ひとり ときどき ふたり旅 さんぽ 壱

③熊本 天草 蒼にまどろむ〈お肉に舌つづみ〉

 

~ 蒼(あお)に 微睡(まどろ)む ひととき ~

 

初めての天草本渡の地に来ました。

熊本に住んでいても、この地までは遠すぎてなかなか行けません。

クルーズに乗り合わせた地元の方に聞くと、本渡から遠方(熊本市内)に行くならば泊りがけか、天草エアラインで熊本、福岡、大阪(伊丹)まで高額な飛行機で行くしかないとのこと。

 

 

今日泊まるのは、和み宿「新和荘 海心(かいしん)」、住宅地の中にあって本渡港からすぐの場所です。

 

枕木と赤レンガのアプローチを進むと緑の中庭があらわれます。

 

高窓は屋根下まであり開放感があります。

 

天草の陽が差し込み、潮風が香り、遠くに漁船の音が聞こえる佇まい、思わず笑みがこぼれてしまいます。

北棟の入口にはオーナーの出迎え、チエックインして部屋に案内されます。

 

今日の泊まる部屋は、向かいの南棟「洋室ツイン 野菊」

1階の貸切風呂、「角風呂」と「樹齢150年のコウヤマキ丸風呂」の脇の階段を上がります。

 

部屋に入るとシンプルな色合いで落ち着きます。

旅館でもホテルでもない、いつもの暮らしの延長のような「こころ休まる」お宿です

 

「天草に緑のあるアーティスト」が作り上げたこのお宿、絵やタイル、あかり、インテリア、小物、備品に創意が込められ、つい魅入ってしまいます。

 

北棟1階に、フロント、カフェやぶ椿、食事広間があり。2階に和洋室の4部屋。

南棟1階に、お風呂と和室2部屋。2階に、和室2部屋とダブルと私達が泊まったツイン。

わずか10部屋のお宿です。

 

赤、橙、黄、紫の色鮮やかな貝は、「緋扇貝(ひおうぎ貝)」、旅を思い返すために1枚持って帰りましょ。

 

夕食は、予約していた「たなか畜産」に向かいます。

「本渡バスセンター」から産交バスで、「中央新町 手野経由 富岡港行」に乗ります。

 

北に向かって走ります。天草飛行場も過ぎて山の中にどんどん入っていきます。

下車したバス停は「城河原 郵便局前」20分は乗ったでしょうか。18時30分着

 

交差点を左に曲がると見えました、田んぼの中にポツンと建つ「黒毛和牛専門 たなか畜産」

こちらは直営牧場の牛を使用し、かなり安い価格で出してくれるお店です。

 

天草に行ってお肉?と思うでしょうが、魚は食べる機会はあるので、テレビや雑誌で話題となったこちらのお店から攻めていきます。

 

注文したのは、「たなか屋おまかせセット3900円」120分・2名様から。

 

セットメニューでプラス600円で食べ放題!!

(黒牛切落とし・黒牛ホルモン・とん塩カルビー・ウィンナー)がありますが、この歳になるとそうは食べられません。

 

飲み放題!!1200円だけをプラスします。

(※2名で行っても飲む方が1名の場合、1名分の料金で可能です。本来は、2名分取ると思うのですが、良心的なお店ですね~。)
 

 

通されたのは個室の4人掛け、中央に無煙ロースターの焼き器があります。

驚くことに「たなか屋おまかせセット」の他に、カレー、牛丼、御飯、卵スープ、カルビスープ、サラダ、焼き野菜、キムチ、フルーツが食べ放題らしいのです。

 

さっそく、セットが出る前にサラダとスープと焼き野菜、ビールを取りに建物の奥に進みます。

色々な食材とお酒が並び、「どうだ!」と言わんばかりの風景です。

 

A5ランクの「たなか屋おまかせセット」が来ました。

お肉はサーロイン、シャトーブリアン、ランプの3種類。

焼肉のタレもありましたが、ここはさっぱりとわさびと岩塩でいただきます。

 

肉の歯ごたえが良く、赤みの旨味があとからきます。

刺しの甘さと油のさっぱり感が残り、濃厚な旨味が広がります。

 

2人には、ほどよい量でした。時間を見ると20時20分。

本渡からタクシーを呼び、宿に帰ります。

 

お腹はいっぱいなのに、明日のお昼のお店を運転手さんのお勧めを聞いたり、たなか畜産の評判を聞きながら、街灯もない真っ暗な道を走りぬけます。

 

2019.10東京北区の東十条にできた姉妹店、天草のおいしさを期待して伺いますが、物価の高さか比べようもなく、地方の安さが羨ましいかぎりです。

 


明日は、天草キリシタンの歴史探訪、 休憩は、またまた あのお店へ!


 「天草の蒼にまどろむ 六編 - クリックで閲覧できます。」


天草の蒼〈旨きもの〉壱

天草の蒼〈ジャズと波しぶき〉弐

天草の蒼〈お肉に舌つづみ〉参

天草の蒼〈天草四郎に会う〉四

天草の蒼〈ここは南欧〉五

天草の蒼〈いるかに乗る〉六」

 

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