ふるさと!-秋田仙北平野を歩く-

ふるさと秋田の「仙北平野」をくまなく巡り歩き、その写真とエッセイを掲載します。

★稲作日記(稲刈り)(その1)

2017年10月20日 | 稲作日記

 前回の稲作日記では96日現在の、黄色に色づき始めた稲の写真を掲げました。その稲が920日には次のようになりました。

 一面黄金色になり、穂が重くなってかなり傾いています。ただ、葉や茎にはまだ青いところが残っており、刈取りには少し早いようです。

 今年は、田植え直後の6月上旬に、しばらく気温の低い日が続いたため、稲の生育、穂の出る時期が平年よりも一週間程遅れました。

 稲穂をアップした写真です。

 全体的にいい色になっておりますが、よく見るとまだ緑っぽい籾(青米と云います。)あります。

穂のすぐ下に横向きの葉が付いていますが、これが以前の日記に書いた「止め葉」です。

 さて稲刈りですが、920日過ぎから一週間以上晴れの日が続き、絶好の稲刈り日和になりました。例年であればこの期間に稲刈りできたはずですが、今年は、気持ちがはやっても刈り取るには時期尚早です。

 その後3日間雨が続き、雨が明けた101日に稲刈りを始めました。ところが、今年の稲刈りは散々な目に遭いました。少し前置きが長くなりますが、まずその顛末を書きます。

 まず開始した1日、10時半頃から刈り始めたところ、稲に付着している露が十分上っておらず、棒で露を叩き落したりして慎重を期したつもりでしたが、いきなりコンバインを詰まらせてしまいました。詰まりはすぐ解消することができましたが、駆け付けてくれたJA農機センターのSさんに、「機械が古いんだから、最新のコンバインと張り合って早くから刈り始めてはだめです。」と言われがっくり。

 そこで早めに昼食をとり、12時半頃から再開しました。今度は詰まることなく順調に作業が進む、はずでしたが、二つ目の隅に差しかかった時、コンバインが左に曲がってくれません。初めは、田んぼが柔らかくてクローラー(ゴムのキャタビラ)が土に沈んでしまったせいだろうと考えましたが、よく見ると右のクローラーが回転してしないようです。またもJAにSOSの電話をかけ、作業はそこでストップ。

 結局この日は、田んぼを一周することもできず終わってしまいました。Sさんによると、クローラーを回す車輪のベアリングがすり減るか壊れて、回転できなくなってしまったらしいとのこと。幸い、車輪の中古スペアがあるというので、その日のうちに、コンバインの右側をユニックで吊り上げて車輪を交換し、修理は終えることができました。今年は田植機が骨折、コンバインは捻挫、私も足腰が・・・、いつまで稲作ができることやら。

 その後数日雨続き。雨の翌日の稲刈りは懲りたので、雨が上がった翌々日の106日に稲刈りを再開。この日は順調で、日が落ちてからもコンバインのライトを着けて6時頃まで頑張り、全体の半分ほどの45aを刈り取ることができました。

 その後、また雨に見舞われて9日に稲刈り。何とかこの日に終えたいと思って作業を急ぎました。ところが午後2時頃、予想外のにわか雨に見舞われました。時間を置いて何とか作業を再開しましたが、稲に雨露が付いて作業スピードを上げることができず、結局20a程を残してしまいました。

 その後はまたまた雨が続き、終えることができたのは14日でした。生育が遅れたことに加えて、雨が続いたこと、それによって作業能率が上がらなかったことなどによって、結局、稲刈りの終了が例年より半月も遅くなってしまいました。周りには、刈り取っていない田んぼがまだだいぶ目に付いていました。

 ところで、私は小中学校の同級生に籾の乾燥などを依頼しておりますが、彼が持っている乾燥機はかなり大きなものです。私が3条のコンバインで一日刈ってもせいぜい50a程度ですので、乾燥機の容量の1/3程度にしかなりません。とりわけ14日は、20a程しか刈りませんでしたので、乾燥機の一番下の窓からも籾が見えないほどの、最低容量ぎりぎりの量でした。容量いっぱいに入れてもごくわずかしか入れなくでも、燃やす灯油の量に大きな違いはなく、非常に非効率です。彼には「悪いなあ」と言いながら、先に運び込んだ籾から作った飯米(玄米)20/30kgを引き取ってきました。

 それでは稲刈り作業の様子を記したいと思います。

 私は、冒頭の写真のように田んぼの四隅には稲を植えていませんので、ほかの人のようにここを手刈りすることなくコンバインを入れることができます。コンバインを田んぼに入れたところです。

(これからの写真は、同じ田んぼで撮った写真ではありませんので、背景が異なっていることをご了承願います。)


 秋最初にコンバインを田んぼに入れた時は、 「さあ、これからいよいよ稲刈りだ」という気持ちになります。ここから左回りに刈り進めて行きます。刈り初めはなんとなく慎重になって、あまりスピードを上げることができません。

(その2に続く)


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