いまや、パソコンやスマホがあれば、だれでも簡単に、たとえ地球の反対側にいる人とだって、リアルタイムに繋がって会話することができます。
1年間お休みしていた喫煙防止教室。
まだコロナ禍にあるので、学校へは出かけて行けませんが、熱いオファーをいただいたので、リモートでの実施を検討していました。
子供たち一人ひとりにはタブレットがまだ配布されておらず、学校の通信環境も十分とは言えない状況です。
10歳児相手では、スライド供覧しながらの一方的な講話では、授業の質を落としてしまうことにもなります。
なので、スライドを学校に提供し、前半はそれを使って養護の先生に授業をしていただき、そのあと、私と子供達がオンラインでやりとりするという、いわばハイブリッド形式で行うことにしました。
外部講師とオンラインで繋ぐ授業は、学校も初めてだということで、何度かオンラインでの打ち合わせやリハーサルを重ね、いよいよ本番の日を迎えました。
子供たちが集まっているのは音楽室。
2クラス合同なので、密にならないようにという配慮です。
もちろん、全員マスクをしています。
学校ではスライド用ノートパソコンとZoom用タブレットの両方を大型TVに接続しています。
チャイムと同時にみんなで挨拶をして、そのまま私はリモートで授業参観。
ですから、授業中の子供たちの様子をバッチリ見ることができました。
授業のあとの質問コーナーでは、たくさん手があがりました。
「タバコの消費量はどれくらいですか?」
おっ?!
なんだか4年生らしくない質問。
しかもノートを見ながら質問してます。
ひょっとしたら事前に学校の先生が(言い方が悪いですが)入れ知恵したのかもしれません。
国会答弁を連想してしまいました(笑)
準備のしすぎもよくありません。
なので、期待を裏切るような答えかたをしました。
「タバコを吸う人は、1日何本くらい吸うと思いますか?平均20本くらい吸う人が多いです。なぜなら1時間たつと吸いたくなるからです。1日20本吸えば1か月では何本吸うことになりますか?1年では?20年吸い続ければ?あとで計算してみてください。喫煙率というキーワードで調べれば、そこから何人の人がタバコを吸っているのかがわかります。世界の国別の喫煙率も発表されていますよ。さあ、これで世界で消費されているタバコの量の計算のしかたがわかりましたね?」
こんな質問もありました。
「タバコを吸うと、からだのなかでいちばん影響を受ける場所はどこですか?」
なかなかいい質問です!
「それは、脳です。タバコは全身に悪い影響を与えますが、まず、脳に働いて、依存症を引き起こします。そうしてやめられなくなって、ずっと吸い続けてしまうので、いろいろな内臓がボロボロになってしまうのです。」
4クラスを2クラスづつにわけて、2回授業をおこないました。
養護の先生が上手に授業を進めてくださったので、時間に余裕があり、質問コーナーの終わりにはチェロで1曲プレゼントすることができました。
1時限めは「エーデルワイス」、2時限めでは「トライメライ」。
コロナに負けず、進化、実現させた喫煙防止教室です。