よろず戯言

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海街diary

2015-07-09 02:49:43 | 映画

先日の休みに映画を観に行った。

綾瀬はるか長澤まさみ夏帆広瀬すず 主演のドラマ、“海街diary”だ。

原作は吉田秋生 氏の同タイトルの漫画。

 
もうだいぶ前に、空缶さんのブログに書かれていた本作の映画化の話題。

少女マンガだし、とくに興味を抱くこともなく、そのときはさらっと読んだだけだったのだが、

今年の春先だったか、最初の予告編を観て、

「ああ、空缶さんのいってたやつだな・・・おもしろそうじゃん!」

・・・ってなって、すぐに前売券を購入。

公開されてすぐに観に行った。

 

 

綾瀬はるかは、ハッピーフライトおっぱいバレーザ・マジックアワーなど、

長澤まさみは、曲がれ!スプーンモテキWOOD JOB!~神去なあなあ日常~など、

それぞれこれまでに複数の映画で観てきた、好きな女優さん。

夏帆は化粧品だったかのCMでしか観たことがなかったので、演技を観るのは今回が初めて。

広瀬すずは、確か銀の匙 Silver Spoon に出てた、モデル上がりの子だったよな、

昨年高校生役だったのに今度は中学生役かよ!?

・・・と思っていたら別人だった。

というか、あっちは広瀬アリスという名前で、なんとリアルで姉妹だった!

どうりで似ているわけだ。

姉といっしょで、石原さとみが入ってる。

 

 

まあ、こんな4人の女優さんが主演という、豪華なキャスティング。

原作も四姉妹と、その周りのひとたちとの月日の移ろいを描いたヒューマンドラマなようで、

腹違いの末の妹が、父の死をきっかけに三姉妹と一緒に生活をはじめ、

一年を通して、本当の四姉妹になってゆくというドラマ。

“四人が本当の家族になるまでの一年間の物語”。

 

 

看護師でしっかり者の長女の幸(綾瀬はるか),

地元の信用金庫に勤める、酒好き男好きの奔放な次女の佳乃(長澤まさみ),

スポーツ用品店で働く、マイペースでムードメーカーな三女の千佳(夏帆)。

三人姉妹は鎌倉の古びた家で一緒に生活していた。

 
幼い頃、父親は他に女を作って、母と自分たちを捨てて家を出てしまう。

母もその数年後、自分たちを捨てて家を出て再婚する。

両親に捨てられた三姉妹は、母方の祖母に育てられる。

その祖母もすでに他界し、大人になった三姉妹は、

その祖母の家でお互いの干渉もほどほどに、仲良く?暮らしていた。

 

 

そんな三姉妹に、ある日突然、父の訃報が届く。

自分たちを捨てて出て行ってこの方、まったく音信不通だった実の父。

訃報を受けて、通夜・葬儀に参列するため、佳乃と千佳は、

父が住んでいたという、山形へと向かう。

長女の幸は、夜勤のため参列を断念。

父は再々婚していて、前の妻つまり再婚相手との間に、女の子がひとり居た。

訃報と同時に、腹違いの妹の存在を知り、戸惑う佳乃と千佳。

 

 

目的地の駅に到着すると、中学生の少女が迎えに来てくれていた。

その少女こそ、三姉妹の末の妹、四女にあたる、すず(広瀬すず)だった。

礼儀正しく、しっかりしたすずに感心する佳乃と千佳。

幼い頃に別れ、長い時が経った今、父のイメージがあまり沸かず、

その死の実感もなく、悲しみがない。

ただ、再々婚相手や通夜の弔問客からの

「やさしいひとだった。」,「いいひとだった。」という評判を聞き、

幼い頃、父にかわいがってもらった かすかな記憶を呼び起こすのだった。

 

 

翌日葬儀のさなか、佳乃と千佳は喪主のくせに泣いてばかりで、

弔問客への挨拶もままならない、どうしようもない再々婚相手に心配になる。

逆に涙も見せずにしっかりと弔問客に挨拶をしている、すずの姿に心を痛める。

そんなとき、夜勤だから参列できないと言っていた、長女の幸が葬儀に現れた。

なんでも夜勤明けて、友人に送ってもらって間にあったとか。

 
毅然とした態度で弔問し、再々婚相手に挨拶する幸。

色々と思うことがあったのであろう幸は、

喪主の挨拶を拒む、情けない再々婚相手に厳しく物言う。

すずに挨拶を振ろうとしていたのが気に食わなかった。

「大人がやるべきことを子供にさせてはいけません!」

 

 

葬儀が終わり、父が荼毘に付された。

三姉妹は鎌倉への帰路に就く。

駅に向かう途中、すずが三人を追ってきた。

父の残した写真を届けに来たのだ。

幼い頃の自分たちと写った写真を父はずっと大切に持っていたのだ。

それぞれの写真を見ながら、三姉妹が楽しそうに思い出を語る。

 

駅のホームまで見送りに来たすず。

乗降口で、三人がすずに別れを告げる。

発車間際になって、突然 幸がすずに語りかける。

「すずちゃん、鎌倉に来ない? あたしたちと一緒に暮さない?」

突然の幸の言葉に驚く、佳乃と千佳、そしてすず。

 

 

すずの母親つまり父の再婚相手は既に他界しており、そして父親が他界し、

これから義母と腹違いの弟たちと暮らすことになる すず。

その境遇を不憫に思ったか、幸が突拍子もないことを言った。

「すぐに答え出す必要ないから、考えてみてね!」

電車のドアが閉じはめる。

だが、閉まりきる直前、すずが叫ぶ。

「行きます!」

電車を追いかけ、ホームの隅で手を振るすず。

 

 

――そして、すずが鎌倉に越してきた。

四姉妹の末っ子として、新生活がはじまった。

鎌倉の風景、食べ物,新しい学校生活、三人の姉それぞれとの触れ合い。

色んなものが新鮮で、色んなものに戸惑う。

三姉妹もそれぞれが、色んな葛藤を抱えつつも、すずを受け容れ共同生活を送る。

 

 

自分たちを捨てた身勝手な両親を許せない長女、幸。

妹たちのために気丈に一人がんばっている姉の幸せを願う次女、佳乃。

父が去ったとき、自身はまだ幼すぎて、父をよく知らない三女、千佳。

三姉妹から父を奪った女の娘・・・そんな自分の存在を許せない四女、すず。

ときにぶつかりながら、周囲のひとたちや、大切なひとたちの、

様々なドラマを目の当たりにしながら、四季が移ろいでゆく――。

 
 

 

よかった・・・。

純粋に感動した。

泣くまではいかないけれど、とにかく感動した。

四女のすずを中心に、淡々とストーリーが進むのだけど、

長女の幸、次女の佳乃も、それぞれのドラマがあった。

千佳だけは、深刻な場面がなくて、なんとなくオマケみたいな感じだった。

ポジション的には四人の緩衝材というか、中継みたいな重要な役だとは思うけれど。

 

 

綾瀬はるか・・・これまでに観たきた作品の役がどれも、

ちょっと天然の入ったような、のんびりしたような、

そんな役どころばかりだったので、幸の真面目でしっかりとした役は新鮮だった。

看護師やってるシーンも、妹たちを叱るシーンも、優しくすずを抱くシーンも良かった。

そろそろ、母親役も回ってくるな。

 

 

長澤まさみ・・・これまでも、ちょっとガサツだったり、男勝りな役を多く観てきたので、

今回の佳乃役は本当にハマり役で、またお色気担当でもあって、

冒頭からいきなりセクシーな姿を拝ませてもらった。

しかしこんな人が金融機関に・・・?と思うけれど、

居る居る、金融機関って堅いイメージあるけれど、こんなハデなネエちゃんが多い。

 

 

夏帆・・・四人のなかで一番フランクな役だったので特徴ないように思えたけれど、

実はいちばん特徴的だった、千佳役。

独特なファッションも、誰にでも同じペースの当たり、

マイペースでムードメーカーという原作のキャラクターを、きっちりと投影していた。

カマドウマのくだりで、めちゃくちゃ笑った(劇場内で実際に笑わないぞ、心の中で)。

それ以上に吹いたのが、アフロの彼氏。

 

 

広瀬すず・・・姉ちゃん(リアルの方の姉ちゃん:広瀬アリス)によく似てる。

ぷっくりした唇と、くりくりした瞳と、きれいな黒髪、姉同様 石原さとみにもよく似てる。

複雑な家庭環境で、複雑な境遇に居る少女、

しかも中学生という視点で、その葛藤を演じなければいけない。

それを台詞のみならず、表情だけでも見事に演じてくれた。

初々しくてあどけない、反面、大人びた冷静な場面もある。

 

 

猛練習したという、サッカーの試合のシーンも必見。

そのサッカーのコーチ役が、HK 変態仮面鈴木亮平で吹いた。

チームメイトで、すずに想いを寄せていて、

最後ちょっといい雰囲気になる、風太役の子(前田旺志郎)が、織田信成にしか見えない・・・。

 

三姉妹を捨てた母親役に、大女優の大竹しのぶ

長女に叱責されるような、子どものような母親を、あの独特な演技で見事に演じられていた。

三姉妹の大叔母役に、大御所女優の樹木希林

これまた淡々とひょうひょうとその役を演じられていた。

 
 

 

三姉妹行き付けの食堂の女将役に、風吹ジュン

物語に大きく絡んでくるキャラクターで、悲哀な演技が涙をさそう。

そしてその女将さんの友人で、喫茶店のマスター役に、リリー・フランキー

このひとよく出るけれど、演技上手いか?

自分はどうも、上手いとは思えない。

福岡出身のくせに、ヘタな福岡弁しゃべるし・・・。

 

 

そして、今回のキャスティングで一番衝撃だったのが・・・

三女、千佳の勤めるスポーツ用品店の店主で千佳の恋人でもある、

ハマさん役に、バンドグループ100s(ヒャクシキ)の池田貴史

あのアフロの独特な風貌!

登場したとき、吹いた。

なんでレキシが、映画出てんだよ!?

台詞はアドリブが多かったらしく、

凍傷で失くした足の指を見せようとするシーンとかそうだろうな。

 

映画公開記念で、原作の漫画のいくつかのストーリーを収めた、

特別版の雑誌が販売されていたので購入して読んでみた。

原作と映画の相違点や、実際のキャラクターなどを比較するとこれが実に面白い。

 

クリアファイルのオマケ付き!

 
原作だと幸ねえが、かなりトゲトゲしくてきつい。

台詞が一緒でも、綾瀬はるかの幸ねえと、原作だとキツさが全然違う。

佳乃と千佳は、ほぼ同じなんだけど、原作だと千佳がアフロだった!

しかも店長とおソロでアフロという・・・。

でもって、すずが原作だと、えらく大人っぽい。

容姿は中学生のそれなんだけど、思考がかなり大人びている。

映画の広瀬すず演じるすずの方が、もっと中学生、子どもらしかったかな。

これ、“すず”って名前が、女優の名前と役名とが一緒なんだよな。

 

幸は不倫中・・・相手の小児科医役は堤真一だ。

 

佳乃の彼氏が、原作だとチャラ男風のイケメン。

映画だと、なんだかパッとしない、頼りなさそうな中の中くらいの細男だった。

映画ではこの彼氏にそこまで掘り下げたエピソードなかったけれど、

原作だと、すずにも絡んできて、けっこう重要なキャラクターなようだった。

 

 

あとはサッカーチームの面々。

映画でも実家でしらす干し作ってる女の子や、

すずと風太の仲をひやかす、お調子者などが居て、

それぞれ登場していたようだけど、原作のように名前も出てこず、

すずに絡んでくるわけでもなく、風太以外はその他の扱い。

まあ、ここら辺まで掘り下げていたんじゃ、映画2時間の枠に収まらないわな。

 

 

そして、レキシの演じたアフロのスポーツ用品店の店長・・・。

そのまんまやん!!

これは、池ちゃんがキャスティングされたのに納得だ。

 

もう半月以上経ったかな・・・。

原作本読んだら、また映画を観たくなった。

公開中にもう一回観るかな。

 

パンフレットが紙ペラペラでやたら質素。

洋服屋とコラボして無料配布されていたミニブックよりもショボい。

 

 

 

 


 

 



 

 

 

 




 



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