きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

ワクチン会場でゲリラ演奏してみた

2021年04月26日 | 音楽処方
いま、世界各地で新型コロナワクチンの接種が行われています。
日本でも遅ればせながら、医療者の優先接種に続き、高齢者を対象にした段階に入っているようです。

接種直後はアレルギー反応がないかどうか、30分ほど接種会場にとどまって経過をみる必要があります。

自分の接種は2回とも済ませ、翌日の筋肉痛や倦怠感、発熱などの想定内の軽度副反応がみられただけでした。
職場では先週から、医療職以外の職員への接種を開始しており、ひき続き注射係を担当しています。

先日、アメリカのニューヨークやイタリアのパドバなど、ワクチン接種会場の待合室で、ミュージシャンがボランティア演奏をしているという報道を目にしました。

私は趣味でチェロを弾きますが、コロナ禍では院内コンサートもできず、つまらないなあと思っていたところでしたので、なるほど、その手があったか!と思いました(笑)

接種会場に詰めている3時間ほどのあいだに、10-15分ほどの調整時間が何度かあります。
そのちょっとした時間を利用して、待合室でゲリラ演奏することを企てました。

ピアノ伴奏なし、チェロ1本だけ。
何を弾こうか迷いましたが、今回は普段から自分でよく弾いている曲から、無伴奏でも比較的わかりやすくて聴きやすい曲を選びました。

・トライメライ
・白鳥
・バッハ無伴奏組曲第1番からアルマンド
・花は咲く
・サウンドオブミュージックからメインテーマや私のお気に入り

計4回弾きました。

演奏していても、待合室ではテレビがつけられたまま。
対象者は新入職員や、給食室や洗濯室、ボイラー室といった部署の人が中心で、私がこれまで院内演奏会をやってきたことを全く知らない人も多く、「注射係の医者がいったい何を始めたのだ?!」といった怪訝な空気を強く感じた回もありました。
まあ、あまりにもそういう空気が強いときは、こちらの心もくじけそうになるので、1曲だけで退散しました(笑)

終わってみると、かなり疲れました。
大きな演奏会をやり終えたときの疲労感に匹敵するくらい。

今後もまだ接種日はありますが、会場にいた人たちの感想がまだ聞けていないので、次回はどうしようかなあと思っているところです。

いずれにしても、たった一人で人前で楽器を演奏するのは、心が強くないといけません。

それでも、100時間一人でこっそり弾くより、たった10分でも人に聴いてもらう演奏をするほうが、上達します。








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