サムパイオイはイソマツ科の宿根草である。草丈は、30~50㎝程度となる。葉は、全て根出し、長さ30㎝前後程度の剣形で、全縁、鋭頭、地面にロゼット状に広がる。6~9月頃、長い花茎の頂にほぼ球状の花序を出し、径1㎝程度で桃色の5弁花を多数つける。(GKZ植物事典より)

 

 

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エリカ・アウストラリス Erica australis

2022-08-30 10:11:10 | ポルトガルの野の花

ツツジ科、Ericaceae、エリカ属、地中海沿岸地域原産の常緑低木、

学名:Erica australis、

和名:エリカ・アウストラリス、

英名:Mediterranean-type Shrub、Southern Heath、Spanish Heath、

葡名:Urze-vermelha、Chamiça、Torga-vermelha、Urgueira、

2009年6月、2015年6月13日、2016年6月13日、2017年5月23日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で、2014年12月16日、2016年2月15日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

エリカ・アウストラリス Erica australis の花。花の長さは1cmほど。樹高は1mほど。

 

葉は針状で4個が輪生する。春、筒形で、紫紅色を帯びた桃色の花が咲く。

 

属名のエリカの英別名はヒース。ヒースには荒野という意味があり、何も育たない荒野に自生。

 

エリカ属には700種以上があるといわれているが、そのうちの9割が南アフリカ原産、残りの70種程度がアフリカの他の地域や地中海地方、ヨーロッパ原産である。同じ時期、この地域では3種類のエリカが同時に咲いていた。この種が1番早くから咲いていたのか?終りの花が多かった。

 

 

ポルトガルの春には低地でも高地でもいたるところでエリカ・アウストラリスを見かける。エリカ・アウストラリス  Erica australis でした。   

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)  和名は学名の音読みから。属名はギリシャ語で「砕く」の意のエレイケーに由来している。かつて、エリカが胆石を砕く薬効を持つと信じられていたことによる。別の説では、ギリシャ語のeric(=ほうき)が語源であり、箒をこの属の植物で作ったことからと言う。種小名は「南方系の」の意。

エリカ・アウストラリスはツツジ科の常緑樹である。樹高は1~1,5m程度となる。葉は長さ3~6㎜程度の針状で枝に4輪生する。晩春~初夏にかけて枝先の葉腋から散形花序を出し、長さ1㎝程度で桃紫色の長筒形花を数個下垂する。花冠は4浅裂する。 (GKZ植物事典より)  

 

 

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エリカ・アルボレア Erica arborea

2022-08-28 09:43:59 | ポルトガルの野の花

ツツジ科、Ericaceae、エリカ属、地中海沿岸地域原産の常緑低木、

ヨーロッパ南部から南西アジアなどの地中海沿岸地域に分布、

学名:Erica arborea、

和名:ブライヤ(Briar)、エイジュ(栄樹)、

英名:Tree Heath、White Heath、Giant Heath、独名:Baumheide、Heide、仏名:Bruyere、

葡名:Urze-molar、Betouro、Urzo-blanca、

2009年6月、2015年6月13日、2016年6月13日、2017年5月23日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で、2014年3月28日、2015年2月12日、2021年3月3日、9日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

1~3m程の高さに成長し(種によっては、最大で7m程にも成長)、葉は3枚ずつ輪生する。

 

3~7月頃に開花させ、枝先に鐘形で赤色を帯びた白色の小花を開く。花の直径は5mmほど。ヒースから集められた蜂蜜は冬でも凍ることがないと言われて人気があるとか。

 

山麓の岩場などに自生し、到底他の植物生育には適さない環境の 中に育っているため根塊は大変強い。

 

ブライヤは木としては強い難燃性を持ち、鉱物に比べ軽量であり、そのためタバコのパイプ(喫煙具)の材料によく用いられる。このブライヤの木の根(ブライアルート(briarroot))から作られるタバコ用のパイプは、高級品(高級材)としても広く知られている。ブライヤ材で作るパイプの原材料には、主にブライヤの木の根が使われることが多いが、廉価な製品では幹に近い箇所も利用される。

 

耐久性に優れ風合いなどが好まれることから広く普及しており、しばしば「パイプの王様」と位置づけられる。(Wikipediaより) エリカ・アルボレア  Erica arboreaでした。  

©2022 MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より)   和名の語源不詳。(エリカ属の中で、本種は特に樹高が高くなり、良く分枝もすることからではなかろうか?)属名はギリシャ語で「砕く」の意のエレイケーに由来している。かつて、エリカが胆石を砕く薬効を持つと信じられていたことによる。別の説では、ギリシャ語のeric(=ほうき)が語源であり、箒をこの属の植物で作ったことからと言う。種小名は「高木の」の意。

エイジュはツツジ科の常緑樹である。本種の属するエリカ属の樹木は概して樹高が50㎝前後程度の灌木が多い中で、本種は樹高が最大で7m程度にも及ぶと言う。そこで、英名ではTree heath或いはGiant heathと呼ばれている。茎は直立し、一般的な本種の樹高は1~4m程度である。根は英名ではBriar rootと呼ばれ、喫煙用のパイプが作られるが、高級品として扱われる。本種は、良くぶんしをするが、若枝の周囲は白色の短細毛で覆われている。葉は表面に強い光沢のある濃緑色、幾分厚味がある線形で、両側の縁部が外方に反り返るために丸味を帯びて見える。葉裏が白色のため、裏側は白色の条紋が走るようにも見える。葉は、3個が枝に輪生する。3~5月頃、枝先の葉腋から散形花序を出し、径5㎜程度で壺形の小花を3個ずつ下垂する。本種は、採蜜樹としても有用樹であり、材質がとても固いのでストーブの壁面材等としても用いられてきている。本種は、オーストラリアでは帰化状態にある。 (GKZ植物事典より)  

 

 

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エリカ・ウンベラタ Erica umbellata

2022-08-27 10:11:50 | ポルトガルの野の花

ツツジ科、Ericaceae、エリカ属、地中海沿岸地域原産の常緑低木、

学名:Erica umbellata、

和名:エリカ・ウンベラタ、

葡名:Queiro、Torga、Queiroga、

2009年6月、2012年6月23日、2015年6月13日、2016年6月16日、2017年5月23日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で、2016年5月31日、2020年6月9日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

エリカ・ウンベラタ Erica umbellata の花。春、壷形で、紫紅色を帯びた桃色の花が咲く。

 

葉は深緑の針状で小さく4個が輪生し、密生させる。花の直径は5mmほど。樹高は50cmほど。

 

同じ時期、この地域では3種類のエリカが同時に咲いていた。山肌をピンクに染めるほどに満開。園芸植物として知られるエリカの原種の一つ。

 

小説『嵐が丘』の館の周囲に生えていたのもエリカ、英語ではヒース(heath)と呼ばれる。(Weblio辞書より)

 

種小名の Unbellata というのは、ラテン語で「Umbella=日傘」を意味する。エリカ・ウンベラタ Erica umbellata でした。   

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は学名から。属名はギリシャ語で「砕く」の意のエレイケーに由来している。かつて、エリカが胆石を砕く薬効を持つと信じられていたことによる。種小名は「散形花序の」の意。

エリカ・ウンベラータはツツジ科の常緑樹である。樹高は50㎝程度となる。根際から叢出し、茎は直立する。葉は長さ2~4,5㎜程度の披針形で、枝に輪生する。2~7月、枝先に散形花序を出し。桃紫色で椀形の壺形花を多数つける。花径は5㎜程度である。 (GKZ植物事典より)

 

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カンパニュラ・ルシタニカ Campanula lusitanica

2022-08-26 10:12:26 | ポルトガルの野の花

キキョウ(桔梗)科、Campanulaceae、ホタルブクロ(蛍袋)属、地中海沿岸地域原産の多年草、

学名:Campanula lusitanica、

和名:カンパニュラ・ルシタニカ、

英名:Bellflower、Tiny Bells、Lusitanian Bellflower、葡名:Campainhas、Campânula、

2009年6月、2016年6月13日、2017年7月12日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で、2013年5月6日、2015年5月7日、アレンテージョ地方で、2016年5月31日、2018年6月5日、2020年6月9日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

カンパニュラ・ルシタニカ Campanula lusitanica の花。

 

花の直径は3cmほど。草丈は25~30cmほど。

 

茎は弱々しく、多くの場合匍匐しながら枝を広げる。

 

 

 

山からの雪解け水が村の側溝を勢い良く流れ落ちる。 カンパニュラ・ルシタニカ   Campanula lusitanica でした。   

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は学名の音読みから。属名は、ラテン語で「小さな鐘」の意。種小名は「ポルトガルの」の意。古代ローマではポルトガルをLusitaniaと称していたことから。

カンパニュラ・ルシタニカは、キキョウ科の1年草である。本種は、ピレネー山脈を除いて、イベリア半島全域に自生する野草である。茎や花柄、そして葉縁には白色の細毛が密生する。草丈は35㎝程度となる。茎はか細く軟弱で、概して斜上しながら分枝をする。葉は披針形で茎に互生する。4~8月頃、茎頂に花柄を伸ばし、径1~3㎝程度で青~紫色の筒状花をつける。花冠は5深裂する。60~90㎝程度となる。(GKZ植物事典より) 

 

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ラヌンクルス・サルドウス Ranunculus sardous

2022-08-25 09:44:42 | ポルトガルの野の花

キンポウゲ科、Ranunculaceae、キンポウゲ属、ヨーロッパ原産、多年草、

アメリカ、オーストラリアを含め世界各地に分布、

学名:Ranunculus sardous、

和名:イボミキンポウゲ(疣実金鳳花)、ヘアリー・バターカップ、

英名:Ranunculus Sardous、Hairy Buttercup、Field Buttercup、Early Buttercup、Sardinian Buttercu、

葡名:Campainhas-de-ouro、

2009年6月、2015年6月13日、ポルトガル、ベイラ地方で、2014年4月17日、アレンテージョ地方で撮影、

 

ラヌンクルス・サルドウス Ranunculus sardousの花。草丈は10~40cmほど。水辺に生育。

 

葉は細かく裂け、光沢がある。花はカップ状で淡黄色。

 

和名のイボミキンポウゲの由来は実がイボイボに覆われているからに他ならない。

 

 

 

ラヌンクルス・サルドウス Ranunculus sardousでした。  

© 2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)  和名は果実の表面に疣状突起を持つキンポウゲの意から。属名の Ranunculus とはラテン語で「カエル」の意で、この属の植物の多くが湿地を好んで自生することによる。種小名は、イタリアの地名 Sardinia の名に因んでいる。

イボミキンポウゲは、キンポウゲ科の1~2年草である。日本では、概して河川流域や田の畦等に多く見られる帰化植物である。草丈は10~60㎝程度となり、茎には開出毛が散生する。茎は直立し、茎上部で疎らに分枝をする。根生葉は長い葉柄を持った1回3出複葉。茎葉は、先端部が3浅裂し、茎に互生する。4~7月頃、茎上部の葉腋に系1~1,5㎝程度で黄花の5弁花をつける。果実は球状に見えるが、実際は30個程度の痩果の集合果である。痩果は長さ2~3㎜程度の倒卵形で表面に疣状突起がある。北米・オーストラリアでは帰化状態にある。日本でも、中国地方~北九州で帰化状態にある。 (GKZ植物事典より) 

 

 

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スペルグラリア・ルブラ Spergularia rubra

2022-08-24 10:13:57 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryophyllaceae、ウシオツメクサ(潮爪草)属、ヨーロッパ原産の多年草、

北半球の温帯から亜寒帯地域の海岸や道端などに分布、  

学名:Spergularia rubra、

和名:ウスベニツメクサ(薄紅爪草)、

英名:Red Sandspurry、Ushba Hamra、葡名:Sapinho-roxo-das-areias、Arenaria、

2009年6月、2016年6月13日、7月17日、9月25日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で、2014年7月31日、2020年5月17日、コスタ・アズール地方で、2015年5月7日、2018年5月15日、アレンテージョ地方で、2004年4月、アルガルベ地方で撮影、

 

直径5mm程か、極小のスペルグラリア・ルブラ Spergularia rubra の花。

 

茎の上部や萼にまばらに腺毛がある。茎は地を這って広がり先端が立ち上がる。3-9月に葉腋に小さな淡紅色の5弁花をつける。葉は多肉質で対生し線形。

 

属名の Spergularia はギリシャ語の「Spergula(オオツメクサ属)」の縮小形で、ラテン語の「spargere(撒き散らす)」からきている。種小名の rubra は「赤色の」という意味である。英名にある通り砂地に多く自生している。属名には潮という名前が付いていて、本来は海岸近くに分布だが、本種は内陸部にも、山岳地帯にも分布を見ている。

 

 

 

スペルグラリア・ルブラ(淡色)とスペルグラリア・プルプレア(濃色)が混生。鉄道線路を埋めつくしピンクの絨毯にしてしまうこともある、スペルグラリア・ルブラ Spergularia rubraでした。 

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は薄紅色の花をつけ、鳥足のような葉を持つ草の意から。/属名はラテン語のspargere(=撒き散らす、散布する)を語源とする。/種小名は「赤色の」の意。ウスベニツメクサは、ナデシコ科の1年草~多年草である。概して海浜地域に自生の見られる野草である。茎は地を這い、分枝をしながら広がりを見せる。草丈は5~15㎝程度となる。茎・葉ともに繊毛が密生する。葉は、多肉質な線形で、先端部は尖り、基部は茎を抱き、対生する。6~8月頃、葉腋から径5㎜程度で紅紫色の5弁花をつける。花後には長さ3~5㎜程度の萌果をつけ、熟すと開裂して内包した種子を撒き散らす。本種は、南北両アメリカ大陸・オーストラリア大陸では帰化状態にある。日本でも帰化状態にある。  (GKZ植物事典より)

 

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セダム・フォルステリアヌム Sedum forsterianum

2022-08-23 09:47:33 | ポルトガルの野の花

ベンケイソウ科、Crassulaceae、マンネングサ(セダム)属、地中海沿岸地域原産、

学名:Sedum forsterianum、

2009年6月21日、2015年6月13日、2016年6月16日、2017年5月23日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

セダム・フォルステリアヌム Sedum forsterianum の花。花の直径は1cm未満。平地のセダムに比べて花の色、黄色は鮮やか。

 

草丈は20~30cm。セダム属は世界に約400種がある。

 

この原種を元にいくつかの園芸品種が作られている。

 

 

 

葉や茎は乾燥時には赤く紅葉する。 セダム・フォルステリアヌム Sedum forsterianum でした。  

©2022  MUZVIT

 

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セダム・アングリクム Sedum anglicum

2022-08-22 09:53:51 | ポルトガルの野の花

ベンケイソウ科、Crassulaceae、セダム属、ヨーロッパ西部原産の多年生多肉植物、

学名:Sedum anglicum、

和名:ヒメホシビジン(姫星美人)、英名:Stonecrop、

2009年6月、2015年6月13日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で、2015年5月7日、アレンテージョ地方で、2016年6月1日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

セダム・アングリクム Sedum anglicum の花。細い5弁花。雄蕊は外に広がる。

 

多肉で小型の楕円形の葉は互生する。濃灰緑色葉は時に紅葉する。

 

岩の上などに自生。殆ど土のない岩にへばりついている。

 

花は白で外顎がほんのりピンク。葉から花茎を延ばし草丈は15cmほど。真っ赤に紅葉した葉。

 

セダム・アングリクム Sedum anglicum でした。   

©2022  MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、学名の音読みから。属名はラテン語のsedere(=座る)を語源とし、この属の植物は岩や壁に張り付いているからという。種小名は「イギリスの」の意。セダム・アングリクムはベンケイソウ科の多肉植物である。本種は、原産地の項に記した地の沿海地で、岩場や乾燥した土壌に自生する野草である。茎は細い円筒状で、多肉質、平滑、乾燥時には茎色は緑色から赤色へと変わる。草丈は15㎝程度となる。葉は長さは5㎜程度の円筒形~ほぼ球茎で、茎に互生する。葉も乾燥時には赤色に変化する。5~6月頃、茎頂に円錐花序を出し、白色~淡桃色で5弁花の小花を多数つける。(GKZ植物事典より)

 

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ジキタリス・プルプレア Digitalis purpurea

2022-08-21 10:02:25 | ポルトガルの野の花

オオバコ科、Plantaginaceae、ジキタリス属、地中海沿岸地域原産、多年草、

学名:Digitalis purpurea、

和名:キツネノテブクロ(狐の手袋)、英名:Foxglove、葡名:Dedaleira、

2009年6月、2011年6月、2015年6月13日、2016年7月13日、2017年7月12日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で、2014年5月19日、エストレマドーラ地方で、2015年5月7日、アレンテージョ地方で撮影、

 

園芸用に数種が栽培されているが、一般にジギタリスとして薬用または観賞用に栽培されているのは、D. purpurea 種である。ラテン語で「ゆび」を表す digitus に由来する。これは花の形が指サックに似ているためである。数字の digit やコンピューター用語のデジタル(ディジタル、digital)と語源は同じである。種名の purpurea は「紫」の意味。園芸種には白やピンクの花色のものがある。

 

観賞用あるいは薬用に世界中で広く栽培される。高さ1m前後で分枝しない。

 

西洋では暗く寂れた場所に繁茂し不吉な植物としてのイメージがある植物とされる。いけにえの儀式が行われる夏に花を咲かせることからドルイド達に好まれると言われる。「魔女の指抜き」「血の付いた男の指」などと呼ばれていた地域もある。メーテルリンクは、「憂鬱なロケットのように空に突き出ている」と形容している。

 

ジギタリスには全草に猛毒がある。ジギタリスの葉を温風乾燥したものを原料としてジギトキシン、ジゴキシン、ラナトシドCなどの強心配糖体を抽出していたが、今日では化学的に合成される。古代から切り傷や打ち身に対して薬として使われていた。1776年、英国のウィリアム・ウィザリングが強心剤としての薬効を発表して以来、うっ血性心不全の特効薬として不動の座を得るに至っている。ただし、猛毒があるため素人が処方すべきではない。

 

以前は日本薬局方に Digitalis purpurea を基原とする生薬が「ジギタリス」「ジギタリス末」として医薬品各条に収載されていたが、第14改正日本薬局方第二追補(平成17年1月)でともに削除された。ほかに視覚異常の副作用もある。(Wikipediaより)

ディジタリス・プルプレアDig italis purpurea でした。   

©2022 MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より)  和名は英名の直訳から。属名の digitalis とはラテン語で「指袋」の意味。花形から命名された属名である。種小名は「紫色の」の意。

キツネノテブクロは、オオバコ科(←ゴマノハグサ科)の多年草である。花色は、ピンク、白、黄色等。草丈は1㍍程度。全体的に短毛を有す。茎は根際から束生し、株立ち状となる。茎葉は卵状楕円形で、縁部には鈍鋸歯があり、表面には皺があり、茎に互生する。夏場に茎頂に長い総状花序を出し、紅紫色で内部に濃紅紫色の斑点模様のある鐘形花を多数つけ、下方から上方へと咲き進む。17世紀頃より、観賞用以外に強心剤としても重要な生薬として利用されてきた。我が国へは江戸時代に薬用植物として渡来している。葉に有毒成分を含み、日本薬局方では劇薬にしている。(GKZ植物事典より)  

 

 

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ダイアンサス・ルシタヌス  Dianthus lusitanus

2022-08-20 09:58:02 | ポルトガルの野の花

ナデシコ科、Caryophyllaceae、ナデシコ属、スペイン、ポルトガル原産、

学名:Dianthus lusitanus、

和名:ナデシコ(撫子)、西名:Clavelina lusitana、

葡名:Cravinho-lusitana、Carvinas-bravas、Craveiro-de-Portugal、Cravo-de-Maio、Cravos-rosados、

2009年6月、2015年6月13日、2016年7月17日、2017年5月23日、7月12日、2018年6月20日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

ダイアンサス・ルシタヌス Dianthus lusitanus の花。直径1,5cmほどの小さな花が株立ちで咲いている。

 

花色に濃淡があり、花型にも多少の変化がある。

 

ナデシコ属は北半球の温帯地域を中心に約300種が分布している。ダイアンサス・ルシタヌスはカーネーションの原種の一つ。

 

 

 

岩場の殆ど土のないところに自生。草丈は4~50cm。石灰岩の山の上で。ダイアンサス・ルシタヌス Dianthus lusitanusでした。   

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、学名の音読みから。属名は、Dios(=ゼウスつまり、ジュピター)とanthos(=花)の合成語で、花の美しさをたたえている。種小名はイベリア半島の地名ルシタニア(Lusitania)の名に因んでいる。

ダイアンサス・ルシタヌスは、ナデシコ科の多年草である。本種は、原産地の項に記した地の石灰岩質道場地帯で比較的日当たりの良い場所に自生の見られる野草である。草丈は10~50㎝程度となる。葉は長さ10~30㎝程度、幅0,5㎝程度の線状披針形または線形で茎に対生する。葉は青緑色となる。5~8月頃、長い花茎を伸ばし、その茎頂に径1,5㎝前後で濃紅色~淡紅色の花を開く。花色は個体差が大きい。花弁は5個で、先端部は、概して不規則に鋸歯状に浅裂する。(GKZ植物事典より)  

 

 

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セネキオ・ヴェルナリス Senecio vernalis

2022-08-19 10:12:17 | ポルトガルの野の花

キク科、Asteraceae、キオン(セネキオ)属、地中海沿岸地域原産、1年草

学名:Senecio vernalis、

和名:ハナノボロギク(花野襤褸菊)、

英名:Eastern Groundsel、

2011年3月、ポルトガル、アルガルベ地方で撮影、

 

セネキオ・ヴェルナリス Senecio vernalis の花。

 

花の直径は1,5cmほど。草丈は50cmほど。

 

葉と茎が白い綿毛で覆われている。

 

属名のセネキオsenecioはラテン語のsenex(老人)が語源。セネキオ属には灰白色又は白色の冠毛があることから。種小名の vernalis は「春咲きの」の意。

 

セネキオ・ヴェルナリス Senecio vernalis でした。

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より)  和名は、花の目立つノボロギクの意から。属名はギリシャ語のSenex(=老人)に由来し、冠毛が白いことからと言う。種小名は「春咲きの」の意。

ハナノボロギクはキク科の一年草である。本種は、原産地の項に記した地の比較的日当たりの良い草地や路傍等に自生の見られる野草である。茎は柔らかく肉質であり、白色の軟細毛で覆われる。草丈は50cm程度となる。葉も茎同様に白色の軟細毛に覆われる。葉は、幅広の葉軸を持ち、葉身は狭楕円形であるが、羽状に深裂し、茎に互生する。葉の縁部には鋸歯がある。3~5月頃、茎上部に円錐花序を出し、径1,5cm程度の花を多数つける。花色は、舌状花も、中央の管状花も黄色である。花後には白色の冠毛をつけ、風に乗り飛散し繁殖する。本種の種子は、地上に落ちてから、10年以上経過しても発芽すると言う。これまでの最長記録は16年であるという。本種は、原産地の項に記した地が原産であるが、世界各地の温帯地域に帰化状態にある。日本も例外ではなく、帰化状態にあることが確認されている。( GKZ植物事典より)

 

 

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リナリア・ポリガリフォリア Linaria polygalifolia

2022-08-18 09:54:13 | ポルトガルの野の花

ゴマノハグサ科、Scrophulariaceae、ウンラン(リナリア)属、イベリア半島西部、地中海沿岸地域原産、多年草、

学名:Linaria polygalifolia、

和名:リナリア・ポリガリフォリア、

英名:Lesser Butter and Eggs、葡名:Ansarina-da-praia、

2011年3月、ポルトガル、アルガルベ地方で、2014年7月7日、コスタ・アズール地方で撮影、

 

花の長さは3㎝ほど。草丈は50㎝ほど。丸い種子ができている。

 

ビーチにぽつりぽつりと咲いていた。

 

白い砂浜と青く澄み切った海、そしてセトゥーバル半島。

 

 

 

リナリア・ポリガリフォリアLinaria polygalifoliaでした。  

©2022 MUZVIT

 

 

(GKZ植物事典より) 和名は学名の音読みから。属名はギリシャ語の「亜麻」に由来している。この属のある種の葉が亜麻に似ていることから。種小名の語源不詳。

リナリア・ポリガリフォリアは、ゴマノハグサ科の多年草である。本種は、イベリア半島の沿岸部の砂壌地に自生する野草である。茎は斜上~直立し、草丈は草 丈は10~60㎝程度となる。葉は厚味があり多肉質な卵形~狭楕円形で、長さ1~2㎝、幅0,5㎝程度で、全縁、先端部は尖り、茎に互生する。3~7月頃、茎上部に総状花序(穂状花序?)を出し、長さ3㎝程度で黄花の筒状花を数個つける。花冠は2裂し、上の裂片は立ち上がり、下の裂片は3浅裂し前方に突 き出す。花筒には、橙赤色の細い線状紋が走る。花後には灰色で膜状の翼を持った蒴果をつける。 (GKZ植物事典より)

 

 

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トリフォリュウム・アルヴェンセ Trifolium arvense

2022-08-17 09:57:32 | ポルトガルの野の花

マメ科、Fabaceae、シャジクソウ属、ヨーロッパ原産の多年草、

学名:Trifolium arvense、

和名:シャグマハギ(赤熊萩)、シャグマツメクサ(赭熊詰め草)

英名:Hare’s-foot Clover、Rabbitfoot Clover(ラビットフットクローバー)、Oldfield Clover、Stone Clover、

葡名:Trevo-branco、Pé-de-lebre、

2014年4月25日、2016年6月13日、2017年6月13日、2018年6月20日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2011年6月10日、2018年6月20日、ベイラ地方で撮影、

 

トリフォリュウム・アルヴェンセ Trifolium arvense の花。表示名は学名の音読み。道端や草地などに生え、草丈は50cmほど。

 

茎は直立してよく分枝する。葉は3出複葉で、狭楕円形の小葉がつく。

 

春から秋にかけて、茎頂と葉腋から円筒状の花序をだし、白色から淡紅色の小さな蝶形花を咲かせる。花序には灰色の毛が密生する。

 

 

 

日本には第二次大戦後に帰化。ポルトガルでは沿道などでよく見かける。明るい森の中にも自生。トリフォリュウム・アルヴェンセ  Trifolium arvense でした。  

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は、「シャグマ(赭熊・赤熊)」とは、赤く染めたヤクの尾毛のことである。属名は、「三葉の」の意。種小名は「畑地の、耕作地の」の意。

シャグマハギはマメ科の1年草である。本種は、概して路傍や草地に自生の見られる野草である。茎は直立し、草丈は、50㎝程度となる。茎は、途中でよく分枝をする。葉は3出複葉で、小葉は狭楕円形で、先端部は鋭頭、縁部は全縁、茎に互生する。7~9月頃、茎頂並びに枝先の葉腋から円筒状の花穂を出し、白色~淡桃色の蝶形の小花を多数つける。萼片には白色の軟細毛に覆われる。本種は、オーストラリアやニュージーランドでは帰化状態にある。日本では、戦後沖縄を中心に帰化が始まり、今日では、北海道にまで至っている。 (GKZ植物事典より)

 

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ビスクテラ・ラエヴィガタ Biscutella laevigata

2022-08-16 10:58:52 | ポルトガルの野の花

アブラナ科、Brassicaceae、ビスクテラ属、ヨーロッパ原産、

学名:Biscutella laevigata、

英名:Buckler Mustard、仏名:Biscutella a lunettees、葡名:Bucker-mostarda、

2015年6月13日、ポルトガル、ベイラ地方で撮影、

 

高山性の菜の花。5~8月に開花。

 

草丈は10~30cm。葉は細長く根元から。

 

花は4~8mmの淡黄で4弁の小花が茎頂に咲く。種子は扁平でメガネ形。

 

 

 

種小名の laevigata は「無毛、平滑な、磨いた」の意。ビスクテラ・ラエヴィガタBiscutella laevigataでした。

©2022 MUZVIT

 

(GKZ植物事典より) 和名は学名の音読みから。属名はラテン語のbi(=二重の)とscutella(=小蓋の)の合成語から。種小名は「平滑の」の意。

ビスクテラ・ラエヴィガタはアブラナ科多年草である。本種は、ヨーロッパの広い範囲に分布し、概して山地の斜面や岩場等に自生する野草である。草丈は50㎝程度となる。葉は線形~狭卵形で、縁部には不規則な鈍鋸歯を持ち、先端部は尖るか鈍頭で、基部では葉柄状に葉幅が狭まり茎に互生する。根出葉は大型でロゼットを構成し、茎葉は小形となる。5~8月頃、茎頂に径5~10㎜程度で淡黄色の4弁花をつける。果実は、ユニークな形状で、平板な円形となり2個横に並ぶ。スペイン語の項にAnteojos(=眼鏡)と現地名を記したが、言い得ている命名と言えよう。  (GKZ植物事典より)

 

 

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