先月半ばからニョキニョキと生えだした、つくし。
春の訪れを告げる、この時期の風物詩。
これが生えてくると、草花はいっせいに花を咲かせ、寒々としていた木々も芽吹いてくる。
地面から生えた筆に見えることから、“土筆”と漢字を当てられたのだろう。
植物としての正式名称は、スギナ(Equisetum arvense)
原始的な植物の、シダ植物に分類される。
よく、“つくしはスギナの子”と言われる。
スギナに“付く子”という読みが、“つくし”となってそれが名前の由来だとも。
その名のとおり、つくしのそばにはスギナが生えており、
また両者は地下茎で繋がっており、同一の植物であることが判る。
だが親子関係は、厳密に言うと逆である。
つくしは、スギナの胞子茎であり、先端の穂から胞子を放出して、新たなスギナが生える。
そのスギナが成長して繁茂して秋に枯れ、地下茎からつくしが生える・・・。
このサイクルの繰り返し・・・輪廻転生だ。
袴剥きがすんげー面倒。
やり始めは楽しいのだが・・・。
このスギナ、凄まじい繁茂力を誇る雑草でもあり、
同じく厄介な雑草である、あのヨモギをも凌駕し、
田畑で除草・根絶が困難な種でもある。
農家や菜園をやる人達の間で、最強といわれる除草剤、
日産化学工業のラウンドアップ・マックスロード。
そのサイトでも、商品パンフレットでも、
このスギナの上手な枯らし方なるページが設けられているほど。
そんなスギナの子?であるツクシ、食用として楽しむことができる。
袴(はかま:茎に巻かれてある縁の黒っぽいギザギザの葉っぱ)を剥いて、
灰汁を抜かなければいけないので、下処理がかなり面倒。
で、うちのお母んは、つくしを大抵、“たまごとじ”にしてしまう。
これがまた甘辛くて、お世辞にも美味しいとはいえない代物。
シズル感皆無の風合い。
暇な親父がアホみたいに採ってくるので、
毎日毎日、大量につくしが台所にやってくる。
甘辛い卵とじに飽きたので、天ぷらにしてもらった。
だが・・・あまり美味しくない。
なんというか、天ぷらって調理法がなく、持て余した山菜の逃げ道メニューだな。
タラの芽しかり、ふきのとうしかり・・・。
ゴボウのような香りや、タケノコのような歯ごたえがあれば、
天ぷらでも美味しかったやも。
一番美味しいのはみそ汁の種だな。
まだ穂が開く前の、青々とした堅いやつをサッと茹でる。
茹で過ぎて柔らかくなってしまうと、あまり美味しくない。
若干歯ごたえが残るくらいがいい。
このさじ加減は難しい。
穂が開く前の物が、独特の苦みがあって美味しい。
そんなつくしも、この辺じゃもう今年は終わり。
つくしが採れていた場所は、今じゃ青々としたスギナがぐんぐん生えている。
つくしは、また来年。
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YouTube: 森永 つくんこ CM 柏原芳恵
こんなお菓子があったのはよく覚えているのだが、CMは全く記憶にない。
ちなみに食べた覚えもない。
当時、どんぐりとか、くるみとか、杉の子とか、切り株とか、
“山・森”由来の色んなチョコ菓子が発売されていたなあ。
今じゃキノコとタケノコ、あと小枝しか生き残っていないけれど・・・。
パイの実は違う・・よな?
たびたび見に来てますが、ブログコメントは初めてになりますね!
よろしくお願いします。
つくし・・いつも時期的にいつ頃がピークだったか考えてしまいます。
桜の満開の前だったか後だったか。
時期を誤ったら完全に胞子が開いたり、スギナだけになっていたりして。
自分も子供の頃から毎年つくし採りに行っては、
実家の親と共に食用にしてますね。
ウチの実家では甘辛く佃煮の様にして食べてます。
この胞子部分の苦味がいいんですよね!
大量に取って来るのはいいのですが、
確かに袴を取るのがすごく面倒だし、指と爪の間に胞子が入り込んで、
なかなか取れないし・・・
で、苦労して出来上がったつくしも佃煮にすると量は僅か・・
だから、余計に美味しく感じますね。
昨年は時期を逃して結局食べれなかった。。
今年はどうかな?(だんだん土地開発で取れる場所も限られて来て・・)
では~
初コメントありがとうございます。
ここらじゃ、つくしの出頃は桜開花よりも前で、桜が開花する頃には終わります。
ですが、地域によってはズレがあるかもしれません。
で、調理法なんですが、にょきさんのご実家のように、佃煮にするのが一般的なようです。
自分は記事にもあります、“たまごとじ”ばかりで、佃煮は食べたことがないですね。
最近じゃ、スーパーで売られていたりします。
採れる場所がない場合は、買い求めてみてはいかがでしょうか?
田舎に住んでりゃ、そこいらに生えているんですけどね・・・。
それに買ってまで食べるほどのものでもないですしね・・・。