寮管理人の呟き

砂漠化する海~瀬戸内海の異変を追え~(NHK)

瀬戸内海の藻場(もば)が泥の堆積とアイゴの増殖によって年々減少している報告を聞くのは辛かった。かつては海草が生い茂り豊かな漁場だった所が砂漠化したのを見て更に言葉を失った。

砂漠化の大きな要因は三つある。第一が森林の荒廃と畦の減少、第二が干潟面積の減少。第三が海水温上昇によりアイゴが越冬するようになったこと。

大雨が降り山から土砂が流出→コンクリート三面張りの小川や水路では生物による有機物分解がほとんど行われない→干潟というクッションもなく泥(有機物)が直接海に流れ込む→泥が海底に沈殿し海草の生育を阻む、またアイゴが若い海草まで根こそぎ食べ尽くす→砂漠化は拡大する一方

タイラギ漁で有名な下津井でも泥の堆積が進み、浅瀬では漁獲量が減り関係者は頭を抱えていると番組は伝えていた。海底に生息する貝類にとって酸欠状態は死を意味する。

結局、環境破壊が資源減少に直結するということなのだ。海水の循環効率の悪い瀬戸内海が元の状態に戻る可能性は極めて低い。これに地球温暖化と乱獲がプラスされるのだからお手上げ状態だろう。

稚魚が生育する藻場が消えれば成魚もいなくなる。藻場を増やすことが絶対条件だが、海の他に山と川まで再生しなければならないのだから気が遠くなるような話だ。

「因果応報」と呟いて苦笑した私は「天然」という表示もそのうち無くなるのではないかと真剣に考えたのだ。

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