ずっと目を閉じていた。
様々な欲望が渦を巻き、小さな悩みの数々が、自分を縛り付けていた。
小さな我。
僕の小さな体と心からしか、物事を見ていなかった。
とても窮屈なんだ。
僕は旅をした。海を超えた、山を超えた、飢えに苦しむ人を見た、戦争に嘆く人を見た、細やかな生活を営む人を見た、潤い満ちた植物をみた、穏やかな動物を見た、笑顔しかない人を見た、そして遥か彼方の光に溶けいった。
意識は宇宙と調和する。
皆が幸せと喜び、笑顔、歓喜で満たされて欲しいと願った。
光に満ちて欲しいと願った。
大きな我。
彼方から地球と自分を眺め、か弱気存在だと気づく。
そして小さな我を包む。
僕らは勝手に悩み、勝手に苦しむ。
本来そんなものは無いと思う。
小さな我がそうしている。
心を解き放つ。
どこまでま広がる。
向こう側へ、もっともっと向こう側へ。
それはきっと愛の彼方。