150湯以上浸かったろうか、源泉かけ流しの湯を求めて、山を歩いて秘湯へ、共同湯や湯街で出会った地元の人との世間話に心なごみ、自然の中で青葉や紅葉の中の露天風呂、野天風呂につかる至福のとき。
風情ある内湯や湯治宿の魅力に取り憑かれ、ツルツルだったり、ぬるぬるだったり、どっぷりと満喫してきたあの日を思い出し振り返ります。
2007年の夏、湯遊人ふたりと那須湯本温泉・塩原温泉にウキウキしながら旅立った。
今回の塩原方面の湯は4回目になります。 七つの湯を制覇します。
三郷中央駅で待ち合わせて、三郷ICから東北自動車道で那須ICへ
まず一湯目の那須温泉元湯・鹿の湯へ
ここは、約1300年前に開湯 山狩の際に、射損じて逃げる鹿を追っていくと傷ついた体を温泉で癒していたことにより名づけたと伝えられています。
松尾芭蕉が「奥の細道」の旅の前半に立ち寄った温泉、殺生石の近くに
「いしの香や 夏草あかし 露あかし」の句碑が立ってます。
建物は明治時代、玄関は大正時代に建造され、ひなびた木造建築が
時の流れを拒んだかのような佇まい、 日本の原風景にタイムトリップしたかのような感覚になります。
まずは、かぶり湯です。
ひしゃくにて大人およそ200回頭を下げ、お湯をかぶります。
お湯が目に入ると痛いこと。酸性湯はしみます。
41、42、43、44、46、48度の6種類の浴槽があります。
まずは41度 ぬるいぬるい 腰まで1分、胸まで1分、首まで1分を繰り返します。
42度 ぜんぜん
43度 むッ
44度 あれあれ
46度 ちょっと待てよ
48度 ほんまかいな
48度のマス風呂の横に砂時計があります。常連から入り方を指導されますが。無理です。
からだが真っ赤です。
2湯目は、乳白色をした高雄のおおるり山荘、露天風呂です。
高台にあり眼下に那須の町並みが見えます。
夏の露天は、ブヨに刺されること 痛くてかゆい。
今日の宿は、ヴィラ渓谷平、ストアで買い出しして自炊です。
何が出来ることやら
翌日は、塩原11湯のひとつ奥塩原新湯温泉に移動して
3湯目の「むじなの湯」へ
浴室はとてもこじんまり、5人も入ればいっぱいの木造内湯槽がひとつ。
独特の青白濁で、鼻につくツンとした酸味とタマゴの臭いが湯面から立ち上がります。
熱めの湯です。ジンジンと肌に染入るような心地よさがたまりません。
「青葉の湯」に行く前に小太郎ケ淵に行ってみます。
山の奥に分け入ると突然、タイムスリップしたような建物が現れます
だだならぬ風情がある茶店です。夏場の涼を求めるには絶好の場です。
そして、手作りの「草だんご」賞味します。
よもぎの味が濃い~
山道を下りながら、4湯目の畑下温泉「青葉の湯」に行きます。
おすすめの湯です。 橋のたもとに位置し川に面した気持ちいい湯場です。
2種の源泉は熱々、掛け流しです。
お昼は、塩原では有名な「スープ入り焼きそば」がある「釜彦」に行きます。
並んでますね~
汁が入ったラーメン?
味は焼きそばの味です。
宿に帰る途中、板室温泉に寄ります。
歴史は古く平安時代、那須七湯の一つ、湯治の里として親しまれてます。
今も湯治宿の風情があります。
3日目は、福渡温泉と大網温泉を回ります。
5湯目は山に分け入った所にある「不動の湯」静かなおすすめの湯です。
ひょうたん形の湯船に源泉が満々と流れ落ちてます。
新緑もいいですが、紅葉時期は気持ちいいですよ。
Iちなみに、近くに古町温泉「もみじの湯」があります。紅葉時期にもみじの湯、すごいですよ。
6湯目は、箒川の川岸にある「岩の湯」。岩の隙間から源泉がしみ出てます。
対岸から丸見えなので、入るには勇気がいります。
からだがふやけてきましたが、最後7湯目の大網温泉の宿「湯守 田中屋」に向かいます。
日本三大渓流露天風呂として名高い「野天風呂」。
320段の石段を下りると鳥のさえずりが聞こえ。豊富な湯量で掛け流し、肌にやさしいやわらかい湯です。
しかし、帰りがきつい、途中には休憩処もあります。
めぐりにめぐった 源泉ダクダク掛け流しの 七湯。
温泉の成分がからだにしみて 調子よくなったような~。
ジンジンとくる 効用ある温泉郷でした。
あれから6年、腰をあたためにぶらりと伺いたいものです。
それでは、またの旅を