フトモモ科、Myrtaceae、ギンバイカ(ミルトス)属、地中海沿岸地域原産の常緑低木、
学名:Myrtus communis、
和名:ギンバイカ(銀梅花、銀盃花)、
別名:ギンコウバイ、ギンコウボク、イワイノキ、シナモン・マートル、ミルタス・コミュニス
英名:True Myrtle、葡名:Murta、
2014年6月22日、2015年10月29日、2016年1月16日、2月1日、8月27日(果実)、ポルトガル、コスタ・アズール地方で撮影、
古代ギリシアでは豊穣の女神デーメーテールと愛と美と性の女神アプロディーテーに捧げる花とされた。
古代ローマでは愛と美の女神ウェヌスに捧げる花とされ、結婚式に用いられる他、ウェヌスを祀るウェネラリア祭では女性たちがギンバイカの花冠を頭に被って公共浴場で入浴した。
その後も結婚式などの祝い事に使われ、愛や不死、純潔を象徴するともされて花嫁のブーケに使われる。
ユダヤ教ではハダス(ヘブライ語:הדס)と呼び、「仮庵の祭り」で新年初めての降雨を祈願する儀式に用いる四種の植物の1つとされる。ユダヤ教の神秘学カバラでは男性原理を表すとされ、新床に入る花婿にギンバイカの枝を与えることがあった。生命の樹の第六のセフィラであるティファレトや、エデンの園とその香りの象徴ともされる。(Wikipediaより)
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(GKZ植物事典より)和名は、花色・花形から。属名はテンニンカのラテン古名 murteus を語源としている。種小名は「普通の」の意。
ギンバイカは、フトモモ科の常緑樹である。原産地での樹高は3m以上に及ぶが、植栽されたものは刈り込まれるために、それより低い場合が多い。枝は密生し、葉は、卵形または披針形で、長さは3~4㎝程度、枝に対生または輪生する。葉の縁は平滑で、先端は尖る。葉には光沢がある。葉は揉むとユーカリに似た芳香を放つ。6月頃、葉腋に径2㎝程度の白色の花を開花する。液果は黒紫色に熟す。
ギンバイカは、愛の女神アフロディーテの神木とされている。常緑樹であり、それは死と復活を意味し、ギリシャからの移民達は、移住先に必ずこの木を植えたと言う。アテネでは、この木を健胃のシンボルとし、長官達は、この木で作った冠をかぶったという。こうしたこの木に対する各種の慣わしは古代ローマ時代にも受け継がれ、建物の柱頭の文様にも用いられている。また古代ローマ時代には、女性達は、この木で作った冠をかぶって公共浴場で入浴したという。また、結婚式や各種の祝い事にはこの木の花が用いられている。我が国への渡来時期は不詳。(GKZ植物事典より)