酒米の渡りの舟の里に打つ十割蕎麦に打つ舌鼓 丹人
さかまいの わたりのふねの さとにうつ じゅうわりそばに うつしたづつみ
この豆腐(500円)
左は温く右は冷たく
右には蕎麦の花の添へられていたり
醤油はもとより
調味料一切使はず
そのままいただけば
豆の香の甘みの口中に広がりてゆきたり
このもりそば大盛りなり(700円+200円)
一本一本の蕎麦のみずみずしく
箸でつまめば弾むがごとし
口に含めば
蕎麦の香り口中に広がりて
噛みてゆけば
その腰のほどよき強さも
常陸秋そばの名にいとつきづきし
蕎麦湯なり
碗の底にほんのり白く
満月のやうに蕎麦粉の沈みていれば
箸でかき混ぜて
そのまま飲めば
香もほのかに
身も心も
清められていくがごとし
*画像: 2010.5.23 11:30-12:00撮影 「しげふじ」にて
しげふじ:茨城県石岡市(旧八郷町)太田 渡舟の里