『黄金を抱いて翔べ Fly With The Gold』
監督:井筒和幸
脚本:吉田康弘、井筒和幸
原作:高村薫
2012・日
一人で深夜に見るタイプの映画。
特に、暗ーい気分になりたい時にはちょーど良かろう。
井筒監督は大阪の市井の人々の生活を描かしたら、メガトン級に巧い。
これはもう天才的なものだ。
大阪の人々、特に町のオバちゃんとかが写りこむ、さり気ない風景。
どう切り取ったら、こんだけリアルに再現できんのかと。
96年の『岸和田少年愚連隊』を見た時もそこに衝撃を受けたけど、相変わらずの再現力。
しかし、ストーリーがクライマックスに差し掛かり、銀行に侵入するシーンになると・・・、
ポックン、とたんに眠くなってくる。
あれ、どうしたんだ、俺。
ビールを飲みすぎたせいだけではあるまい。
実は『岸和田少年愚連隊』でも、ラストの喧嘩団体戦(?)的な流れになる頃には、すっかり退屈していた。
個人的にアクションシーンが苦手というせいもあるかもしれんが。
この人の映画は、いつも序盤の方が面白い気がする。
尺も長いんだよーん。
妻夫木君は個人的に好きな俳優だが、だいぶ役作りには苦しんだんじゃないだろうか。
まあ、パッキパキのハードボイルドを演じて上滑らない若い俳優が日本に何人いるのかって話もある。
現代社会の一般的な若者が演じるには厳しい役やなぁ。
俳優本人の根っこにある、ごくごく普通の明るさのようなものまで全部消し去らないと演じられない。
浅野忠信の「おお」「おお」って喋り方、良かった・・・。
桐谷健太もハマッてた。
特に、桐谷君が銀行の警備員と話すシーンの脚本が良い。
「よく見てこの顔。僕は(出身は)神戸や」
関西に住んでた頃を猛烈に思い出したなぁ。
こういうコトを喋る時、関西人って、どういう訳か一人称が「僕」になる。
まさか、映画であの細部を再現しようとする人たちがいるとはね!
東方神起のチャンミンという人も役柄に合っていた。
(豆腐屋っぽかったという意味ではない)
そして、ジイちゃん。
遠い過去の、とある噂話を語るシーンの悲しさと言ったら、そりゃもうあーた。
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