風にまかせてふわふわり。。。

生きていると色んなことがある。

富士山登頂記 ~2日目 その3~

2005年08月15日 00時34分36秒 | 歩く
頂上(3,776m)に着き、卓也のトイレを済ませ、ほっと一息。
さて昼食…と思っていると、次第に雲行きが悪くなり、突然雨が降り出した。
さっきまでの青空はどこへやら…。
ホントに山のお天気は変わりやすいようだ。

 昼食は、八合目の山小屋で頂いた、カロリーメイト2本と真空パックのお赤飯。
別に、頂上の山小屋でうどんを注文して食べる。
1杯800円。
うどんの上には、天カス(揚げ玉)やしいたけ、山菜がごっちゃにのっかっていた。
味は……寒かったので温かいものが食べられるだけでも有難い。

 ツアーの予定には“お鉢巡り”と言って、火口の周りを歩くというのがあった。
ここでお鉢巡りに行く人と、このまま下山する人とに分けられる。
私達もかなり迷った。
卓也は頂上に着いただけで満足だと言う。
「でもせっかくここまで来たのだから…」という思いも捨てがたい様子。
散々迷った挙句、お鉢巡りに参加することに…。

 いざ出発!
歩き始めた頃には雨は止み、少し晴れ間も出てきたが、雲が多い。
火口を覗き込むと、まだ雪が残っていた。
聞くところによると、7月にも少し降ったとか…。
富士山は本当に高い山なんだ…ということを、実感する。

 卓也の足取りがだんだん重くなってきた。
さすがに疲れてきたのだろう、表情がなくなり口数が減った。
そりゃそうだろう、朝の6時から歩き通しだ。
やっぱり下山した方がよかったかな…頭の中をよぎる。
でも歩かなければ、前には進まない。

 また雨が降ってきた。風も出てきた。
この風が厄介だ。
日本一高いところに居るのだから、風が下から吹き上げてくる。
掴るものは何にもない。
自分の足だけで、踏ん張って耐えるしかない。
卓也の手をしっかりと握って、風に耐え、一歩一歩進むしかない。

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