ハンニチバナ科、Cistaceae、ハリミウム属、西地中海沿岸地域原産、
学名:Halimium halimifolium、
和名:ロックローズ、英名:Rockrose、Yellow Sun Rose、葡名:Sargaça-das-areias、
2011年6月、2015年5月7日、ポルトガル、アレンテージョ地方で、2014年6月21日、2017年6月16日、コスタ・アズール地方で、2016年7月13日、ベイラ地方で撮影、
ハリミウム・ハリミフォリウム Halimium halimifolium の花。ハンニチバナ科のほとんどは亜低木または背の低い灌木。花の直径は4cmほど。
日当たりの良い草むらや岩場、道端に自生。fハンニチバナ科が地中海性の生息場所の多くで繁栄しているのは、二つの重要な生態学的特徴、菌根性であることと、山火事からの回復の早さとによるものである。ほとんどのハンニチバナ科植物は、Tuber セイヨウショウロ属菌と共生することができる(Chevalier et al., 1975; Giovannetti and Fontana, 1982)。この共生関係において、菌は土壌から水分と無機栄養を吸収するという根の役割を助けており、それによって宿主植物は非常に貧栄養な土壌で生息することができる。それに加えて、T. melanosporum の興味深い特徴として、菌糸体の届く範囲内の宿主以外の植物を殺すというものがあり、これによって宿主はその周辺においてある種の「独占」をすることができる(Giovannetti and Fontana, 1982)。
また、山火事はしばしば広大な森林を燃やし尽くすが、ハンニチバナ科はこれにも非常に適応している。生長期のうちに種子を土壌中に散布するが、それらはその次のシーズンには発芽しない。種子表面は堅くて非透水性であり、長い期間休眠している。このこととその小ささとにより、地中深くに大量のシードバンクを形成することができる。
山火事で地表の植生が失われると、熱の影響で種子表面は柔らかくなるかひびが入るかして、生き残ったものはまもなく発芽する。このような機構により、ハンニチバナ科はふさわしい時期に同時に多数の若い個体を作り出すことができ、その領域に再定着する上でほかの植物に対し大きな利益を得ることができる。(wikipediaより)
ハリミウム・ハリミフォリウム Halimium halimifolium でした。
©2022 MUZVIT
(GKZ植物事典より) 和名は学名の音読みから。属名は、ギリシャ語の halimion(=ある種の海浜植物名)を語源としている。種小名は「ハマアカザ属のような葉を持った」の意。
ハリミウム・ハリミフォリアは、ハンニチバナ科の常緑樹である。概して、原産地の項に記した地の沿岸地帯で、日当たりの良い岩場や草原等に自生する。葉は 灰緑色の楕円状卵形~披針形で、縁部には不規則な鋸歯があり、先端部はほぼ鈍頭、基部では葉柄状と化し茎に対生する。4~6月頃、茎上部に円錐花序を出 し、径4㎝程度で黄花の5弁花をつける。花の中央部には赤褐色の斑点模様が入る。花後には楕円形で冠毛を持った蒴果をつける。 (GKZ植物事典より)