大河ドラマで 明智光秀が語られているが ほとんどテレビを見ないので
語ることはできない 一度も見ないうちに最終回を迎える事になるだろう
この本では鬼(信長)と人(光秀)各々の独言が交互に語られつつ物語は進む
その大団円は お決まりの 『本能寺の変』
本能寺の変は信長の遺体が見つからないことや光秀の動機が定かではない事から
真実は何なのか 謎の多い事件で真相は不明のまま それの絡んだ小説もいくつか
ミステリー小説で‐その結果 受益が多いものが犯人だと推理するのだが その伝で
いけば 豊臣秀吉黒幕説 は有力で秀吉に操られて事に及んだとの説にも説得力が
他に 朝廷が仕組んだとの説も 有力ではある が・・・・。
私個人的には 「鳴くまで待った」徳川家康の小説的な陰謀説に興味がひかれる
但し、この本は あくまでも正統で 「信長の酷薄残忍な鬼のような行為」と
それに対する「光秀はただの人じゃ、所詮、ただの人」の決起だと、と説く
その鬼が 一揆野伏でさえも攻め入れる本能寺に女子供だけを供に来るのだ
信長様お一人さえ亡き者にすれば 永年の遺恨を晴らす『時は今だ』と光秀
これが真相 そして信長は『是非に及ばず』と取り乱すことなく戦って果てた
作者は そう語る 黒幕や陰謀には一切、触れず歴史上の事実のみを語って。
コロナを忘れ 上下2巻の本を 一気に読み終わる 読後は充実したものに。。