今年は5月の28日と29日に田植えをしましたので、それから一カ月ほどが過ぎたことになります。田植え直後の6月初めは気温の低い日が数日続いたので、苗の活着(根張り)が進まず生育も鈍いように感じましたが、その後気温が上がった日も多かったことから、これまで稲は順調に生育しております。
田植え直後の田んぼはこんな様子でした。
目を凝らさないと、苗が植わっているのかいないのかわからないような弱々しい感じですが、一カ月後にはこうなりました。
稲は丈夫なもので、多少の寒さにも耐え一面緑になりました。もう少しすると葉が広がって水面が見えなくなります。
隅は手植えで補植して長方形に整形しましたが、ここはコンバインが方向を変えるには少し狭かったようです。
田んぼの別の隅です。
毎年、「クロ」(畦畔)際に 10株を1本植えしております。これは稲の生育を観察しやすくするためです。
稲は、生育すると「分けつ」(新たな茎が発生してくること)し、それぞれの茎に穂が着きますので、「分けつ」した茎の数は収量に大きく影響します。通常は、1株に3~4本の苗を植えますので、「分けつ」の状態を正確に把握するためには、田んぼに入って20株の茎を数えます。しかし、それもなかなか面倒です。そこで、「分けつ」の様子が一目でわかるように一本植えをする、という次第です。
一株を近くから写してみました。1本の苗が5本ほどの茎になっているようですが、もう2~3本は欲しいところです。この場所は田面が低く、常に深水状態になっているせいかもしれません。(深水にすると稲は上に伸びようとし、「分けつ」が抑えられます。)
田植え機で植えた後ろの株はだいぶ茎が密集しています。1株平均で25本以上の茎数は必要と思います。しかし、あまり多すぎても茎や葉の成長に養分を取られ、その後の穂の成長が不十分となりますので、収量にあまりこだわらなければ、茎数は少なめでいいかもしれません。
6月中旬から始めた「草刈り」も一巡しました。
刈った後はこんな状態です。枯れ草の量で、どれほど伸びていたか想像が付くというものです。刈る時期が遅かったせいです。水路の中も草が密生していましたので、水に入って鎌で刈りました。春先に溝さらい(泥上げ)をしなかったツケが回ってきました。
草を刈る期間も長くかかってしまいましたので、最初に刈ったところはまた草が威勢よく伸びてきて、すぐ2回目の草刈りをしなければなりません。
7月は、茎の中に穂が形成され、花粉が作られる大切な時期です。それが過ぎて8月上旬になるといよいよ茎の先端から穂が姿を見せます。その頃の稲の様子をまた掲載したいと思います。
(終わり)
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