風来坊の忘備録

晴歩・雨読 日々の雑感 不定期便

五斗蒔橋の石仏

2020-09-30 21:21:18 | 日記

   友人との会食に ほぼ一日を過ごす この時期ではあるが私にとって

   掛け替えのない なにより優先すべき時間だとの判断 

   そんなことで散歩はどこかに飛んでしまった 

   そこで夕方からの時間を 気になっていた事案を調べてみることに費やす

         
         ネットより借用の五斗蒔橋写真

              

《五斗蒔橋》 さいたま市上野田 南部辻領 小学校の南側に架かる橋の名

下流橋詰めには天保11年(1840)に建てられた 供養塔が残っている

その変わった名が気になっていたが 頼みのWikipediaも解答を 示してくれない 

適合するか否か不明ながら『五斗蒔』を見る

稲を育てても一反に五斗の米しか獲れない程の痩せた土地 との意味 と、ある

どうやら これが地名の起こりのようだと 勝手に納得する

 

ところで何のための供養なんだろう 天保11年建立とある 見沼代用水が

突貫工事の末完成したのはずっと前だから 関連なさそう よくは解らぬながら

昔の人の苦労と知恵に 感嘆し供養しなければと 感じ入った次第

 

 

      


上野田 氷川神社

2020-09-29 20:36:25 | 日記

見沼代用水東縁の流域の一角にある上野田は、江戸中期から将軍家の保護のもと

鷺の集団営巣地であるであったようで 浦和の鷺山とも称され国の特別天然記念物

に指定されていたが

環境の変化、農薬使用の影響等から いつしか 鷺の飛来は絶えてしまった

サギが営巣しなくなったため 昭和59年に指定は解除されてしまった

特別天然記念物では唯一の解除事例である

 

ここ 上野田氷川神社は村の鎮守として長い間 祀られてきた神社である

白鷺の飛来がなくなったためか 境内が どことなく寂しく感じるのは気のせいか

雷電社、稲荷社の 境内社も 侘しさばかりが感じられ、陰鬱な気分で後にする

   

             かみのだ ひかわじんじゃ さいたま市緑区上野田

 

浦和大牧 浅間神社への道

2020-09-28 23:27:13 | 日記

大牧浅間神社を終着に決め 秋の日を浴びての散歩をする

昨日から続く仲間との遊興に 身体は尻込みしてはいる が、 見事に晴れ渡った

秋空に気分は 歩きを求めている 気分が身体に勝って 遅い午後のひと時を歩く

いつもの 歩きなれた道を行く 文庫本を尻ポケットにカメラを首にぶら下げて

空は澄み渡って ぽっかり浮かぶ白い雲はすっかり秋の気配

 

 誰かの顔に似てるかナ

 

たどり着いた大牧浅間神社 ぽつんと小さな祠があるだけ わかっちゃいたけど~

武田信玄所縁とか浅間神社らしく富士山の方を向いているとか それはそれとして 

近場のチエーン店に向かう 熱い珈琲を注文 尻ポケットから文庫本をおもむろに

取り出す 夕暮れまでのこの時間が 我が至福のひと時 

  おおまき せんげんじんじゃ  さいたま市緑区大牧 (通船堀公園より歩く)

 

 

 

 

 

 


画狂人

2020-09-25 20:11:44 | 日記

     弱い雨が 一向に止む気配を見せず 降り続いている 出るに出られず

     古い雑誌を引っ張り出し うちの一冊 『北斎』を覗いてみる

     

     われ、 6歳から書き始めて 70歳前に描いたものは取るに足らない 

     73歳でようやく生き物がまともに描けるようになった

     このまま精進して百数十歳になれば 絵が生きるがごとくならん

     願わくば長生きの神様 どうか見たまうべし  画狂老人卍 述

 

     生涯を絵に執着した人生を送り90歳で没している死に挑み      

    「天 我をして五年の命を長うせしめれば正真の画工となるを得べし」

     と、言って息絶えたと伝わる

 

     翻って 俺はどうだ

     年寄臭くあそこが痛い ここが・・・・などと泣き言ばかり言っているが

     後世に何を残せるわけでもないけど せめて最期まで誰の世話にもならず

     『生』を全うしたいものよ との思いを強くした 雨の一日だった

   

     

 

                   

 

 

 

 

 


原田マハを読む

2020-09-24 23:25:26 | 日記

「楽園のカンヴァス」ですっかり彼女の作品のとりこになってしまった

原田マハのアート小説の最高傑作ではないかと勝手に思う

 

あまりなユニークさから 美術関係者からは酷評され続けた アンリ・ルソーの絵画

いわゆる「へた・うま」明らかに変な絵 ながら幻想的な絵を高く評価する人も多い

傑作と評判の「夢」によく似た、あるいは本物である一つの絵画の真贋を依頼される

moma(ニューヨーク美術館)が既に所蔵している 依頼品が本物ならmomaは偽物?

日・米の鑑定者が競争で7日間の期限内で本物か偽物か見極めなければいけない

ここでなまじなミステリー小説より はるかにスリリングな展開が繰り広げられる   
 ルソー「夢」                     読書中の本
    

自らがキュレーター(美術館 学芸員)である作者はこうした美術史がテーマの作品を

多く手掛けている それ以外にも「カフーを待ちわびて」のような恋愛小説や

多角的な分野の作品を発表している 今日、読みつつあるのもその一つ

 

気にいりの作者に出会うと とことん読まずぬはいられない私だ・・・・が

既に10冊ほどは読んでいるが 生憎 書店にも図書館にも行きずらい昨今 

傑作は まだまだあるはず 何とかならぬものかと悩むこの頃である